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【ブレイクスルー】上野智永の超軽量素材「宙に浮く革新技術」の全貌

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2025年8月23日にテレビ東京系で放送された「ブレイクスルー」では、作家の相場英雄が驚異的な新素材を開発した研究者に迫りました。その主人公は、名古屋大学大学院の上野智永助教です。彼が開発した超軽量素材は、なんと空気よりも軽く、まるで魔法のように宙に浮くという革新的な特性を持っています。この記事では、番組で明かされた技術の詳細と、日本の素材産業に与える可能性について深く掘り下げていきます。

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1. 上野智永が開発した超軽量素材が「宙に浮く」驚異のメカニズム

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超軽量素材                                        (引用:「ブレイクスルー」より)

番組の最も衝撃的なシーンは、上野助教が開発した黒いスポンジ状の物質が、ランプの熱で温められると、まるで魔法のように宙に浮き上がった瞬間でした。この超軽量素材は、わずか0.05gという驚異的な軽さを実現しており、空気の密度よりも0.5~10倍軽いという特性を持っています。

浮上の原理は熱気球と同じメカニズムです。素材内部には無数の細かい穴が開いており、この穴の中の空気が温められることで周囲の空気よりも軽くなり、素材全体が浮き上がります。顕微鏡で観察すると、まるでハチの巣のような構造が確認でき、この特殊な多孔質構造が軽さと強度を両立させているのです。

相場英雄も「これ本当に軽いですね、これ。重みは全然ないです」と驚きを隠せませんでした。手に乗っている感覚がないほどの軽さは、まさに素材革命と呼ぶにふさわしい画期的な発明です。上野助教は将来的に「魔法の絨毯みたいな」大型化も視野に入れており、空飛ぶ絨毯が現実になる日も夢物語ではないかもしれません。

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2. ブレイクスルーで注目!上野智永助教の経歴と研究への思い

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名古屋大学大学院の上野智永助教                            (引用:「ブレイクスルー」より)

上野智永助教は子供の頃から空や宇宙が好きで宇宙飛行士に憧れていました。名古屋大学に入ると航空宇宙の分野で活用できる素材を創りたいという思いを抱くようになり、現在は名古屋大学大学院で助教として材料工学の研究を続けています。

上野助教の研究哲学で特に興味深いのは「端をやれ」という師匠からの教えです。「軽い素材をやるのであれば、もう究極的に軽いものをやる。それは新しいフィールドになる」という考えのもと、2014年に超軽量素材を発明しました。

番組で語った「過去を知り、未来を思うこと」という言葉からは、伝統的な材料工学の知識を踏まえながら、将来のニーズを見据えた研究への熱い思いが伝わってきます。資金が潤沢でない中での研究について「お金がない方がやっぱり考えます。もうこの考え一発でそこを乗り切らないといけないので、もうそこに全集中できて」と語る姿勢は、まさに日本の研究者魂を体現しています。

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3. 超軽量素材の製造方法は「フリーズドライ」?炭素を使った革新技術

驚くべきことに、この革新的な超軽量素材の製造方法は、実はフリーズドライ食品の作り方とほぼ同じです。主原料は軽くて強度のあるカーボンナノチューブで、これを植物由来のセルロースと水に独自の配合で組み合わせ、ミキサーで1~2分間攪拌します。

その後、型に流し込んで冷凍庫で凍らせ、最後に凍結乾燥装置で真空状態にして乾燥させます。氷が昇華して水蒸気になる過程で、スカスカの多孔質構造が形成されるのです。相場英雄も「すごい簡単ですね」と驚いていましたが、この製造方法の簡素さこそが実用化への大きなメリットとなります。

上野助教は「材料の配合や作り方を変えることで断熱だけでなく様々な機能を持たせることができる」と説明しており、形状を工夫することで新しい性能を引き出すことも可能です。カーボンナノチューブという炭素系材料を使うことで、軽さだけでなく強度も確保でき、まさに一石二鳥の素材設計となっています。

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4. 断熱材・吸音材として実用化へ!航空機・自動車業界からの注目

この超軽量素材の実用化で最も期待されているのが、航空機の断熱材としての応用です。現在使われているグラスウールと比べて約半分の重量を実現でき、中型機で使用される断熱材約1トンを500kgまで軽量化できる可能性があります。これにより、飛行機の燃費を約1%向上させることができるのです。

相場英雄が「これ夢の素材じゃないですか?」と感嘆したように、航空機産業では部品の軽量化やエンジンの効率化で熾烈な競争が繰り広げられており、わずか1%の燃費向上でも大きなメリットとなります。実際、昨年フランスで開かれた航空宇宙産業の商談会に出展したところ、ヨーロッパの航空機メーカーなど多数の企業がブースを訪れ、その性能に驚いていたといいます。

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2024フランスでの商談会に出展                                (引用:「ブレイクスルー」より)

さらに、自動車業界、特にEV(電気自動車)分野でも大きな注目を集めています。EVはバッテリーが重いため車両重量を抑える必要があり、超軽量素材による軽量化効果が期待されています。断熱材以外にも吸音材としての機能も持っており、ドローンや空飛ぶ車の騒音低減にも貢献できます。空飛ぶ車市場は2050年には200兆円産業になると予想されており、素材分野でのシェア獲得は日本の産業競争力向上に直結します。

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5. ソラマテリアル設立で加速する事業化!大里智樹CEOの挑戦

実用化を加速するため、上野助教は昨年、教え子の大里智樹さんを社長に据えてベンチャー企業「ソラマテリアル」を設立しました。同社は名古屋市に本社を置き、本格的な事業展開をスタートしています。

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上野助教の教え子でもあるソラマテリアルの大里智樹社長(引用:「ブレイクスルー」より)

大里社長は「これだけの軽さと機能性を持ってる材料っていうのは本当に他、世界でもなかなか類を見ない特異な材料だと思ってる」と自信を見せており、新しい日本の基幹産業として育てていく意気込みを語っています。

上野助教はスタートアップ設立の意義について「大学だけですと、どうしてもレイヤーが閉じている。スタートアップを作ることで、もう一つちょっと違うレイヤーがあって、そこでの繋がり、広がりっていうのはやっぱり非常に大きかった」と語っています。実際に昨年度は100社以上からお問い合わせがあり、大学の研究室だけでは実現できない規模での産業界との連携が進んでいます。

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6. タキロンシーアイとの連携で広がる超軽量素材の可能性

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タキロンシーアイ(引用:「ブレイクスルー」より)

番組では、大里社長が都内にある総合樹脂加工メーカーのタキロンシーアイを訪問し、超軽量素材の魅力をアピールするシーンも放送されました。タキロンシーアイは高速道路の遮音壁や農業用フィルムなど様々な樹脂製品を手がける企業で、断熱材の分野でも実績があります。

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タキロンシーアイの住吉大四郎研究開発企画統括部長(引用:「ブレイクスルー」より)

住吉大四郎研究開発企画統括部長は「実際こんなに軽くて成形もできて、で、これを使って他にもっと使えるものはないの?っていうのはもっともっとちょっとアイデアだしっていうのはまずやっていきたいですね」と前向きな反応を示し、今後この超軽量素材を使った新製品の開発を検討していく意向を表明しました。

タキロンシーアイのような既存の樹脂加工技術を持つ企業との連携は、超軽量素材の実用化において極めて重要です。同社はモビリティの軽量化にも取り組んでおり、カーボンニュートラル社会実現に向けた取り組みも行っているため、環境負荷軽減効果も期待できる超軽量素材との親和性は高いといえるでしょう。

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7. 「過去を知り未来を思うこと」上野智永が語るブレイクスルーの本質

番組の最後で、相場英雄が「上野さんにとってのブレイクスルーとは何でしょうか?」と問いかけました。上野助教の答えは印象的でした。「過去を知り、で、未来を思う。で、そうすると、その間にある現在にギャップがある。そのギャップは何かを、ま、考える。そしてその現在の、できるだけ正しいものを探していく。それが、ま、ブレイクスルーじゃないかと思ってます」

この言葉は、単なる技術開発を超えた研究者としての哲学を物語っています。材料工学の歴史を深く理解し、将来社会が必要とする素材を見据えることで、現在の技術的ギャップを埋める革新的なソリューションを生み出す。これこそが真のイノベーションの本質なのかもしれません。

航空機断熱材市場だけでも1兆円規模の巨大市場が存在し、その一部を塗り替えるだけでも相当な経済効果が期待できます。「新しい産業で勝ち上がっていくために我々の材料が役に立ってくれるといいな」という上野助教の言葉からは、日本の素材大国としての地位をさらに強固にしたいという強い意志が感じられます。

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8. まとめ

2025年8月23日の「ブレイクスルー」で紹介された上野智永助教の超軽量素材は、まさに日本の技術力を世界に示す画期的な発明です。空気よりも軽く宙に浮く特性を持ちながら、航空機や自動車の断熱材、ドローンの吸音材として実用化が期待されるこの素材は、200兆円規模とされる将来の空飛ぶ車市場においても重要な役割を果たす可能性があります。

わずかな予算で世界を驚かせる革新的な素材を開発し、ベンチャー企業ソラマテリアルの設立を通じて実用化を加速する上野助教の取り組みは、日本の研究開発力の高さを改めて証明しています。タキロンシーアイのような既存企業との連携により、この夢の素材が私たちの生活を変える日も近いかもしれません。

「過去を知り未来を思うこと」という研究哲学のもと、材料工学の新たな地平を切り開く上野助教の挑戦は、まさに日本の素材大国としての未来を支える原動力となるでしょう。この超軽量素材が実用化されれば、航空機の燃費向上、自動車の軽量化、そして空飛ぶ車の実現など、私たちの暮らしを大きく変える可能性を秘めています。

※ 本記事は、2025年8月23日放送(テレビ東京系)の人気番組「ブレイクスルー」を参照しています。
※ ソラマテリアルのHPはこちら
※ タキロンシーアイのHPはこちら

 

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