人気ファッションブランド「グローバルワーク」は、なぜNPSランキングで上位に躍り出たのでしょうか。同社の魅力は、トレンドとベーシックの”ちょうどいいバランス”にあります。読者の皆さまは、その秘訣を知ることで、おしゃれへの新たな視点が開かれるでしょう。デザイン性と機能性を両立する”ほどほどにおしゃれ”な価値観に触れ、日常に新鮮な気分をもたらすことができます。本記事ではグローバルワークの人気の理由を、具体例を交えて徹底解説します。
NPSランキングとは?グローバルワークが第2位の理由
近年、企業が注目しているのが「NPS(ネット・プロモーター・スコア)」と呼ばれる指標です。NPSとは、顧客に「その会社の製品やサービスを友人や知人におすすめしたいと思うか」を0~10の11段階で尋ね、その点数を集計してランキング化したものです。
顧客満足度調査とは異なり、NPSは単なる満足度ではなく、積極的に他者に勧めたくなる程のサービスの良さを測ります。高いNPSを獲得できれば、リピート顧客の増加や新規顧客の口コミ獲得につながり、ビジネス成長の大きな後押しとなります。
2024年2月25日に放送された「がっちりマンデー!」(TBS系)の特集でも、アパレル部門のNPSランキングが紹介されました。そこで「しまむら」や「ユニクロ」を抑えて第2位にランクインしたのが、「グローバルワーク」というファッションブランドでした。
太田訓氏が語る”ちょうどいい”デザインの秘密
なぜグローバルワークはNPS第2位という高い評価を得られたのでしょうか。同社の営業本部長である太田訓氏が、その理由をデザインの”ちょうどいい感覚”にあると語っています。
「シンプルなんですけど、その中にデザイン性があるんです。シンプルですが流行りを意識し、トレンドの一部を取り入れている。でも過剰なトレンド志向はしていません」
例えば、最近のトレンドであるクロップド丈(短め丈)のデニムジャケットについても、太田氏はこう説明します。
「他ブランドでは丈が極端に短くなりすぎていて、着るのに勇気が必要です。でもグローバルワークは、トレンドよりは長め、ベーシックな丈よりは短めの”ちょうどいい”中間の丈に設定しています」
トレンドとベーシックの”いいとこどり”で人気
グローバルワークのデザインは、トレンドとベーシックの”いいとこ取り”によって生み出されています。例えばトップスの生地にラメ(キラキラ素材)を使うのはトレンドですが、グローバルワークのラメはわずかに織り交ぜただけ。シンプル無地の雰囲気を崩さずに、適度なおしゃれ感を出しています。
同社は、マーケティング部門で市場調査とトレンド分析を徹底的に行い、顧客ニーズやトレンドをしっかり把握。その上で何度も試行錯誤を重ね、ようやく”ちょうどいい”ラインを見出したそうです。
「経験値を積んで、落とし所を身に付けました。失敗を重ねる中で、ようやく失敗しづらい領域に辿り着けました」(太田氏)
グローバルワーク澁谷
着心地とデザインの両立で誰にでも人気
グローバルワークの人気の理由は、デザイン性と着心地の両立にもあります。
例えばシンプルに見えるパンツですが、前側のウエストにはすっきりとしたデザインを採用。一方で後ろウエストにゴム入りを施すことで、おしゃれ見えしながらも実際の着心地は抜群なのです。
「デザインと着心地のいいとこどりの、ミックスした仕様になっています」(太田氏)
デザイン性とベーシックな実用性を両立したグローバルワークのアイテムは、幅広い年齢層の男女から支持されています。シーンや年齢を選ばず、手軽に取り入れられるのが人気の理由でしょう。
ユニクロを超えた「シンプルだけどほどほどにおしゃれ」の魅力
2024年現在、グローバルワークの国内年商は約500億円。アパレル大手のユニクロを抑えてNPS第2位を獲得したのは、その”ほどほどにおしゃれ”な魅力ゆえでした。
ユニクロの基本路線はシンプル&ベーシック。一方グローバルワークは、そこにトレンドの粋を適度に取り入れることで、品良く洗練されたおしゃれ感を演出しています。しかしその割に過剰なトレンド志向には走らず、ある種の製品にとどめているため”ほどほど”の範疇を外れていません。
そんな”ちょうどいい”ラインがグローバルワークの持ち味で、男女年代を問わず、気軽におしゃれを楽しめる点が高く評価されているのです。
ウツクシルエット図鑑（引用：グローバルワークHPより）
まとめ:NPSトップを目指すグローバルワークの戦略
2024年現在、グローバルワークは高いNPS評価を得ながら着々と業績を伸ばしています。同社がめざすのはさらなるNPSトップ企業です。
その実現に向け、同社は次の3つの戦略を実行しています。
1)マーケティング強化でトレンド把握
2)チームによる試行錯誤で”ちょうどいい”ラインを追求
3)デザイン性と機能性の両立によるターゲット層の拡大
ユニクロが標準的なベーシックを提供するのに対し、グローバルワークは”ほどほどおしゃれ”というちょうどいいラインを追求。それがSNSでも話題となり、多くの人々に”オススメしたくなる”魅力的なブランドになっているのです。
グローバルワークの戦略が実を結び、NPSトップブランドに近づくのか。アパレル業界の動向から目が離せません。
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