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【ブレイクスルー】オプトQCその後「70億円調達で加速する未来」

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2025年8月16日に放送されたテレビ東京系「ブレイクスルー」で注目を集めたオプトQC CEO高瀬寛氏。この番組で取り上げられた光量子コンピューター開発において、同社を取り巻く環境は劇的な変化を遂げています。国家プロジェクトとしての位置づけ、70億円という巨額資金調達、そして石破総理による視察まで、光量子コンピューター開発の最前線で起きている驚きの展開を詳しくお伝えします。

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ブレイクスルー放送後のオプトQC最新状況「池袋移転と1号機開発」

前回の放送内容はこちら

番組で紹介された時期から現在にかけて、オプトQCは大きな転換点を迎えています。最も注目すべき変化は、研究拠点の移転です。これまで東京大学を拠点としていた研究開発活動を池袋のオフィスに移し、本格的な商業化へ向けた体制を整えました。

高瀬寛CEO(引用:「ブレイクスルー」より)

高瀬寛CEOは「今、まさに1号機の開発途中」と語り、秋の完成予定に向けて開発を加速させています。この1号機は、単なる研究用途ではなく、産業化を見据えたモジュール構造を採用。「モジュールに分割して、それ自体は我々が作る。そうしていった方が、今後産業化で見たら非常に良くなる」との戦略的判断により、量産化を視野に入れた設計となっています。

 

完成後の1号機は、日本最大級の公的研究機関である産業技術総合研究所で稼働する予定です。2025年5月18日に完成したG-QuAT(量子・AI融合技術ビジネス開発グローバル研究センター)において、富士通の超伝導型量子コンピューターや米QuEra Computingの中性原子量子コンピューターと並んで実証実験が開始されることになります。

オプトQCとは?高瀬寛CEOが挑む光量子コンピューター革命

オプトQCは2024年9月に設立されたばかりのディープテック・スタートアップです。20年以上にわたり光量子コンピューターを研究してきた東京大学の古澤明教授を取締役に、その教え子である高瀬寛氏がCEOに就任しました。

従来のコンピューターが0と1の電気信号で情報処理を行うのに対し、光量子コンピューターは光の量子信号を活用します。「今、電気で動いているのが常識ですよね。それを、もう光で動作するようにしたい」と高瀬氏が語るように、この技術は根本的なパラダイムシフトを意味します。

光量子コンピューターの最大の特徴は、レンズとミラーを駆使して光の量子信号を飛ばすことで、大幅な省エネと小型化を実現できる点です。高瀬氏は「光が一番早い」と石破総理に説明したように、情報伝達速度において光以上に早いものは存在しません。この特性を活かすことで、既存の量子コンピューターを上回る性能が期待されています。

高瀬寛氏のプロフィールと量子コンピューター開発への情熱

高瀬寛氏の研究への情熱は、彼の言葉からも明確に伝わってきます。「今の社会って、コンピューター十分高性能なように見えるんですけど、まだまだ無駄な部分とか、効率が全然良くないよっていう部分がたくさん残ってる」との現状認識から、光量子コンピューターによる課題解決を目指しています。

彼が描く未来像は単なる技術革新にとどまらず、社会全体の変革です。「そういう部分を全部解決に向かわせてくれるのが、新しい情報処理システム、光量子コンピューター」という信念のもと、研究から事業化への大胆な決断を下しました。

「研究に留まらず起業したのは、将来の量子コンピューター市場に入り込む隙がなくなる前に実機を出してアピールするため」という戦略的思考は、日本の量子技術分野における国際競争力向上への強い意志を表しています。

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国家プロジェクト化!オプトQCが獲得した70億円の詳細

2025年、日本政府は量子技術の産業化に本格的に乗り出しました。石破総理が「量子産業化元年」と位置づけた今年、約500億円という巨額の投資が決定されています。その中でも特に注目すべきは、起業から1年も経たないオプトQCに対する70億円の資金提供です。

この異例ともいえる大型投資について、高瀬氏は「国としてその大きいお金をしっかり用意してくれてるってところに、非常に本気度を感じました」と政府の姿勢を評価しています。同時に「今回の事業でオプトキューシー自身も、かなり研究開発、加速できるんじゃないか」と期待を示しており、資金調達が開発スピードの大幅な向上につながることが予想されます。

さらに高瀬氏は将来的な資金調達計画についても言及。「今後何年で上場とか、イグジットまで行くか分からないですけど、それまでに、だいたい2、300億円ぐらいの調達はしたいな」との目標を掲げており、70億円はその第一歩に過ぎないことがうかがえます。

この政府支援の背景には、量子技術の軍事転用可能性と経済安全保障上の重要性があります。暗号解読や潜水艦探知などの軍事技術への応用が可能な量子コンピューターは、国家の技術的優位性を左右する戦略技術として位置づけられています。

石破総理も注目する産業技術総合研究所での実証実験

2025年5月18日、番組放送に先立って石破総理は茨城県つくば市の産業技術総合研究所を視察し、G-QuATの落成式に出席しました。この重要な視察の場には高瀬氏も同席し、光量子コンピューターの優位性について直接説明する機会を得ました。

「光が、私が知る範囲ではそれ以上早いものはないです」という高瀬氏の説明に対し、石破総理が「それ以上早いものはない?」と確認する場面は、政府トップレベルでの量子技術への関心の高さを物語っています。

G-QuATは約620億円をかけて整備された量子技術の中核拠点で、超伝導量子、中性原子量子、光量子の3方式の量子コンピューターが設置されています。オプトQCの光量子コンピューターは、この国家的プロジェクトの重要な一翼を担うことになります。

石破総理は視察後の会見で「我が国の新しい産業の柱として期待され、また経済安全保障上も重要な技術だ」と述べ、量子技術の戦略的重要性を強調しました。さらに「研究開発から一歩踏み出して量子技術の産業化を始動する」との方針を示し、オプトQCのような民間企業への支援を本格化させる姿勢を明確にしています。

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オプトQCの今後の展望「2-300億円調達と上場への道筋」

オプトQCの事業計画は、段階的な成長戦略に基づいています。2025年度中の1号機完成を皮切りに、来年度からは量産化に向けた本格的な実証実験が開始される予定です。この実証フェーズでは、医薬品開発、金融計算、AI処理最適化など、具体的な産業応用での効果検証が行われます。

高瀬氏が掲げる「2-300億円の調達」は、単なる資金調達以上の意味を持ちます。これは光量子コンピューターの産業化に必要な設備投資、人材確保、パートナーシップ構築など、包括的な事業展開を可能にする規模です。

特に注目すべきは、国際競争への対応です。米マッキンゼー・アンド・カンパニーによると、中国政府は2025年までに最大150億ドル(約2兆1900億円)を量子技術研究に投じるとされています。この国際的な開発競争において、オプトQCの光量子技術は日本の切り札となる可能性を秘めています。

上場についても、高瀬氏は具体的な時期を明言していないものの、「イグジットまで行くか分からないですけど」という表現からは、IPOを見据えた中長期戦略が存在することがうかがえます。量子コンピューター分野では、欧米で複数のスタートアップが上場を果たしており、オプトQCも同様の道筋を歩む可能性が高いでしょう。

光量子コンピューターが変える未来社会とその可能性

光量子コンピューターの社会実装が進めば、私たちの生活は根本的に変化する可能性があります。高瀬氏が「我々の生活も、未来の子供たちの生活も変わる。ゲームチェンジャーになる」と表現したように、その影響は計り知れません。

医薬品開発分野では、新薬の分子シミュレーションが飛躍的に高速化され、現在10年以上かかる開発期間の大幅短縮が期待されます。金融分野では、リスク計算やポートフォリオ最適化において、従来不可能だった複雑な計算が実用的な時間で実行可能になります。

AI分野での応用も革命的です。機械学習アルゴリズムの最適化や、膨大なデータセットからのパターン抽出が高速化されることで、現在のAI技術では不可能な高度な予測や判断が可能になるでしょう。

さらに、省エネルギー性という光量子コンピューターの特徴は、カーボンニュートラル社会の実現にも貢献します。現在のデータセンターが消費する膨大な電力を大幅に削減できれば、情報技術の発展と環境保護の両立が実現できます。

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まとめ

「ブレイクスルー」で紹介されたオプトQCは、番組放送時期を含む2025年を通じて、研究段階から本格的な産業化フェーズへと大きく前進しました。70億円という政府からの巨額支援、石破総理による視察、そして2025年度中の1号機完成予定など、すべてが光量子コンピューター実用化への加速を示しています。

高瀬寛CEOが描く「光で動作する未来」は、もはや夢物語ではなく、具体的なロードマップを持つ現実的な目標となりました。来年度から始まる量産化実証、そして将来的な上場を見据えた2-300億円の資金調達計画など、オプトQCの挑戦は日本の量子技術分野における国際競争力向上の鍵を握っています。

光量子コンピューターによる社会変革の第一歩が、今まさに始まろうとしています。オプトQCのその後の展開から、私たちは目が離せません。

※ 本記事は2025.8.16 放送(テレビ東京系)の「ブレイクスルー」を参照しています。
※ 前回の放送内容はこちら
※ OptQCのHPはこちら
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