2025年9月28日放送の「がっちりマンデー!!」で大きな話題となった浅香工業のショベルレーキ500。この一石二鳥のアイテムが、なぜ工事現場で「バカ売れ」しているのか、その軽くて丈夫な秘密に迫ります。番組放送後には同社の株価も急騰し、投資家からも注目を集める革新的な製品です。
1. ショベルレーキ500とは?浅香工業の一石二鳥アイテムの正体
ショベルレーキ500(正式名称:PROLINE ショベルレーキ500 P柄)は、従来のショベルとレーキの機能を一つにまとめた画期的な工具です。2024年7月11日に発売されたこの商品は、通常の角型ショベルの約2倍の幅(500mm)を持つ特殊な形状が最大の特徴です。
番組では営業部次長の玉利健喜さんが「角ショベルとレーキを合体させた形」と説明していましたが、まさにその通り。アスファルトや生コンクリートの均し作業において、従来は「すくう→散らす→道具を持ち替える→平らに均す」という二段階の作業が必要でした。しかし、ショベルレーキ500なら一本で両方の作業が完結します。
この一石二鳥の発想は、まさに現場の声から生まれたもの。「ついついショベルでならしてしまう」という現場作業員の本音を形にした結果、販売開始からわずか半年で5000本という驚異的な売上を記録しています。
重量は2kg、全長970mmと取り回しの良いサイズでありながら、頭部幅500mmという広さにより作業効率は通常のショベルの約2倍。現場監督の西野智三さんが「倍ですね、時間・労力が倍違います」と絶賛するのも納得の性能です。
2. がっちりマンデーで紹介!ショベルレーキ500が現場で大人気の理由
番組放送により一気に注目度が高まったショベルレーキ500ですが、その人気の理由は単純な機能性だけではありません。現代の工事現場が抱える深刻な課題を解決する革新性にあります。
ユージさんが番組で語った通り、建設業界は深刻な人手不足に悩んでいます。「一人親方同士で集まって、振り返ったら全員社長」という状況は笑い話のようですが、実際の現場では切実な問題です。経営コンサルタントの坂口孝則さんも「近隣県から集めてくるぐらい、人手不足がすぐ解消するとは思えない」と指摘していました。
このような状況下で、一つの道具で二つの作業ができるショベルレーキ500は、まさに現場の救世主的存在です。道具の持ち替え時間の短縮、作業効率の向上により、限られた人員でもより多くの作業をこなすことが可能になります。
また、番組で取り上げられた道路舗装工事の現場では、アスファルトをザクッとすくって散らし、そのまま平らに均すという一連の作業が実演されました。この滑らかな動作こそが、現場の「時間・労力が倍違う」という評価につながっているのです。
さらに注目すべきは、敷鉄板の清掃作業にも活用できる多機能性。建設現場で頻繁に必要となる敷鉄板に付着した泥の除去も、ショベルレーキ500なら効率的に行えます。これらの実用性の高さが、現場のプロフェッショナルたちから絶大な支持を得ている理由です。
3. 浅香工業とは?130年続く日本唯一のショベル専門メーカーの実力
ショベルレーキ500を生み出した浅香工業は、実は360年以上の歴史を持つ老舗企業です。1661年(寛文元年)に堺打刃物の問屋として創業し、「宝長久」の名で親しまれてきました。そして1893年(明治26年)、日本で初めてショベル・スコップの国産化に成功したのが、まさにこの浅香工業だったのです。
現在では日本で唯一のショベル専門メーカーとして、年商84億円(2025年3月期)を誇る企業に成長。東証スタンダード市場に上場し、土工用ショベルでは国内シェア50%という圧倒的な地位を築いています。番組で玉利健喜さんが「日本製で作っているのが我が社だけ」と誇らしげに語っていた背景には、このような確固たる技術力と歴史があります。
工事現場で使うものから雪かき用、園芸用まで、なんと150種類ものショベルを製造している技術力の幅広さも特筆すべき点です。しかも、足で押せるステップが付いているのがショベル、付いていないのがスコップという豆知識まで、番組で教えてくれました。この細やかな製品分類への配慮こそが、130年にわたって業界トップを歩んできた秘訣なのでしょう。
代表取締役社長の岡田実氏のもと、金象印のブランドマークで親しまれる同社は、工事会社や農家などプロ向けの高品質製品に重点を置いています。安価な中国製輸入品により他社が淘汰される中でも、確固たる地位を維持し続けているのは、まさにこの品質へのこだわりがあってこそです。
4. 軽くて丈夫な秘密は「二度焼き」技術にあり!職人技の製造工程
ショベルレーキ500が現場で絶大な支持を得ている最大の理由は、その「軽くて丈夫」な特性にあります。西野智三さんが「軽くて丈夫です。浅香さんの分(商品)は」と絶賛していた背景には、130年培われてきた独自の製造技術があります。
その秘密が「二度焼き」と呼ばれる特殊な熱処理技術です。番組では玉利健喜さんが実際に製造工程を実演し、一度焼き入れしただけの状態では「固いだけで割れてしまいます」と説明していました。実際に一度焼きの製品にハンマーを当てると、パキッと簡単に割れてしまう様子が映されていました。
しかし、この一度焼き入れした金属を温度を変えてもう一度加熱する「二度焼き」を行うと、状況は劇的に変化します。番組では同じようにハンマーで叩いても「全く割れない」様子が実演され、さらにどんなに力を入れても曲がるだけで破損しない驚異的な柔軟性も披露されました。
この二度焼き技術により、ショベルレーキ500は軽量化のために薄く作られているにも関わらず、実用に耐える強度と柔軟性を両立しています。頭部には炭素鋼を使用し、焼入れ(強度向上、耐摩耗性向上)と焼戻し(弾力性向上)の熱処理を施すことで、靭性に優れた製品に仕上がっているのです。
この職人技ともいえる製造技術こそが、単なる「形を変えただけ」の製品ではない、真の意味で現場のニーズに応える高品質製品を生み出す源泉となっています。360年の歴史を持つ老舗企業だからこそ可能な、伝統技術と現代のニーズを融合させた製品開発力といえるでしょう。
5. 現場の声:玉利健喜さんと西野智三さんが語る実用性と効果
番組に出演した浅香工業営業部次長の玉利健喜さんは、20年来の「がっちりマンデー!!」ファンとして、製品への愛情とプライドを込めて語っていました。「当初は、まあそこまで正直売れるのかなと思ってたんですけど」という謙虚な発言とは裏腹に、販売開始から半年で5000本という驚異的な売上実績が、製品の真の価値を物語っています。
一方、実際に現場でショベルレーキ500を使用している東栄産業工事課長の西野智三さんは、「一石二鳥ってやつですね」「倍ですね。時間・労力が倍違います」と、現場目線での率直な評価を語っていました。この「倍違う」という表現は単なる誇張ではなく、実際の作業効率向上を数値化した結果といえます。
特に注目すべきは、西野さんが「軽くて丈夫です。浅香さんの分(商品)は」と、他社製品との明確な差別化を認識していることです。長年現場で様々な工具を使ってきたプロフェッショナルだからこそ分かる品質の違いが、浅香工業の製品に対する絶対的な信頼につながっているのでしょう。
番組では道路舗装工事の現場で、実際にアスファルトをすくって散らし、そのまま均すという一連の作業が実演されました。この滑らかで効率的な作業風景こそが、現場の「大助かりです。がっちり!」という声に集約されています。
現場の声から生まれた製品が、再び現場で絶賛されるという好循環。これこそが浅香工業のものづくりの真骨頂であり、130年にわたって業界トップを維持し続けている理由なのです。
6. ガラ入れスコップも大ヒット!浅香工業の注目商品ラインナップ
番組では、ショベルレーキ500に続いて、もう一つの大ヒット商品「ガラ入れスコップ」も紹介されました。加藤浩次さんが見事に正解したこの商品は、リフォーム現場で壁を壊した際に出るコンクリートの破片(ガラ)をかき集める専用スコップです。
この商品の秀逸な点は、室内の狭いスペースでも使いやすいよう設計されていることです。通常のスコップでは立てて使う必要があるため天井の低い場所では使いにくいのですが、ガラ入れスコップなら低い姿勢でも効率的に作業できます。加藤さんが「スコップだとこう立てなきゃいけないから、狭いからこうできるってことですね」と理解を示した通り、現場の課題を具体的に解決する実用性の高い設計になっています。
この商品もショベルレーキ500と同様に「現場の声から生まれた」製品であり、浅香工業の製品開発方針を象徴するアイテムといえます。単に既存製品の改良ではなく、現場で実際に働く人々の「こんなものがあったらいいな」という声を形にする姿勢が、同社の強みなのです。
ユージさんが「地元の友達に早速勧めたい」と即座に反応したのも、建築現場で働いた経験を持つからこその実感でしょう。このように実際の現場経験者から自然に出る「欲しい」という声こそが、製品の真の価値を証明しています。
150種類という豊富な製品ラインナップの中でも、特に注目すべきは現場の課題解決に特化した特殊ショベルの存在です。ショベルレーキ500やガラ入れスコップのように、従来の概念にとらわれない発想で新たな価値を創造する浅香工業の製品開発力は、今後もさらなる革新的な製品を生み出していくことでしょう。
7. まとめ
2025年9月28日の「がっちりマンデー!!」で紹介された浅香工業のショベルレーキ500は、単なる工具の枠を超えた革新的な製品です。一石二鳥の機能性、軽くて丈夫な品質、そして何より現場の声から生まれた実用性の高さが、工事現場で「バカ売れ」している理由となっています。
360年の歴史を持つ老舗企業でありながら、常に現場のニーズに応える製品開発を続ける浅香工業。玉利健喜さんや西野智三さんの証言からも分かる通り、同社の製品は単なる道具ではなく、現場の課題を解決するパートナーとしての役割を果たしています。
人手不足や作業効率化が求められる現代の建設業界において、ショベルレーキ500のような革新的な製品の存在意義はますます高まっています。130年培われた二度焼き技術と現代の課題解決力が融合した製品として、今後も多くの現場で愛用され続けることでしょう。
番組放送後の株価急騰も含め、投資家からも注目を集める浅香工業。これからも現場の声に耳を傾け、新たな一石二鳥の製品を生み出していく同社の動向に、今後も目が離せません。
※ 本記事は、2025年9月28日放送(TBS系)の人気番組「がっちりマンデー!!」を参照しています。
※ 浅香工業株式会社の公式サイトはこちら
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