「夜行バスは疲れる」「ぐっすり寝られない」そんな悩みを抱えていませんか?2025年8月10日放送のがっちりマンデーで特集された高知駅前観光の梅原章利社長が開発した日本初のフルフラットシート夜行バスが、あなたの移動を革命的に変えます。この記事では、業界の常識を覆した革新技術の秘密から料金設定まで、番組では語り切れなかった詳細情報をお届けします。読み終える頃には、快適な夜行バス移動という新しい選択肢を手に入れることができるでしょう。
日本初のフルフラットシート夜行バスとは?180度リクライニングの革新性
従来の夜行バスといえば、座席を倒しても最大130度程度のリクライニングが限界でした。長時間の移動では「疲れる」「寝られない」という悩みを抱える利用者が多く、これが夜行バス業界の長年の課題となっていました。
そんな中、高知駅前観光が開発した日本初のフルフラットシート夜行バスは、まさに革命的な存在です。このシートは「ソメイユプロフォン(Sommeil Profond)」と名付けられており、フランス語で「熟睡」を意味します。まさに、夜行バス利用者の長年の夢である「ぐっすり眠れる移動」を実現するために命名されたのです。
このシートの最大の特徴は、座席が180度まで完全にフラットになることです。つまり、バスの中でありながら、まるでベッドで寝ているかのような快適さを実現したのです。
番組内でAD宮本さんが実際に体験した際の感想は印象的でした。普段は夜行バスで「2、3時間おきに目が覚めてしまう」という彼が、このフルフラットシートでは「ぐっすり寝れました」と語っています。さらに「寝返りが打ててちょっと動けるっていうのでだいぶ楽でした」という具体的なコメントからも、その快適性の高さが伝わってきます。
この技術革新の背景には、バス業界が抱える深刻な状況があります。現在、路線バス会社の9割が赤字という厳しい経営環境の中で、差別化できるサービスの提供が生き残りの鍵となっているのです。
がっちりマンデー2025年8月10日放送で特集された注目のバス事業
2025年8月10日に放送されたTBS系「がっちりマンデー!!」では、「がんばるバス!2倍長いバス日本初のフルフラット夜行バス」というテーマで、苦境に立つバス業界で独自の工夫で成功している企業が特集されました。
番組では、加藤浩次さんと進藤晶子さんが司会を務め、経済アナリストの森永康平さんと、バスツアー番組で8年間ナレーションを務めた経験を持つ柳原可奈子さんがゲストとして参加しました。特に柳原さんは「もしもツアーズ」での経験から、バス業界に精通しており、プライベートでも頻繁にバスを利用されているとのことで、専門的な視点からのコメントが印象的でした。
番組では福岡県の西日本鉄道、高知の高知駅前観光、そして宇野自動車という3社が取り上げられましたが、中でも高知駅前観光のフルフラットシート夜行バスは、最も革新的な取り組みとして注目を集めました。
森永康平さんが指摘したように、「人手不足だし、お客さんもやっぱり減ってきてしまってる」という厳しい状況の中で、「地方の鉄道が今厳しくなってるんで、そうすると代わりにバスに頑張ってもらおう」という社会的な期待も背負っているのが現在のバス業界なのです。
高知駅前観光の梅原章利社長が実現した業界の常識破り
高知駅前観光の梅原章利社長は、まさに業界の常識を覆した革新者と言えるでしょう。同社は高知空港への連絡バスや東京-高知間の高速バスを運行する地方のバス会社ですが、2025年3月に試験運行を開始したフルフラットシート夜行バスで業界の注目を集めています。
梅原社長の発想の転換点は、「夜行バスでの移動を少しでも快適に過ごしてほしい」という純粋な想いでした。この想いが、従来の業界の「当たり前」に疑問を持つきっかけとなったのです。
特筆すべきは、このフルフラットシートを高知駅前観光が独自で開発・製造したという点です。大手メーカーに頼るのではなく、自社で一から設計したというのは、地方の中小バス会社としては驚異的な取り組みです。この背景には、梅原社長の強い信念と、現場のニーズを熟知しているからこその発想力があったと考えられます。
また、梅原社長は単なる技術開発にとどまらず、ビジネスモデルとしても成立させる戦略眼を持っています。今後、他のバス会社にもこのシートを販売していく計画を立てており、高知駅前観光の新たな収益源として期待されています。
バス業界の「2つの思い込みの解決」で生まれた画期的シート
梅原社長によると、フルフラットシートの実現には「2つの思い込みの解決」が鍵となったといいます。この分析は、イノベーションがいかにして生まれるかを示す興味深い事例です。
1つ目の思い込みは「シートをフルフラットにしてはいけない」というものでした。実は日本の法令では、バスにベッドを置いて人が寝て走るのは禁止されています。しかし、この法的制限のせいで、バス業界では「シートを180度に倒すのもダメだろう」という思い込みが広がっていたのです。
梅原社長は、この思い込みを打破するために直接国土交通省に確認を取りました。その結果、「座席のリクライニング角度に関する取り決めはない」ことが判明したのです。つまり、ベッドとして設置するのはダメでも、座席が180度倒れるのは全く問題ないということでした。
さらに、2024年11月には国土交通省が「フルフラット座席を備える高速バスの安全性に関するガイドライン」を正式に策定し、安全基準を満たせばフルフラットシートの運用が可能であることが明確化されました。高知駅前観光のソメイユプロフォンは、このガイドラインに適合した第一号となっています。
2つ目の思い込みは「フルフラットだと儲からない」というものでした。確かに、通常の高速バスが3列シートで28席程度搭載できるのに対し、フルフラットシートでは1席あたりのスペースが大きくなり、単純計算では12席しか設置できません。これでは乗客数が半分以下になってしまい、料金を3倍程度に設定しなければ採算が取れないという計算になります。
上下2段構造と特許取得で実現した採算性の秘密
梅原社長の真の革新性は、この採算性の問題を「上下2段構造」というアイデアで解決したことにあります。シートの上の空間を有効活用し、上下2段にシートを設置することで、12席を24席に倍増させたのです。
この発想は、限られた空間を最大限に活用する日本的な知恵と言えるでしょう。結果として、通常の高速バス並みの座席数を確保しながら、フルフラットの快適性も実現するという、まさに一石二鳥のソリューションが誕生しました。
さらに注目すべきは、梅原社長がこの「上下2段構造」のアイデアを特許で押さえたことです。番組内で「上下2段にするっていうアイデアは当社、特許で抑えさしていただいております」と語った梅原社長の戦略的思考は、中小企業経営者の鑑と言えるでしょう。
この特許取得により、高知駅前観光は競合他社に対して明確な優位性を確保しました。他社が同様のサービスを提供したければ、高知駅前観光からシートを購入するか、ライセンス料を支払う必要があるからです。これは、技術開発への投資を回収し、さらなる研究開発資金を確保するための重要な戦略です。
フルフラットシート夜行バスの料金と今後の展開予定
気になる料金設定ですが、東京-高知間で14,000円程度になる見込みとのことです。なお、2025年3月からのモニター運行期間中は7,300円という特別料金で提供されています。通常の高速バスの料金が約10,000円であることを考えると、本格運行時は約4,000円のプレミアム料金設定となります。この価格差は、フルフラットシートという付加価値を考えれば、多くの利用者にとって魅力的な選択肢となるでしょう。
高知駅前観光では、2025年秋からこのフルフラットシートバスの本格運行を予定しています。試験運行の結果を踏まえ、サービスの改善を行った上での本格展開となるため、利用者にとってはより完成度の高いサービスが期待できます。
また、車内では土足禁止制とし、入り口で靴を脱ぐシステムを採用するなど、清潔性と快適性にも配慮されています。このような細かな配慮も、従来の夜行バスにはない特徴的なサービスです。
高知から東京までの約11時間の長距離移動が、まるでホテルで過ごすような快適さで体験できるとなれば、航空機や新幹線とは異なる新たな移動手段として確立される可能性があります。
まとめ
高知駅前観光の梅原章利社長が開発した日本初のフルフラットシート夜行バスは、バス業界の常識を打ち破る革新的な取り組みです。2つの思い込みの解決、上下2段構造による採算性の確保、そして特許取得による競争優位性の確立という一連の戦略は、中小企業のイノベーション事例として多くの示唆を与えています。
2025年8月10日放送の「がっちりマンデー!!」で特集されたことで、その注目度はさらに高まりました。9割が赤字という厳しいバス業界において、このような革新的な取り組みは業界全体の活性化にもつながることでしょう。
2025年秋からの本格運行開始が待ち遠しく、夜行バスの新たなスタンダードとなる可能性を秘めた画期的なサービスといえるでしょう。
※ 本記事は、2025年8月10日放送(TBS系)の人気番組「がっちりマンデー!!」を参照しています。
※ 株式会社 高知駅前観光のHPはこちら
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