スポンサーリンク
テレビ番組・情報

【ブレイクスルー】相田卓三が開発「塩で溶けるプラスチック」革命の全貌

breakthrough-salt-soluble-plastic
スポンサーリンク

プラスチック問題に悩んでいませんか?2025年10月25日放送のテレビ東京「ブレイクスルー」で、理化学研究所の相田卓三氏が開発した「塩で溶けるプラスチック」が紹介されました。この記事では、100年続くプラスチックの歴史を変える革新技術の詳細から実用化の展望まで、番組内容を深掘りしながら徹底解説します。読み終わる頃には、これからの環境問題解決への希望が見えてくるはずです。


スポンサーリンク

塩で溶けるプラスチックとは?相田卓三氏が開発した革新技術

2025年10月25日、テレビ東京系列で放送された「ブレイクスルー」で、驚くべき新素材が紹介されました。それが、理化学研究所グループディレクターの相田卓三氏が開発した「塩で溶けるプラスチック」です。

aidatakuzo

理化学研究所の相田卓三グループディレクター                          (引用:「ブレイクスルー」より)

この革新的なプラスチックは、見た目も触り心地も従来のプラスチックと変わりません。しかし、海水と同じ濃度の塩水に入れると、わずか数分で溶け始め、数時間で完全に分解されてしまうのです。番組内で作家の相場英雄氏が実際に目の当たりにした光景は、まさに「魔術」と呼ぶにふさわしいものでした。

相田氏は「超分子プラスチック」と呼ばれるこの新素材を、2024年に国際科学誌「Science」で発表しており、世界中の注目を集めています。従来のプラスチックが石油由来の炭素結合で構成されているのに対し、この新素材は「塩橋」と呼ばれる可逆的な結合を利用しています。通常の使用では十分な強度を保ちながら、塩を戻すことで原料に戻るという画期的な設計なのです。

最も注目すべきは、溶けた後の物質が環境に優しいという点です。使用されている原料は、FDA(アメリカ食品医薬品局)が認可した食品添加物であり、海水に溶けても環境への影響はほとんどありません。これは、後述するマイクロプラスチック問題への根本的な解決策となる可能性を秘めています。


スポンサーリンク

マイクロプラスチック問題の深刻化と人体への影響

番組で相田氏が最も強調したのが、マイクロプラスチックの脅威です。現在、世界の海には約2億トンものプラスチックゴミが漂っているといいます。これは想像を絶する量ですが、問題の本質はそれだけではありません。

プラスチックゴミは波や紫外線によって徐々に細かくなり、やがてミクロンレベルのマイクロプラスチックとなります。番組で相田氏が示したサンプルは、肉眼ではほとんど見えないほど小さなものでした。「粉であるから怖いんですね。大きかったら大丈夫」と相田氏が語ったように、この微小な粒子こそが最大の脅威なのです。

なぜなら、マイクロプラスチックは魚の身の部分にまで入り込み、私たちが食べる食品に含まれているだけでなく、空気中にも浮遊している可能性があるからです。番組では衝撃的な画像が紹介されました。人の脳組織から採取されたサンプルには、白く細かい粒が確認されており、これがプラスチックの微粒子と見られています。

kuukityu-microprastic

マイクロプラスチックは空気中にも!                        (引用:「ブレイクスルー」より)

最近の研究では、マイクロプラスチックが脳まで到達し、認知症などの脳障害との関係が懸念されているといいます。相田氏は「病気とか疾病を引き起こすようになるってことが今言われていて、いろんな脳の障害が起こっている可能性がある」と警鐘を鳴らしました。

かつて海洋汚染だけの問題だったプラスチックゴミは、今や人体への直接的な影響が懸念される段階に入っています。こうした背景があるからこそ、相田氏の開発した塩で溶けるプラスチックは、単なる新素材ではなく、人類の健康を守る革新技術として注目されているのです。


スポンサーリンク

従来の石油由来プラスチックとの違い|天然物を使った新原料

相田氏が開発したプラスチックが革命的なのは、その原料にあります。従来のプラスチックが100年以上にわたって石油を原料としてきたのに対し、この新素材は石油を一切使用していません。

番組で公開された製造工程は驚くほどシンプルでした。使用する原料はわずか2つ。1つは動物の軟骨などに含まれるコンドロイチン硫酸ナトリウム、もう1つはそれをつなぎ合わせる硫酸グアニジニウムです。相田氏は「基本的に天然物です」と説明し、糖由来の物質であることを強調しました。

この2つの水溶液を水の中で混ぜ合わせると、濁った液体ができます。数時間放置すると、白い部分と水の部分が分離し、下層に沈んだ物質がプラスチックの元となります。これを取り出して薄く伸ばし、乾燥させれば、塩で溶けるプラスチックの完成です。

従来の石油由来プラスチックは、炭素が永久に繋がった構造になっており、「永久に切れることはほとんどない」と相田氏は説明します。だからこそ頑丈でいつまでも残り続けるのですが、それが環境問題の根源でもありました。一方、新素材は塩を入れるとバラバラになる設計が組み込まれており、環境中で自然に分解されます。

重要なのは、見かけや性能は従来品と区別がつかないという点です。「見かけが違うと誰も使わない」という相田氏の言葉には、実用化を見据えた強い意志が感じられます。色付けも自由にでき、青や赤など様々なカラーバリエーションも可能です。番組では試作品のビニール袋にアーモンドやトマトが入れられており、日常使いに十分耐える品質であることが示されました。


スポンサーリンク

塩で溶ける仕組み|化学結合の秘密とリサイクルの可能性

この新素材の最大の特徴は、100%水平リサイクルが可能だという点です。従来のプラスチックは、リサイクルすると品質が劣化し、何度も繰り返すことができません。実際、世界で作られたプラスチックのうち、リサイクルされているのはわずか10%に過ぎず、残りは埋めるか燃やすかのどちらかです。

siodetokeru-prstic

塩(海水)で溶けるプラスチック                            (引用:「ブレイクスルー」より)

相田氏によれば、「燃やすとCO2が出ますから、環境破壊とか地球温暖化が起こっている」といいます。番組では衝撃的な予測が紹介されました。東京の100年後の夏の気温は43度になると言われており、しかも「今の状況を考えると100年必要じゃないかもしれない」と相田氏は警告します。

一方、塩で溶けるプラスチックは、使用後に塩水で溶かすことで、スタートの原料2つに完全に戻すことができます。「毎回スタートのものに戻るので、同じものを何度も作ることができます」という相田氏の説明通り、理論上は半永久的にリサイクルが可能なのです。

コスト面では、現時点では石油由来のプラスチックの方が安いと相田氏は正直に認めています。しかし、「リサイクルが100%できる」ことを考慮すれば、「何回かやると元が取れてくる」計算になります。長期的な視点で見れば、経済的にも十分競争力のある素材だと言えるでしょう。

製造過程で生じる「脱塩」という化学反応が、この素材の核心です。2つの原料を混ぜると化学結合により塩が放出され、プラスチックが形成されます。逆に塩を加えると化学結合が解け、2つの物質は元の原料に戻ります。この可逆的な反応こそが、従来のプラスチックにはない革新的な特徴なのです。


スポンサーリンク

マテリアル界の魔術師・相田卓三とは?理化学研究所での挑戦

相田卓三氏は、「マテリアル界の魔術師」という異名を持つ世界的な化学者です。1956年生まれの相田氏は、理化学研究所創発物性科学研究センターのグループディレクターであり、同時に東京大学の卓越教授も務めています。

相田氏の専門は超分子化学・材料化学・高分子化学であり、特に超分子重合のパイオニアとして知られています。これまでに400を超える査読付き研究論文を発表し、90名を超える教え子が世界中のアカデミックポストで活躍しています。国際科学誌「Science」のレビューボードメンバーも務めるなど、その実績は世界トップクラスです。

番組で印象的だったのは、相田氏の研究に対する覚悟です。「今までのプラスチックっていうのが、研究の100年の歴史があるんですね。研究し尽くされている最高の物なので、そこに挑戦をしていくので、いろんな覚悟は必要ですね」という言葉からは、100年の歴史に真正面から立ち向かう強い決意が感じられます。

しかし、相田氏が直面しているのは技術的な壁だけではありません。番組後半では、日本企業の反応が鈍いという現実が語られました。「日本企業食いついてこないんでしょう?」という相場氏の問いに、相田氏は率直に答えます。「静観する修正が多分あると思います。過去30年間どうだったかってことがよく出る話ですよね。経営者の方が先手を打たない」

一方、欧州企業は積極的で、プラスチック規制が年々強化されているヨーロッパからは連日のように問い合わせがあるといいます。「半導体もリチウムイオンバッテリーもいろんな点で、もういきなり変わったわけですよね。それで日本はいつも損をしているので、今度は早く動いてほしい」という相田氏の言葉には、日本発の技術を日本企業に活かしてほしいという切実な思いが込められています。


スポンサーリンク

実用化はいつ?3年後の製品化を目指す展望と課題

番組で最も視聴者が気になったであろう質問が、「実装どのくらいまで来てます?」という相場氏の問いかけでした。相田氏の答えは明確です。「一番最初のプロダクトを出したいなと思ってるのは3年ぐらいかなと思いますけれども」

3年後、つまり2028年頃には最初の製品が市場に出る可能性があるということです。相場氏が「早いですね」と驚いたように、これは予想以上に近い未来です。

実用化が見込まれる分野について、相田氏は明確なビジョンを持っています。最も問い合わせが多いのはパッケージ分野だといいます。具体的には、スーパーで見かける生鮮食品のトレイやビニール袋などです。「一番大きいですよね」と佐々木アナウンサーが指摘したように、これらは日常生活で大量に消費され、ゴミとして廃棄される代表的な製品です。ここにアプローチできれば、環境への影響は計り知れません。

さらに興味深いのは、特殊な膜で覆うことで、塩を含む食品にも使用できるという点です。つまり、醤油や漬物など塩分を含む食品のパッケージにも応用可能だということです。不要になれば溶かせるため、使い捨てパッケージの環境負荷を大幅に削減できます。

相田氏は実用化への自信を次のように語りました。「今日見ていただいたように意外にすごい、割と今のプラスチックと区別がつかないぐらいのものになってると思うんですね。見かけが違うとみんなもう手を出さない。見かけは今と同じですよっていうとこまで来ることができた点が多分いいのかなと」

ただし、課題もあります。100年続いてきた既存のプラスチック産業との関係をどう構築するかです。相田氏は「今存在するもの全部を置き換えることはとても無理」と現実的に捉えつつ、「その何割置き換えると環境とかそういうことに対して意味のある変化になるか」を見極めていく必要があると考えています。

重要なのは、一般消費者の声だと相田氏は強調します。「ステークホルダーの方とか、それから普通の一般の方のボイスが必要になるんですね。それが一番プッシュになる」という言葉には、私たち一人一人の環境意識と選択が、この革新技術の普及を後押しする力になるというメッセージが込められています。


スポンサーリンク

自己修復・燃えないプラスチックも|次週の放送内容に期待

番組の終盤では、相田氏のさらなる研究成果が紹介されました。それが「自己修復プラスチック」と「燃えないプラスチック」です。

自己修復プラスチックは、その名の通り、2つに割れても元に戻るという驚異の素材です。「修復剤とかを入れずに自分の中で勝手に修復していく」という説明の通り、外部から何かを加える必要がありません。番組では実際に割れたプラスチックが元に戻る様子が映し出され、相場氏も「そこも使えるんだ」と驚きを隠せない様子でした。

応用例として挙げられたのが、車のコーティングです。「傷が入ってるやつが徐々に治っていく」という特性は、自動車産業に革命をもたらす可能性があります。「修理に出さなくていいんですか?」という佐々木アナウンサーの質問に、相田氏は「置いとくと自然に見えなくなっていく」と答えました。

さらに驚いたのが、燃えないプラスチックです。番組では実際に火をつける実験が行われましたが、「白くなりますけども燃えません」という相田氏の説明通り、炎が出ることはありませんでした。「火が来ても炎が出ない形で鎮火に繋がっていく」という特性は、建材として使用すれば火災被害を大幅に減らせる可能性を秘めています。

番組は「次週に続く」という予告で終了しました。これらの自己修復プラスチックや燃えないプラスチックについて、さらに詳しい情報が次回放送で明らかになる予定です。相田氏の研究がどこまで進んでいるのか、実用化の見通しはどうなのか、次週の放送への期待が高まります。


スポンサーリンク

まとめ|塩で溶けるプラスチックがもたらすプラスチック革命

2025年10月25日放送のテレビ東京「ブレイクスルー」で紹介された相田卓三氏の「塩で溶けるプラスチック」は、まさに100年続くプラスチックの歴史を変える革命的な技術です。

マイクロプラスチックによる環境汚染と人体への影響が深刻化する中、石油由来ではなく天然物を原料とし、海水で溶けて完全に分解されるこの新素材は、根本的な解決策となる可能性を秘めています。100%水平リサイクルが可能という特性は、地球温暖化対策にも大きく貢献するでしょう。

3年後の製品化を目指し、すでに欧州企業との商談が進んでいる相田氏。日本企業の反応は鈍いものの、一般消費者の声が大きな後押しになるといいます。自己修復プラスチックや燃えないプラスチックなど、さらなる革新技術の開発も進んでおり、マテリアル界の魔術師による挑戦は続きます。

「石油は使うのが当たり前だよねっていう世界から、そうじゃない世界っていうのが生まれる」という相田氏の言葉通り、私たちの生活スタイルそのものが変わる日は、そう遠くないかもしれません。この技術が広く普及すれば、子どもたちの未来は今よりずっと明るいものになるはずです。

※ 本記事は、2025年10月25日放送(テレビ東京系)の人気番組「ブレイクスルー」を参照しています。

スポンサーリンク
スポンサーリンク
シェアする
スポンサーリンク

コメント

error: Content is protected !!
タイトルとURLをコピーしました