2025年11月18日放送の「ライフイズマネー」で話題沸騰!新橋の人気居酒屋「ひまり商店」を経営する林龍男さん(31歳)が、YouTubeで売上や利益を完全公開して注目を集めています。この記事では、月商1700万円超を達成した経営戦略、SNS集客術、リピーター獲得の仕組みまで徹底解説します。飲食店経営者はもちろん、マーケティングに興味がある方も必見の内容です。
林龍男が経営する新橋「ひまり商店」とは?31歳で5店舗展開の実績
新橋駅から徒歩5分、SL広場から居酒屋が軒を連ねる通りを歩いた先にある「ひまり商店」。地下にある76席・44坪の広々とした店内は、連日若い女性客で満席状態です。
この店を経営するのが、林龍男さん(31歳)。株式会社Dazy(デイジー)の代表として、都内を中心に5つの飲食店を展開する若き経営者です。
林龍男さんの経歴と5店舗展開までの道のり
林さんは2016年に東京海洋大学を卒業後、海運系の専門商社に就職しました。しかし3年後、飲食業への情熱が高まり脱サラを決意。海外の日本食レストランで1年半の修業を積み、4年前に日本へ帰国しました。
帰国後は神田を皮切りに次々と出店し、現在は以下の5店舗を経営しています:
- 神田「だるま酒場」(1店舗目)
- 赤坂「海老牡蠣酒場だるま」
- 渋谷「出汁林」
- 群馬「月の鐘」
- 新橋「ひまり商店」(2025年8月オープン)
株式会社Dazyは従業員18人、アルバイト約100人を抱え、飲食店経営だけでなく、SNS運用やPR動画制作など多岐にわたる事業を展開しています。
他の経営者と一線を画す「完全透明経営」
林さんが注目される最大の理由は、YouTubeチャンネル「はやたつだるまチャンネル」で、各店舗の売上や利益率、自分の給料まで赤裸々に公開していることです。通常、飲食店が隠したがる数字を全てオープンにする姿勢が、業界内外で大きな話題となっています。
ライフイズマネーで話題!ひまり商店の売上と利益を完全公開
番組で紹介されたひまり商店の2025年8月の経営数字は、飲食業界に衝撃を与えました。
8月の売上と詳細な内訳
- 売上高:1,742万5,311円(税抜き)
- 原価:535万円(原価率30.7%)
- 人件費:439万円(人件費率25.2%、林さんの給料約50万円を含む)
- 家賃:118万円 + 看板代5万円 = 123万円
- 水道光熱費:約80万円(4.6%)
- 利益額:388万6,109円(利益率約22.3%)
この数字の凄さは、オープン当初の目標が1,000万円だったのに対し、実際には742万円も上回る1,742万円を達成した点です。飲食業は1年で3割が閉店すると言われる厳しい業界ですが、この船出は見事としか言いようがありません。
なぜ数字を公開するのか?
林さんは「今の時代、AIも発達しているので、ある程度の数字は調べれば出てくる。ノウハウを隠す必要はない」と語ります。さらに、YouTube撮影を週1回と決めることで、自身の勉強にもなり、従業員やアルバイトに会社のビジョンを共有できるという狙いもあります。
情報をオープンにすることで、スタッフは会社の経営状態を理解でき、目標に向かって一体感を持って働けるのです。これは採用面でも大きなアドバンテージになっており、若い人材が集まりやすい環境を作り出しています。
林龍男のSNS戦略|インスタ・TikTokで若者を集客する方法
新橋といえばサラリーマンの聖地ですが、ひまり商店の店内には若い女性客がびっしり。この現象の裏には、徹底したSNS戦略があります。
「映え」を最優先した商品開発
林さんの商品開発は独特です。シェフが料理を提案する際、必ず「その商品名をSNS上で検索してくれ」と指示します。そして、検索結果で出てくる見た目よりも良い盛り付けになるまで、商品開発を続けるのです。
さらに、一つの商品に対して約20種類のお皿を用意し、全て盛り付けて写真を撮り、最も映えるものを選びます。この徹底ぶりが、SNSで拡散される料理を生み出す秘訣です。
実際の集客効果
取材で初来店客に聞いたところ、ほぼ全員が「インスタグラムで見て」「TikTokで流れてきて」と答えていました。特に印象的だったのは、女性客が料理を10パターンも撮影し、「秒でストーリーに載せる」と語っていた場面です。
林さんはこれを「スマホ持ってる人全員が広告媒体を持って来店してる」と表現します。つまり、客自身が無料で宣伝してくれる仕組みを作り上げているのです。
映える人気メニューの実例
- 前菜5種盛り(1,958円):10種類から5つ選べる色鮮やかな盛り合わせ
- サーモンのレアカツ(968円):断面が美しいインパクト抜群の一品
- うな玉巻き(1,000円以下):ウナギと卵の組み合わせが目を引く
- エビしゃぶ鍋(2,068円/1人前):写真映えする華やかさ
- 和牛あぶりユッケ:肉がお皿にぴったり収まるサイズ感
- ポテトサラダ:卵が丸ごと1個乗った驚きのビジュアル
- ハムカツ:分厚い断面がSNSで人気
これらの料理は、オープン後1ヶ月で食べログ東京エリア保存数増加ランキング6位に入るという快挙を達成しました。
ひまり商店のリピーター戦略|顧客管理システム「ダイニー」活用術
飲食店経営で最も重要なのがリピーター獲得です。林さんは「リピーターは注文する商品数が多くなったり、居心地が良くてドリンクの杯数が増えたりするので、客単価が上がりやすい」と語ります。
LINE連動型注文システムの革新性
ひまり商店では、客が自分の携帯で2次元コードを読み込み、メニューを見てオーダーする仕組みです。このシステムがLINEと連動することで、顧客情報や注文履歴が自動的に記録されます。
取材日は予約客125人で2回転という繁忙状態でしたが、店員は来店2回目、3回目の客を瞬時に判別し、「前回からのご注文ありがとうございます!」と声をかけていました。客は「覚えてくれてる」と大喜びです。
40種類のセグメント別クーポン配信
林さんが導入している「ダイニー」が開発したオーダー・レジシステムは、顧客の喫食データに基づいて自動的にパーソナライズされたクーポンを送信します。
例えば、
- 毎回ハイボールを頼む人には「ハイボールサービス」
- 毎週月曜日の早い時間に来る人には「月曜早割」
- 2回目の来店客には「660円未満のワンドリンクサービス」
1店舗あたり30〜40種類のセグメント分けがされており、それぞれの客に最適なクーポンが自動送信される仕組みです。これにより、客にとってマイナスなく、むしろ喜ばれながらリピート率を高めています。
林さんは「顔や名前を覚えるのが苦手だった」と語りますが、このシステムと出会って「天才的なシステム」と感動したそうです。テクノロジーを活用することで、人間の弱点を補い、顧客満足度を高める好例といえるでしょう。
原価率55%も!林龍男の絶妙な価格設定とメニュー戦略
ひまり商店の価格設定は、出演者の間でも意見が分かれるほど絶妙です。実際の客に「高い?安い?」と聞くと、全員が「安い!」と答えていました。
飲食業界の常識を覆す原価率設定
一般的な飲食店の原価率は30%程度ですが、林さんは看板商品をあえて40〜60%の高原価率に設定しています。自作の詳細な原価率一覧表によると、
- ウニ手巻き:原価率55%(最も高い)
- 国産天然フグの唐揚げ:原価率40%
- サーモンレアカツ:原価率34%
- 和牛あぶりユッケ:原価率39.7%(仕入れ508円→販売1,280円)
- 生ガキ:原価率54%(仕入れ210円→販売429円)
- 特製ポテトサラダ:原価率25%
- エビ入り水餃子:原価率16%(最も低い)
利益を確保する緻密な計算
高原価率の看板商品で客を引きつけ、ハイボールやサワーなど原価率の低いドリンクで利益を確保する戦略です。林さんは「他の店舗で7、800円するようなものが3、400円で食べられるのには価値がある」と語ります。
客単価は5,000〜6,500円が中心で、「もっと高くてもいい」と感じさせる高級感のある内装と相まって、コストパフォーマンスの良さを演出しています。
この価格戦略により、全体の原価率を約30%に抑えながら、客満足度を最大化しているのです。
ひまり商店の今後|2027年10店舗・売上10億円の目標
林さんの野望はさらに大きく広がっています。
2025年12月:銀座6店舗目オープン予定
マロニエゲート銀座に、12月15日を目標に6店舗目をオープン予定です。銀座エリアを選んだ理由は、インバウンド客が多いため。「何が海外に受けるのか、何がインバウンド客に受けるのか」を徹底調査し、商品開発を進めているそうです。
2027年の明確な数値目標
会社として掲げる目標は、
- 10店舗展開
- 売上10億円
- 税引前利益1億円
2028年:海外1店舗目出店計画
2027年の目標を達成し、その実績を引っ提げて、2028年には海外に1店舗目を出店する計画です。銀座店でのインバウンド客データ収集は、この海外展開の布石となっています。
林さんの計画性と実行力は、31歳とは思えない緻密さです。YouTubeでの情報発信も、この壮大な計画の一部であり、ブランディングと採用を見据えた戦略的な行動といえるでしょう。
まとめ|ライフイズマネーから学ぶ新時代の飲食店経営
「ライフイズマネー」で紹介された林龍男さんの経営手法は、「不足の時代」を生き抜く多くのヒントに溢れています。
林龍男の経営手法・5つのポイント
- 完全透明経営:売上・利益を公開することで信頼を獲得し、従業員との一体感を創出
- 徹底したSNS戦略:「映え」を最優先し、客自身が宣伝してくれる仕組みを構築
- テクノロジー活用:顧客管理システムでリピーターを逃さず、パーソナライズされたサービスを提供
- 戦略的価格設定:高原価率の看板商品で集客し、ドリンクで利益を確保する緻密な計算
- 明確な目標設定:2027年10店舗・売上10億円、2028年海外進出という具体的なビジョン
データ活用とSNS戦略の重要性
林さんの成功から学べる最大の教訓は、「最新のシステムと情報ネットワークを駆使すれば、若い経営者でも大きく成長できる」ということです。
番組MCの林修先生も「31歳の若者が今の状況をきちんとリサーチして、今の技術、今の情報ネットワークを駆使すると、こうやって稼げるんだと発信してくれると、他の人も頑張ろうとなって、日本社会がより活性化する」と絶賛していました。
「誠実に経営を続ける」という道しるべ
最後に林さんは、不足の時代の道しるべについて「予測できないことが多い中、身近にいる社員・アルバイト、来てくれるお客さんに対して誠実に向き合い続けることが、何かあった時の救いになる」と語りました。
データやシステムを駆使しながらも、最終的には「人」を大切にする姿勢。この両輪が、林龍男さんの経営を支える原動力なのです。
2025年、飲食業界だけでなく、全ての業種の経営者にとって、林龍男さんの挑戦は大きな示唆を与えてくれるでしょう。
※ 本記事は、2025年11月18日放送(テレビ東京系)の人気番組「LIFE IS MONEY ~世の中お金で見てみよう~」を参照しています。
※ 株式会社Dazyの公式サイトはこちら
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