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【クローズアップ現代】医療事故を繰り返すリピーター医師「赤穂市民病院の衝撃実態」

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医療事故の報告件数が増加傾向にある中、同じ医師が複数の医療事故を引き起こす「リピーター医師」の問題が深刻化しています。2024年11月19日放送のNHK「クローズアップ現代」では、兵庫県の赤穂市民病院で発生した衝撃的な事例を取り上げ、医療現場が抱える構造的な問題に迫りました。

 

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リピーター医師による医療事故の実態~赤穂市民病院で8件の事故が発生

兵庫県赤穂市の中核医療機関である赤穂市民病院で、わずか8ヶ月の間に8件もの重大な医療事故が発生していたことが明らかになりました。人口44,000人の医療を支えるこの病院で、A医師が執刀した約70件の手術のうち、8件で重大な医療事故が起きていたのです。

具体的な事例として、ある79歳の女性患者は、腰の痛みで受診した際に「4時間ほどの簡単な手術でスタスタ歩けるようになる」と説明を受けました。しかし、実際の手術では10時間を要し、脊髄神経を切断される重大な医療事故が発生。その結果、両下肢麻痺と膀胱直腸障害という重度の後遺障害を負うことになりました。

 

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医療事故が繰り返された背景~医療安全管理体制の機能不全

医療事故が繰り返された背景には、病院の医療安全管理体制の深刻な機能不全がありました。赤穂市民病院では、医療安全の部署に2人の看護師を専従で配置していましたが、医師に対する権限が弱く、早期発見・対応ができない状況でした。

さらに問題なのは、A医師による最初の医療事故が発生した時点で、適切な報告や対応がなされなかったことです。上司のB医師は「報告書を書くように言ったが書かれなかった」と証言しており、医療安全管理体制が形骸化していた実態が浮き彫りになりました。

 

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地方病院の医師不足がリピーター医師を生む構造的問題

この問題の背景には、深刻な医師不足という構造的な課題があります。病院スタッフの証言によれば、「とにかく頭数を合わせることが優先され、医師の質は二の次になっていた」という実態がありました。

さらに注目すべきは、この問題が地方病院だけでなく、都市部の病院にも広がっていることです。東京都内の病院でも、医師の確保に苦心し、必要なスキルを持たない医師を採用せざるを得ない状況が報告されています。

 

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医療事故から患者を守る新たな取り組み~患者参画の重要性

医療事故を防ぐための新たな取り組みとして、「患者参画」という考え方が注目されています。名古屋大学医学部付属病院副病院長の長尾能雅教授によれば、欧米では患者自身がカルテを所有したり、診療方針を決める会議に参加したりする取り組みが進んでいるといいます。

また、千葉県立佐原病院では、医療安全管理室に実質的な権限を持たせ、通常は報告対象とならない合併症についても報告を義務付けるなど、先進的な取り組みを行っています。

 

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医療安全を確保するための専門家の提言~長尾能雅教授に聞く

長尾教授は、日本の医療安全管理の課題について、「書類審査や体制の外形的評価に偏重している」と指摘します。その上で、「実際にベッドサイドで具体的に患者の安全を確保できる行動に移せているかどうかの評価が必要」と提言しています。

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名古屋大学医学部付属病院副病院長      長尾能雅氏             (引用:名古屋大学HPより)

 

また、人口減少社会を迎える中で、医療の標準化と患者参画の重要性を強調。医療機関、行政、そして患者自身が一体となって医療安全に取り組む必要性を訴えています。

 

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まとめ:医療事故ゼロを目指すために必要な対策とは

医療事故の防止には、以下の取り組みが重要です。

  1. 医療安全管理体制の実効性強化
  2. 地域による医師の偏在解消
  3. 患者参画の推進
  4. 外部監査制度の充実
  5. 医療の標準化の推進

私たち患者も、医療安全について「自分ごと」として考え、積極的に医療に参画していくことが求められています。医療事故ゼロの実現に向けて、医療機関、行政、そして私たち患者が一体となって取り組んでいく必要があるのです。

※本記事は、2024年11月19日放送のNHK「クローズアップ現代」を参照しています。

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