電源のない場所でも、土やパンから電気を生み出す新発電技術「超小集電」が注目を集めています。この革新的な技術を開発したのは、トライポッド・デザインCEOの中川聰氏。災害時の非常用電源として期待されるだけでなく、すでに大手企業との製品化も始まっています。今回は、2025年1月18日放送(テレビ東京系)の番組「ブレイクスルー」で紹介された、この画期的な新発電法について詳しく解説します。
超小集電とは?中川聰が開発した革新的な新発電法の仕組みを解説
「超小集電」は、身近なあらゆるものから微弱な電気を集めて活用する新しい発電技術です。土やパン、水など、私たちの周りにある様々な物質から電気を取り出すことができます。この技術の特徴は、2本の異なる金属電極を物質に挿すだけで発電が可能なこと。しかも、一度設置すれば数年間にわたって電気を生み出し続けることができます。
開発者の中川聰氏によれば、これまでに3,200種類以上の物質で発電実験を行い、ゴムやガラスなどの絶縁体以外のほとんどの物質から電気を集めることに成功したとのことです。
超小集電の開発者・中川聰はどんな人物?トライポッド・デザインCEOの経歴
中川聰氏は、1987年に環境デザイン会社のトライポッド・デザインを設立。長年にわたり環境デザインの分野で活躍してきました。2019年に超小集電の開発をスタートさせ、様々な発電方法を探る中で偶然この技術を発見。当初は自身でも疑い、約1年間は「何かの間違いではないか」と考えていたそうです。
しかし、その後の研究開発を通じて技術の確かさを実証し、現在では大手企業との協業も進めています。中川氏は「見損なったものを見直す勇気を持つこと」をブレイクスルーの本質と考え、従来の常識にとらわれない技術開発を続けています。
驚きの発電原理!身近なものから電気を生み出す超小集電のメカニズム
超小集電の仕組みは、マグネシウム合金やアルミニウムなどの金属と、カーボンという異なる素材の電極を使用することで成り立っています。これらの電極を物質に挿入すると、マイナス極でイオン電子が発生し、プラス極に移動する際に電気が生まれます。
この技術の画期的な点は、従来は「役に立たない」と考えられていた微弱な電気を効率的に集めて活用できることです。例えば、排水口のフタとブランコのチェーンという全く異なる物質からも、100ミリボルトの電圧を計測することができます。
土から数年間発電可能!超小集電がもたらす発電技術の革新
特筆すべきは、土を使用した集電装置の開発です。研究の結果、最も安定して発電できる物質として、酪農の堆肥を活用した特殊な土が選ばれました。ミミズの働きによって促進される土壌の性質が、安定した発電を可能にしているとのことです。
中川氏は当初、約200個の土を入れた箱を連結した大型の集電装置を開発。これにより、LEDライトを数年間点灯し続けることが可能になりました。さらに技術改良を重ね、2025年現在では、わずか4つの土の箱でスマートフォンを数年間充電できるまでに集電効率が向上しています。
最新の開発では、手のひらサイズまで小型化された集電装置の製作にも成功。セルロースを活用することで、約3週間連続でLEDライトを点灯できる電力を生み出すことができます。
大手企業も注目!NTTグループとゴールドウインが進める実用化への取り組み
この革新的な技術に、大手企業も続々と注目を寄せています。世界的スポーツブランドのゴールドウインは、すでに超小集電技術を活用した製品第一号として、地面に挿すだけで発電するイルミネーションを製品化。ゴールドウイン開発本部長の新井元氏は、この技術が「世界を変えていく原動力になる」と期待を寄せています。
また、NTTグループも防災まちづくりの観点から、誘導灯やバッテリーなど災害時に役立つ製品開発の検討を進めています。
災害対策から宇宙開発まで!超小集電技術の未来展望
超小集電の応用可能性は多岐にわたります。災害時の非常用電源としての活用はもちろん、医療分野での応用も検討されています。例えば、導電性フィルムを用いた神経刺激による運動機能の回復支援など、生体電気に近い特性を活かした医療応用の可能性が研究されています。
さらに、中川氏は宇宙開発分野への展開も視野に入れています。特に太陽光の届かない月面での活用など、新たな可能性を追求しています。また、アフリカなど電気インフラの整っていない地域への展開も検討されており、世界規模での社会貢献を目指しています。
まとめ:新発電法「超小集電」が切り拓く持続可能な未来
超小集電は、私たちの身の回りに存在する微弱な電気を活用する革新的な技術として、大きな注目を集めています。災害対策、医療応用、宇宙開発など、その可能性は無限大といえるでしょう。
中川聰氏が示した「見損なったものを見直す勇気」は、カーボンニュートラル社会の実現に向けた新たな視点を私たちに提供しています。すでに大手企業との協業も始まり、実用化への歩みを着実に進めている超小集電。この技術が私たちの暮らしにもたらす変革に、今後も大きな期待が寄せられています。
※本記事は、2025年1月18日放送(テレビ東京系)の番組「ブレイクスルー」を参照しています。
コメント
参考にどうぞ
ミライへの扉
全4話シリーズで、2020年から21年にかけて
BSフジで放送され、現在もユーチューブで
放送されたのはBSフジですが
ユーチューブはこの会社が管理しているみたい
あの中の間違い探しをすれば
超小集電のインチキわかるでしょう
絶対にありえないような映像があって
何であんな意図的にインチキの映像を
探してます
ミライへの扉にもでてきた
0.7ボルトで光るLEDはどこのメーカーで
一ついくらするのでしょうか
確か第1話に登場していたと思うのですが
LEDって、ふつうはそんな低電圧じゃ点滅しないんじゃないの。
試しに乾電池数本とLED、LEDが入手できなかったら、防災グッズにも使われているLEDを使ったライトを用意する。
LEDライトの電池ボックス、ふつうは乾電池数本入るようになっているから、この電池ボックスも利用する。
具体的には乾電池を1本だけ入れて、端子の部分が電池ボックスの端子につながるようにする。乾電池2本でも同様に、乾電池の端子と電池ボックスの端子がくっつくようにする。(夏休みの自由研究レベル以下?)
結論を書くと、LEDの色にもよりますが、乾電池1本では、ふつうはつかない。
乾電池1本でも、LEDを点滅させる方法もあるけど、そうするとずっと点灯するのではなく、ホタルのように点滅する。
超小集電、小さなLEDの何倍もある正方形のものに電極がつながっているのは、実はあの中に…
大変なことになってきました。
常陸太田市の地元紙、茨城新聞が
ヤフーニュースで琉庵の記事を写真付きで紹介。
ということは、琉庵の建物内部を見ているわけで。
あの電池、ひとつ何ボルト、何アンペアかぐらいは
きちんと調べているのでしょうか。
炊飯器が100ボルトだとしたら、電池は
直列に何個、並列に何個?
記者、わかってんのかなあ
AP4470
ググればわかる?
電圧を10倍に持ち上げる昇圧回路が入っていて、ただ最低でも0.2Vないと昇圧できないらしい。
それでブランコのときは、LEDの映像ではなくテスターの映像だったのか。
これ番組制作者、知ってて意図的に入れたのか、LEDがつかなかったので仕方なくテスターにしたのかは謎。
しかし、この段階では昇圧回路のことには、一切触れてなく、最近はなぜか途中に昇圧回路を入れて電圧を持ち上げてます、だってさ。
LEDがずっと点灯ではなく点滅、これでわかるのになあ。
ミライへの扉、たぶん第1話だったと思いますが
0.7ボルトで点灯するLED、どこで手に入るのでしょうか