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【カンブリア宮殿】世界の山ちゃん山本久美「脱創業者」で絶好調の経営改革

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2025年7月31日放送のカンブリア宮殿(テレビ東京系)では、「世界の山ちゃん」を運営するエスワイフードの山本久美代表が登場し、専業主婦から経営者への転身と驚異的な業績回復の舞台裏が紹介されました。2024年8月期決算で売上高83億円と過去最高を更新した「世界の山ちゃん」の絶好調ぶりは、カリスマ創業者の急逝という逆境を乗り越えた山本久美氏の「脱創業者」経営改革にありました。

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世界の山ちゃんが絶好調の理由|山本久美の「脱創業者」経営改革とは

名古屋名物「幻の手羽先」で知られる世界の山ちゃんが、なぜ過去最高売上を達成できたのでしょうか。その答えは、山本久美代表が掲げた「脱創業者(脱会長)」という革新的な経営方針にあります。

「世界の山ちゃん」カリスマ創業者の山本重雄氏                (引用:「カンブリア宮殿」より)

2016年に創業者・山本重雄氏59歳の若さで急逝した際、社内では大きな混乱が生じました。カリスマ経営者に依存していた組織では、何かにつけて「会長だったらどうするだろう」「会長だったらこうやっただろう」という声が上がり、現在の課題に対する建設的な議論が進みませんでした。

この状況を打破するため、山本久美氏は思い切った決断を下します。社員会議の場で「”脱会長”ということを皆さんに言って、会長はもう心の中に留めておこう。会長だったらどうするっていう言葉を出さないでおこう」と宣言したのです。

この「脱創業者」宣言は、単なる精神論ではありませんでした。実際に、創業者時代にはタブーとされていた施策を次々と実行に移していきます。門外不出だった手羽先のキッチンカー販売やスーパーでの商品化、デザートメニューの強化、店舗のカジュアル化など、従来の枠組みを超えた改革を推進しました。

「脱創業者」の効果は数字にも表れています。コロナ禍という厳しい環境下でも雇用を守り抜き、2024年8月期決算では売上高83億円と過去最高を更新。現在では国内82店舗、海外7店舗を展開し、2025年も積極的な出店を継続しています。

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山本久美プロフィール|専業主婦から世界の山ちゃん代表への転身

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エスワイフードの山本久美代表                                   (引用:「カンブリア宮殿」より)

山本久美氏の人生は、まさに波乱万丈の物語です。1967年静岡県生まれの彼女は、幼い頃からスポーツに親しみ、特にバスケットボールに情熱を注ぎました。小学校から大学まで一貫してバスケットボール部に所属し、中学時代にはキャプテンとして全国優勝を経験。そのリーダーシップと統率力は、後の経営者としての素質を物語っています。

愛知県教育大学卒業後は小学校教員の道に進み、教育現場でも手腕を発揮しました。特に注目すべきは、小学生男子ミニバスケットボールクラブチームの監督として、チームを3度の全国優勝に導いたことです。この指導者としての経験は、後に「世界の山ちゃん」で社員をまとめる際の重要な基盤となりました。

2000年、友人の紹介で出会った「世界の山ちゃん」創業者・山本重雄氏と結婚。結婚を機に教員とミニバスケットボール監督を辞職し、専業主婦として3人の子育てに専念することになります。この時期の山本久美氏にとって、会社経営は全く別世界の出来事でした。

しかし、運命は大きく変わります。2016年8月21日午前7時54分、夫の重雄氏が解離性大動脈瘤のため自宅で急逝。前日まで店の調理場に立ち、新しいメニューを考えていたという重雄氏の突然の死は、家族はもちろん、会社にとっても大きな衝撃でした。

当初、山本久美氏は代表就任を固辞していました。「子供とか家庭の方が大事だからできないです」とはっきり断っていたといいます。しかし、25年以上にわたって手掛けてきた店舗向け瓦版通信「てばさ記」を書いているうちに、会社と従業員への思いが強くなり、最終的に代表就任を決意しました。

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エスワイフード「脱創業者」宣言|カリスマ創業者・山本重雄からの脱却

エスワイフードにとって山本重雄氏は、まさにカリスマ的存在でした。1981年に4坪13席の小さな「串かつ・やきとり やまちゃん」から始まった事業を、一代で全国75店舗(2016年当時)を展開する企業にまで成長させた経営手腕は、社内外から高く評価されていました。

重雄氏の顔をモデルにした「鳥男」のキャラクターが看板に描かれ、「世界の山ちゃん」の代名詞となっていたように、創業者の存在感は絶大でした。社員たちも重雄氏のことを心から慕っており、彼の一言一句が会社の方針を左右するほどの影響力を持っていました。

このような状況下で、経営素人の山本久美氏が代表に就任することに対して、社内外からは懐疑的な声も上がりました。執行役員の水野司氏は当時を振り返り、「一主婦だったもんですから、経営ができるのか社内内外問わず、やっぱり色々と言われてる話も聞きましたし、本当全て会長頼りだったものもあったので、本当今後どうしていけばいいかっていうのはもう本当にみんなが感じてた」と証言しています。

そんな中、山本久美氏の経営者としての覚悟を決定づける出来事が起こりました。代表就任から1ヶ月後、夫の友人である経営者が訪ねてきて、「飲食店は生ものだから、3ヶ月で腐る。あなたに山ちゃんの経営は無理だ」と面と向かって言われたのです。

この厳しい言葉に涙を流しながらも、山本久美氏は「悔しかったっていうのもあるんですけど、それよりも、自分の覚悟っていうのが甘かったなっていう。涙を流しながらも、でも逆にそうやって言われたから発奮して、悔しいから頑張らなきゃいけないね」と語っています。この経験が、彼女の経営者としての決意を固める重要な転機となりました。

「脱創業者」の具体的な取り組みは多岐にわたります。まず、経営スタイルをトップダウン型からボトムアップ型に転換。山本久美氏は「私はなんかチーム、みたいな風に会社もお店も捉えてる」と語り、バスケットボールで培ったチームワークを重視する経営手法を導入しました。

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幻の手羽先が店舗から羽ばたいた|門外不出を破った販路拡大戦略

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世界の山ちゃんの「幻の手羽先」                               (引用:「テレビ東京公式」より)

 

「世界の山ちゃん」の看板メニューである「幻の手羽先」は、創業者・山本重雄氏が生み出した傑作です。甘辛い醤油だれに「コショウ」と呼ぶ秘伝のスパイスをたっぷりかけた絶品の手羽先は、1秒に1本売れるという驚異的な人気を誇っています。

しかし、重雄氏は店舗以外での手羽先販売を頑なに拒んでいました。「門外不出」の手羽先は、あくまで店舗でしか味わえない特別な存在として位置づけられていたのです。この方針は、ブランド価値を維持する一方で、事業拡大の可能性を制限していた側面もありました。

山本久美氏が代表に就任すると、この「門外不出」の壁を打ち破る大胆な改革が始まりました。社員から「キッチンカーをやりたい」という提案があった際、山本氏は重雄氏がダメだと言っていたことを知らずに「いいんじゃないの」と答えてしまいます。社員から「会長はダメって言いました」と指摘されても、「社員さんはやってみたいし挑戦したいっておっしゃったので、ぜひやりましょう」と背中を押したのです。

このキッチンカー事業は大成功を収めました。現在4台のキッチンカーが北海道から沖縄まで全国を駆け巡り、年間400件以上もの出店依頼があるといいます。楽天モバイルパーク宮城での出店時には、60分待ちの長蛇の列ができるほどの人気ぶりです。

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世界の山ちゃんの「キッチンカー」                             (引用:「カンブリア宮殿」)

キッチンカー限定メニュー「幻のチューリップ」(350円・2本)も開発され、片手で手軽に食べられるアウトドア向けの商品として好評を博しています。催事・キッチンカー事業部の黒川力氏は「チューリップもその手羽先と並ぶような商品になっていければいいかなとは思ってます」と、新たな看板メニューへの期待を込めています。

さらに画期的だったのが、スーパーでの冷凍手羽先販売です。家庭でも「世界の山ちゃん」の味を楽しめるこの商品は、発売以来約4年で122万袋を販売する大ヒット商品となりました。店舗がない地域の消費者にとって、ついに念願の「山ちゃん」を味わえる機会が生まれたのです。

山本久美氏は「うちの店舗がない地区なんかだと、まあ知らない人もまだまだたくさんいらっしゃるので、そういう方に認知していただくことにもなりますから、ぜひやりたい、やろうっていうことで」と、ブランド認知度向上への効果も期待しています。

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「脱居酒屋」で新たな顧客獲得|田中瞳のデザート開発と店舗改革

山本久美氏が推進したもう一つの重要な改革が「脱居酒屋」です。従来の「世界の山ちゃん」は典型的な大衆居酒屋のイメージが強く、主な客層は中年男性でした。しかし、事業拡大のためには女性や家族連れという新たな顧客層の開拓が不可欠でした。

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「ストーンミックスアイス」                                   世界の山ちゃんの強化メニュー「デザート」                              (引用:「カンブリア宮殿」より)

この課題解決の鍵となったのが、デザートメニューの強化です。山本久美氏は「世界の山ちゃん」ただ一人のパティシエ、田中瞳氏を採用しました。田中氏は「デザートに力を入れるようになったのは代表からで、私もそのお手伝いができたらなと思って」と語り、女性目線でのメニュー開発に取り組んでいます。

それまでの「世界の山ちゃん」のデザートは、バニラアイスなどシンプルなものしかありませんでした。しかし、田中氏の参加により、見た目も楽しめる本格的なデザートメニューが次々と誕生しています。秋の新商品として開発された「ストーンミックスアイス」は、冷やした石の器にアイスと秋の味覚の葡萄を乗せ、客自身が混ぜて楽しむユニークな一品です。

山本久美氏は田中氏が作るデザートについて「女性の目線で見たデザートが出るようになって、綺麗な、見た目もなんか楽しめるっていうような商品になってると思います」と高く評価しています。実際に、デザートを強化して以来、締めに頼む客が増えており、「普通の居酒屋さんって、あんまりこういうのってないですよね。なんならこれ目当てだけでもいいと思いますよ」という客の声も聞かれます。

店舗の内装・雰囲気も大きく変化しました。以前は座敷中心で大衆居酒屋らしい内装でしたが、最近オープンした店舗は女性や家族連れが来やすいよう、ファミレスのような印象の内装に変更されています。山本久美氏は「現在、山ちゃんをカジュアルにしてっているので、赤提灯から変えていこうっていう形に変わってるので、今、土日もすごく良くなってる。それはもう確実にファミリーがいらっしゃるようになって増えてるんだと思います」と、戦略の成果を実感しています。

さらに意欲的なのが、高級路線「」の展開です。東京有楽町店では、通常の「世界の山ちゃん」とは一線を画する上質な空間で、旬の魚の原始焼きなどこだわり抜いた料理を提供しています。総料理長の鈴木敏正氏は「パッと見やっぱり『山ちゃん』とは全然違うんですけど。料理とか接客もこだわってまして。ワンランク上だって、思ってもらえるようなお店作りをしてます」と、新業態への自信を見せています。

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ボトムアップ経営への転換|チーム重視の経営手法と「てばさ記」の役割

山本久美氏の経営手法で最も特徴的なのが、創業者時代のトップダウン型からボトムアップ型への転換です。この変化は、彼女のバスケットボール指導者としての経験が大きく影響しています。

「会社ってチームだっていう風に思っているので、やはり、その、まとめることだったり、やる気にさせるっていう点では、その、スポーツの指導が非常に役に立ってると思います」と山本久美氏は語ります。人によって異なるアプローチが必要だということを理解しており、「怒っていいこと、怒ってだめな子だったり、私からするともう子供みたいな人たちも多いんですけど、こういう叱り方をして、落ち込んだ時には、こうフォローしてあげたり、期待してるからだよっていう声のかけ方とか、それを変えるっていうのはすごい大事だと思ってます」と、きめ細かな人材育成を心がけています。

このボトムアップ経営の成果として注目されるのが、各店舗独自のオリジナルメニューの誕生です。ファミリー客が多い浅草橋店では、独自に「お子様プレート」(550円)を提供するなど、現場の判断で地域のニーズに応じたメニュー開発が行われています。

「世界の山ちゃん」が目指すのは「究極の個人店」です。チェーン店でありながら、それぞれの店舗が個性を持った店作りを進めることで、画一的なチェーン展開とは一線を画す戦略を取っています。

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自らが手掛ける「てばさ記」と山本代表           (引用:「プレジデントオンライン」より)

この経営スタイルを支える重要なツールが、山本久美氏が25年以上にわたって手掛けている「てばさ記」です。これは店舗向けの瓦版通信で、客の待ち時間を楽しませるために始まりました。重雄氏から「お客様にお料理を提供するのに時間がかかってしまうことがあったんですね。それ、みんなにこうクレームが出る前に何か気を紛らわせるような、こう読み物みたいなの作れないか」と提案されたことがきっかけでした。

元小学校教員だった山本久美氏にとって、「てばさ記」の制作は学年便りや学級新聞に似た作業でした。手書きで温かみのあるこの瓦版は、現在も毎月発行され続けており、店舗と客をつなぐコミュニケーションツールとして機能しています。

特に印象深いのが、重雄氏が亡くなった直後に書かれた「てばさ記」です。山本久美氏は「今考えると本当に良く書いたなって思うんですけど。やっぱりなんかこれを書いてる理由が、会長が亡くなって会長の感謝の気持ちを伝えたいっていうこともあったんですけど、私がやはり会社の事とかお客様の事とかお店の事っていうのを、やっぱり思ってる以上に考えてたんだなっていう風に、はい、思います」と振り返っています。この「てばさ記」を書く過程で、自分自身の会社や従業員への思いを再確認し、代表就任への決意を固めたのです。

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キッチンカー事業の成功|黒川力が語る全国展開の舞台裏

「世界の山ちゃん」のキッチンカー事業は、山本久美氏の「脱創業者」改革の象徴的な成功例です。この事業を担当する催事・キッチンカー事業部の黒川力氏は、事業の可能性と今後の展望について興味深い証言をしています。

キッチンカー事業の最大の特徴は、店舗では味わえない特別なメニューの提供です。特に「幻のチューリップ」は、キッチンカー限定商品として大きな注目を集めています。通常の手羽先と同じ秘伝のコショウを使用しながら、片手で手軽に食べられるよう工夫された商品設計は、アウトドアイベントやスタジアムでの需要に完璧にマッチしました。

楽天モバイルパーク宮城での出店では、60分待ちの長蛇の列ができるほどの人気ぶりでした。これは単なる食べ物の販売を超えて、一種のエンターテインメント体験を提供していることを示しています。真っ赤でド派手な山ちゃんのキッチンカーは、どこに出現しても人々の視線を集め、話題性を生み出します。

現在、4台のキッチンカーが北海道から沖縄まで全国を駆け巡り、年間400件以上もの出店依頼があります。この数字は、キッチンカー事業に対する市場の強い需要を示しており、今後さらなる拡大の可能性を秘めています。

黒川力氏は「チューリップもその手羽先と並ぶような商品になっていければいいかなとは思ってます」と語り、キッチンカー限定メニューが第二の看板商品になることへの期待を込めています。実際に、「幻のチューリップ」の人気は予想を上回っており、イベント会場では手羽先と同じかそれ以上の注文が入ることも珍しくありません。

キッチンカー事業の成功は、「世界の山ちゃん」のブランド認知度向上にも大きく寄与しています。店舗がない地域でも「世界の山ちゃん」の存在を知ってもらう機会が生まれ、将来的な店舗展開への布石にもなっています。また、イベント参加者という新たな客層との接点も生まれており、ブランドの裾野拡大に貢献しています。

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過去最高売上達成の背景|数字で見る世界の山ちゃんの成長

山本久美氏が代表に就任してから、「世界の山ちゃん」の業績は目覚ましい成長を遂げています。最も印象的なのが、2024年8月期決算で達成した売上高83億円という過去最高記録です。この数字は、創業者時代の年商75億円を大きく上回る快挙であり、「脱創業者」改革の成果を如実に物語っています。

成長の背景には、店舗数の着実な拡大があります。現在、「世界の山ちゃん」は国内82店舗、海外7店舗を展開しており、2025年も積極的な出店を継続しています。特に注目されるのが、2024年12月にオープンした東京・有楽町の高級路線「山」です。この店舗は創業者時代から構想はあったものの業績が伸び悩んでいましたが、山本久美氏がメニューや内装を一新することで、ついに東京進出を実現しました。

商品展開の多様化も成長を支える重要な要因です。スーパー向け冷凍手羽先は、発売以来約4年で122万袋を販売する大ヒット商品となりました。この数字は、店舗での食事体験とは異なる新たな需要を掘り起こしたことを示しています。

キッチンカー事業も着実に成果を上げています。4台のキッチンカーで年間400件以上の出店依頼に対応し、「幻のチューリップ」をはじめとする限定メニューが好評を博しています。これらの店舗外事業は、売上への直接的な貢献だけでなく、ブランド認知度向上という間接的な効果も生み出しています。

雇用面での成果も見逃せません。コロナ禍という厳しい環境下でも、山本久美氏は雇用を守り抜きました。多くの飲食企業が店舗閉鎖や人員削減を余儀なくされる中、「世界の山ちゃん」は社員とアルバイト合わせて1700人近い雇用を維持し続けました。この姿勢は社員のモチベーション向上にもつながり、結果的に業績回復の原動力となりました。

地域展開の面でも着実な進展が見られます。2025年7月には仙台一番町店、同月に赤坂見附店の「山」がオープン予定など、東北地方や首都圏での存在感を高めています。また、海外展開も継続しており、タイやマレーシアなどアジア地域での店舗運営を通じて、「世界の山ちゃん」の名前通りの国際展開を推進しています。

これらの数字が示すのは、単なる売上回復ではなく、持続可能な成長基盤の構築です。山本久美氏の「脱創業者」改革は、短期的な業績向上にとどまらず、長期的な企業価値向上を実現しているのです。

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まとめ

カンブリア宮殿で紹介された「世界の山ちゃん」山本久美代表の物語は、逆境を乗り越えた女性経営者の成功事例として多くの示唆に富んでいます。専業主婦から年商83億円企業のトップへと転身した山本久美氏の「脱創業者」改革は、従来の常識を覆す革新的な経営手法でした。

カリスマ創業者・山本重雄氏への依存から脱却し、社員の自主性を重視するボトムアップ経営への転換。門外不出だった「幻の手羽先」をキッチンカーやスーパーで販売する販路拡大戦略。田中瞳パティシエによるデザート強化や店舗のカジュアル化による「脱居酒屋」。これらの改革はすべて、山本久美氏がバスケットボールで培ったチームワークと、教員時代の指導経験から生まれた独自の経営哲学に基づいています。

エスワイフードの成功は、2024年8月期売上高83億円という過去最高記録が物語っています。しかし、この数字以上に価値があるのは、コロナ禍でも1700人近い雇用を守り抜いたという事実です。「威張らない・驕らない・欲張らない」という山本久美氏の経営理念は、持続可能な企業成長の在り方を示す好例といえるでしょう。

25年以上にわたって手書きで作り続けている「てばさ記」、年間60回以上の講演活動、そして「立派な変人たれ」という創業者の理念を受け継ぎながらも独自の経営スタイルを確立した山本久美氏。彼女の挑戦は、変化を恐れず前進し続けることの重要性を教えてくれます。

「世界の山ちゃん」の絶好調ぶりは一時的な現象ではなく、「脱創業者」という新たな経営パラダイムの確立によって実現された持続的な成長なのです。山本久美氏の物語は、困難な状況に直面した時こそ、従来の枠組みを超えた革新的な発想が成功への道を切り開くということを、私たちに力強く伝えているのです。

※ 本記事は、2025年7月31日放送(テレビ東京系)の人気番組「カンブリア宮殿」を参照しています。(テレビ
※ 「世界の山ちゃん」を運営する株式会社エスワイフードのHPはこちら

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