「がっちりマンデー」（2024年3月3日放送-TBS系）で取り上げられた鍋屋バイテックは、資格取得者システムを導入することで売上を3倍に伸ばしました。この記事を読めば、同社の社長・岡本氏がどのように社員教育と資格取得に取り組み、業績増加と技術革新を実現したかがわかります。先進的な人材育成制度を参考に、貴社も社員の可能性を開花させ、イノベーションを起こすことができるでしょう。人事担当者や経営者にとって参考になる事例です。
岡本友二郎社長が資格取得者システムを導入、売上3倍を達成
岐阜県関市にある鋳物メーカー「鍋屋バイテック」は、創業から400年以上たつ老舗企業です。現社長の岡本友二郎氏が資格取得者システムを導入した結果、売上高を3倍に伸ばすことに成功しました。
鍋屋バイテック会社 岡本友次郎社長（引用：「がっちりマンデー！」（TBS系））
2002年当時の鍋屋バイテックの売上高は41億円でしたが、2022年には135億円まで増加しました。資格取得者システムとは、社員が資格を取得することを奨励し、手当を支給するというものです。岡本社長は「新しいことにチャレンジする意欲的な社員が集まる」と話しています。
歴史ある鋳物メーカー「鍋屋バイテック」とは
鍋屋バイテックは創業から440年以上たつ鋳物メーカーです。1560年に創業したため、織田信長が桶狭間の戦いを行った年と同じ年で、日本で指折りの老舗企業といえます。
主な製品は、ビルの冷却塔や空調設備などに使われる大型の滑車です。滑車には高い強度が必要とされ、鍋屋バイテックの製品は高いシェアを誇っています。
資格取得者には月数万から数十万円の手当てを支給
鍋屋バイテックでは、社員の資格取得を後押しするため、取得した資格やそのレベルに応じて、毎月の給料に数千円から数万円の手当を上乗せしています。
例えば漢字検定2級なら月1,500円、中小企業診断士なら月1万円を支給。最高額の技術士の月2万円など、取得した資格の数次第で月数万円から数十万円の手当を得ることができるのです。
こうした手当によって社員の学習意欲が向上し、資格取得者が続出していると言えます。
資格28個を取得した亀山光剛さんが開発したSICのねじ
鍋屋バイテックには、実に28個もの資格を取得している亀山光剛さんがいます。亀山さんは2023年、半導体製造工程向けに非常に強度の高いネジを開発しました。それがSICのねじです。
伊達に資格を28個持ってないと豪語する亀山光剛さん（引用：」「がっちりマンデー」(TBS系)）
従来の金属棒から削り出して作るネジとは異なり、SICのねじは炭化ケイ素などの金属粉末を混ぜ合わせて焼き固める全く新しい製法です。熱や薬品に強く、次世代の半導体開発を支える重要な材料となっています。
まとめ
岡本社長が導入した資格取得者システムによって、老舗企業の鍋屋バイテックは教育意欲の高い社員が集まるようになりました。新しい技術開発が活発となり、売上高も3倍に拡大しています。
歴史ある企業が、社員の学びを促進する仕組みを活用してイノベーションを推進する好例と言えそうです。
コメント