2024年4月7日放送の「がっちりマンデー!」で取り上げられた、住友不動産商業マネジメントの画期的な取り組み「次世代女子トイレ運営」。コロナ禍で自粛が解けて人の往来が増えた今、各地で問題化している「女性用トイレの行列問題」に、同社が見事に取り組んでいることが紹介されました。
「がっちりマンデー!」で紹介された住友不動産の「混雑解消ビジネス」
2024年4月7日に放送された人気TV番組「がっちりマンデー!」で特集されたのは、住友不動産商業マネジメント株式会社が手掛ける画期的な「混雑解消ビジネス」。コロナ禍の影響で人々の外出意欲が高まり、各地でイベントやコンサートなどが賑わいを見せている中、女性用トイレの長蛇の列が大きな問題となってます。そんな課題に、同社が独自の解決策を見出しています。
「次世代女子トイレ運営」の仕組みとは?
同社が取り組んでいるのが、「次世代女子トイレ運営」と呼ばれる取り組みですまず、女性用トイレの数を大幅に増やすため、男性用トイレの壁を移動させて女性用スペースを拡張した。これにより、東京ガーデンシアターの女性用トイレは、従来の共用トイレから、なんと244室もの個室に増設されたようになります。
「イベントの際、女性客が7割を占めるのに、男女共用だと女性トイレの前に長蛇の列ができてしまうんです。でも、壁を動かして女性専用にすれば、そういった問題は一気に解消されました」と、同社の藤勝之シアター運営部長は語ります。
実際に、イベント開催中の女性用トイレを見学したところ、ほとんど行列ができていないのには驚かされます。これまでの男女共用トイレから、一転して女性専用になったことで、女性客の利便性が格段に高まったのが大きな要因といえるでしょう。
「100%女性専用トイレ」で大好評だった理由
そして同社は、イベントの性質に応じて、トイレのレイアウトを柔軟に変更しています。例えば、女性客が大半を占めるような、女性アイドルのコンサートなどでは、男性用トイレの看板を外して100%女性専用にしてしまうのです。これにより、女性客の利便性がさらに高まります。
一方、男女比がより均等なコンサートなどでは、男女共用のレイアウトに戻すこともあります。つまり、イベントの性質に合わせて、トイレの使い分けを柔軟に行っているのが特徴なのです。
「東京ガーデンシアター」が採用した混雑対策の秘密
この取り組みが実践されていたのが、東京ガーデンシアターです。同シアターは最大収容人数8,000人の大規模な施設で、ダンスイベントなどでは女性客が7割を占めるといいます。つまり、女性用トイレの混雑が特に深刻な状況だったのです。
しかし、同社の「次世代女子トイレ運営」の取り組みによって、東京ガーデンシアターでは女性用トイレの長蛇の列がほぼ解消されました。お客さまからも「他のライブとは違って、ここは安心して利用できる」と高い評価を得ているそうです。
「混雑解消ビジネス」が注目される理由と住友不動産商業マネジメントの狙い
このように、女性用トイレの混雑問題に独自の解決策を打ち出したことで、住友不動産商業マネジメントは大きなビジネスチャンスを手に入れたといえます。
なぜなら、トイレの混雑が解消されれば、お客さまの満足度が高まり、リピーターの獲得につながるからです。さらに、グッズ販売などの機会損失も防ぐことができるというメリットもあるでしょう。
経済ジャーナリストの後藤達也さんも「あれだけ行列ができると、グッズ販売などのビジネスチャンスを逸してしまうかもしれません。ですから、こうした取り組みは非常に意義があるといえるでしょう」と指摘しています。
つまり、顧客満足度の向上だけでなく、同社にとっても大きな収益機会につながる取り組みだと言えるでしょう。
まとめ:「がっちりマンデー」が取り上げた「次世代女子トイレ運営」の可能性
2024年現在、住友不動産商業マネジメントによる「次世代女子トイレ運営」の取り組みは、ほかの施設でも広がりつつあります。すでに一部の劇場やアリーナでも導入が始まっているそうです。
今後、さらに多くの施設で同様の取り組みが行われていくことが予想されます。こうした「混雑解消ビジネス」は、人々の行動様式が大きく変わった現在、ますます注目を集めていくことでしょう。
この取り組みは、単なるトイレの問題解決にとどまらず、女性客の利便性向上にもつながっています。女性目線に立った施設運営は、これからの時代、ますます重要になってくるはずです。
住友不動産商業マネジメントによる「次世代女子トイレ運営」は、そうした新しい時代の到来を象徴する取り組みだと言えるでしょう。
コメント