「銚子丸に行ったことがあるけど、なんでNPSランキングでNo.1なの?」そんな疑問を持つ方も多いでしょう。この記事では、「がっちりマンデー!」(2024年2月25日放送-TBS系)で紹介された、回転寿司チェーン「すし銚子丸」が顧客推奨度(NPS)ランキングで業界最高の評価を獲得した理由に迫ります。新鮮な旬の魚を注文ごとに調理するこだわりや、従業員への手厚い待遇の裏側など、衝撃の”秘密”が明かされます。銚子丸のような「おいしさ」と「サービス」の両立こそ、お客様から本当に選ばれる極意なのです。
新鮮な魚を注文ごとに調理!「すし銚子丸」のこだわりの作り方
回転寿司チェーン「すし銚子丸」が、2023年の顧客推奨度(NPS)ランキングで業界No.1に選ばれた理由の一つが、鮮度へのこだわりにあります。一般的な回転寿司チェーン店ではセントラルキッチンで仕込みを行い、それを店舗に配送していますが、銚子丸ではそうしたセントラルキッチンはありません。
代わりに、市場から直接店舗に魚が入荷されると、早朝より従業員4人がかりで魚を下ろし、さばき始めます。「今日は赤貝とミル貝、ホッキ貝、そして関サバが入荷しています」と、2024年2月25日放送の『がっちりマンデー!』の取材を受けた西船橋店で、エリアマネージャーの西岡輝義さんが語っています。
さらに驚くべきは、ネタの切り出し方です。一般的には注文が入る前から一定量のネタを切り出し、お皿に盛り付け、レーンを回す方式ですが、銚子丸では注文が入ってからネタを切り出すスタイルを採用しています。渡部さんは「お客様からご注文いただいた提供の直前に、それぞれ切っています」と明かしています。
つまり、注文してからその場で捌くため、新鮮な魚を最大限に味わえる点が、大きな強みとなっているのです。実際、番組内でお客さんからは「脂のノリが違う、うまい」「ネタが美味しい。ランクが違う」と高い評価の声が上がっていました。
「数が揃わなくてもうまい魚は仕入れる」銚子丸の独自の仕入れ方針
銚子丸のおいしさを支える、もうひとつの秘密が仕入れ方針にありました。通常、回転寿司チェーン店は、全店で同じメニューを提供できるよう、ある程度の数が揃わないと仕入れを控える傾向にあります。
しかし銚子丸は、その日市場に入荷した旬の魚であれば、数が少なくても積極的に仕入れを行うという芯の強い方針を貫いています。番組でも、本社の商品担当者の武知勝利さんがパソコンの入荷表を見せながら、「全店舗に行き渡らなくても、その日の美味しい魚は仕入れています」と語っていました。
実際、取材当日の品川区の店舗では、3日前に”くじら”や”のれそれ”といった珍しい魚も入荷されていました。お客さんからは「スーパーでは売っていない魚があるのが楽しみ」と、旬の魚を楽しめることへの喜びの声が聞かれました。
銚子丸の石田満社長は、こうした方針の背景について「低価格でお客さんの腹を満たすのではなく、絶対に忘れられない美味しさを適正な価格で提供したい」と話しています。先に価格を決めてから魚を選ぶのではなく、美味しい魚を仕入れて後から価格を決める、これが銚子丸の経営哲学なのです。
「お店で仕込む」がウリ!セントラルキッチンはない理由
新鮮な魚を使うだけでなく、その調理方法にもこだわりが隔たっています。銚子丸ではセントラルキッチンを一切設けておらず、各店舗で魚を仕込む体制を取っているのです。
これについて渡部さんは「銚子丸は一切セントラルキッチンがなく、すべての店舗で仕込む形をとっています」と説明。セントラルキッチンでの一括仕込みは、コストや効率面では合理的ですが、店舗に届く魚の鮮度が落ちてしまうというデメリットがあります。
一方で店舗で魚を捌くと手間はかかりますが、必ず新鮮な状態でネタにでき、それが美味しさに直結するというわけです。同様に、銚子丸はコストがかさむ人件費の高騰にも則り気味ですが、接客を含めたお店全体の質を保つために、従業員にも「ボーナス年3回と正月の5万円のお餅代」といった手厚い待遇を用意しているそうです。
スタッフの手を惜しまず、徹底的に新鮮な魚を扱うことで、他の回転寿司チェーンとは一線を画した銚子丸独自の価値を実現しているのがよくわかります。
年3回のボーナスと「お餅代」5万円!従業員への手厚い待遇
銚子丸が魚の鮮度とおいしさにとことんこだわれる理由に、従業員への手厚い待遇体制があげられます。番組でも取り上げられていましたが、銚子丸では従業員に対して、年3回のボーナスに加え、1月には「お餅代」として5万円が一時金として支給されているのです。
一般の飲食アルバイトと比べると高待遇と言え、人件費の高騰にもかかわらず、こうした形で従業員の確保とモチベーション向上を図っています。石田満社長はコストがかかっても「これが銚子丸の品質を守る方針」と明言しています。
お店で魚を仕込み、注文ごとにネタを捌く作業は相当の手間がかかります。しかし、そうした行き届いた調理体制があるからこそ、「脂のノリが違う」と言われるようなおいしさが実現できるのです。優秀な人材を確保し、しっかりと教育を行うことで、高い接客サービスを維持できる、というわけです。
従業員の離職を防ぎ、質の高い人材を確保できる待遇は、おいしさと鮮度へのこだわりを持続させる上で非常に重要な要素だと言えそうです。
NPSランキングとは?顧客満足を超えた新たな企業評価指標
さて、そもそも「顧客推奨度(NPS)ランキング」とはどのような指標なのでしょうか。従来の「顧客満足度」とは異なり、企業の商品やサービスを、顧客がどの程度他者に勧めたいと思うかを0〜10の11段階で評価し、スコア化したものがNPSです。
高い満足度は口コミやリピートには必ずしも結びつかないものの、NPSは実際にリコメンド(オススメ)される度合いを測れるため、より企業の成長性を示す指標と言えます。NPSが高ければ、自然と口コミが広がり、売上げアップにつながるというわけです。
実際、NPS値の高い企業ほど成長率が高いという調査結果も出ています。銚子丸の石田社長は「NPSランキングは企業にとってとても大事」と、ユーザーの本音に基づくこの指標を重視しているようです。
一方で、従来の売上高や店舗数、満足度ランキングとはNPS順位が異なることも多く、目に見えにくい企業の成長性を示す重要な指標と位置づけられつつあります。
まとめ:新鮮で旬の素材を心行くまで堪能できる「すし銚子丸」
以上が回転寿司チェーン「すし銚子丸」が、”がっちりマンデー!”の取材で明かされた、NPSランキング業界No.1の理由でした。
新鮮な旬の魚を店舗で仕込み、さらに注文を受けてからその場で捌く徹底した作り方や、数が少なくても美味しい魚があれば躊躇なく仕入れる方針など、絶品の味を提供するための徹底ぶりが伺えます。
それを支えるのが、従業員への手厚い待遇です。離職を防ぎ質の高いスタッフを確保できる体制が、美味しさと接客を両立させているのがわかります。
最新の企業評価指標であるNPSランキングでNo.1に輝いたことで、銚子丸の口コミが一気に広がり、より一層の業績拡大が期待できそうです。低価格回転寿司の常識を覆す、カテゴリーを超えた新しいお寿司の魅力に、ますます注目が集まりそうです。
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