2025年3月30日に放送されたTBS系列「がっちりマンデー!!」で紹介された静岡県の人気弁当チェーン「天神屋」。番組では「儲かる地元お弁当チェーン!千葉静岡福岡でなぜか県民が殺到!?」というテーマで、地元で愛される弁当チェーンが特集されました。その中でも特に注目を集めたのが、年商30億円を誇る天神屋の「たぬきむすび」と「静岡おでん」でした。今回はその魅力に迫ります。
「がっちりマンデー」で話題の天神屋とは?年商30億円の静岡ソウルフード
「がっちりマンデー!!」の番組内で天神屋の営業本部長・小板聡明さんが明かしたところによると、天神屋の売上は年間約30億円にのぼるそうです。この数字からも、いかに地元で愛されているかがよくわかります。
天神屋は静岡市に昭和29年(1954年)から本店を置く老舗弁当チェーンで、現在は静岡県内に32店舗を展開しています。番組では静岡市内の幹線道路沿いの大きな店舗が紹介されており、お昼時には多くのお客さんで賑わっていました。
天神屋の特徴は、スーパーマーケットのような広々とした店内で、様々な種類のお弁当や惣菜を取り揃えていること。各店舗でカツを揚げて作る「カツ丼」や「海苔弁」「サバ味噌弁当」など、どれも美味しそうな弁当が並んでいます。さらに揚げ物やおはぎなどの和菓子も販売しており、地元の人々の食生活を支える存在となっています。
天神屋の看板商品「たぬきむすび」の魅力と人気の秘密
天神屋の創業当初からの名物として愛されているのが「たぬきむすび」です。このおむすびは天かすと刻みネギを醤油で味付けしたものをご飯で結んだシンプルなおむすびで、1個200円という手頃な価格も魅力の一つです。
番組内では、地元のお客さんが「天神屋といえばたぬきむすび」「昔から食べているので絶対に買います」と話すほど、多くの静岡県民に愛されていることが紹介されていました。その人気ぶりは数字にも表れており、全32店舗合わせて多い日には1日1万個も売れるという驚異的な販売数を誇っています。
「たぬきむすび」の魅力は、そのシンプルな材料から想像以上の味わいが広がること。番組に出演していた山口智充さんも実際に試食し「口に入れた瞬間に味の広がり方がすごい」と絶賛していました。また加藤浩次さんも「本当に人の手が掛かってるって味がする。素朴なシンプルな味するから、すごい美味しく感じる」とコメントしており、その美味しさが伝わってきます。
たぬきむすびを支える職人技!細沢良子さんの28年の経験が生み出す味
「たぬきむすび」の人気の秘密は、その独特の作り方にあります。番組では静岡県焼津市にある天神屋の工場を夜11時過ぎに訪問し、おむすびの製造過程が紹介されました。
驚くべきことに、翌日天神屋全32店舗に並ぶたぬきむすびは、すべてこの工場でたった2人で作られているのです。そして、その最重要工程である「混ぜ」を任されているのが、天神屋でおむすびを28年間混ぜ続けてきた大ベテラン・細沢良子さん(65歳)、通称「細ちゃん」です。
細ちゃんの仕事ぶりは職人そのもの。まず炊きあがったご飯を、しゃもじで混ぜたり手で触ったりしながら、その日のお米の状態を丁寧にチェックします。細ちゃん曰く「最初にちょっとチェックして、芯があったり、柔らかかったり今日と明日はちょっと違いますのでね、お米」と、日々変わるお米の状態を見極めているのです。
そして、このチェックに基づいて、ご飯と天かす、ネギ、醤油を混ぜる際の手加減を変えています。例えば、ご飯が柔らかいと感じたら潰れやすいので混ぜる回数を減らしたり、場合によってはしゃもじを使ったり手で直接混ぜたりと、臨機応変に対応しているのです。この細ちゃんの職人技があるからこそ、機械では作れない絶妙な味わいが生まれているのでしょう。
天神屋営業本部長・小板聡明さんが語る商品開発と経営戦略
番組内では、天神屋の営業本部長である小板聡明さんも登場し、天神屋の経営について語っていました。年商30億円という数字からも分かるように、地元密着型の弁当チェーンとして確固たる地位を築いています。
小板さんが率いる天神屋の強みは、地元の味覚を熟知し、静岡県民の好みに合わせた商品開発を行っていることでしょう。カツ丼や海苔弁、サバ味噌弁当といった定番メニューから、静岡おでんのようなご当地グルメまで、幅広い品揃えが人気の秘訣と言えます。
また、32店舗という規模は全国チェーンと比べれば小さいものの、静岡県内での認知度は抜群です。地域に根差したお弁当チェーンだからこそ、全国展開する大手弁当チェーンにはない魅力を提供し続けているのでしょう。
静岡おでんの特徴と天神屋独自のおでん製法
天神屋のもう一つの人気商品が「静岡おでん」です。静岡おでんは全国的にも特徴的なおでんとして知られており、天神屋では全店舗でこの静岡おでんを販売しています。
静岡おでんの特徴は、牛筋から取った出汁に醤油で味付けをした濃いめのつゆ。そして具材にはイワシを丸ごとすり身にした「黒はんぺん」や牛の肺を使った「フワ」など、他の地域ではあまり見かけない独特のものが使われています。
さらに静岡おでんの最大の特徴は、食べる際に青のりと魚粉を混ぜた「出汁粉」をかけることです。この出汁粉が風味をプラスし、深みのある味わいを作り出しています。
天神屋では、このおでんをタッパーに入れて持ち帰ることができるサービスも行っており、地元のお客さんからは大変便利だと好評です。家庭でも本格的な静岡おでんを楽しめるこのサービスは、天神屋ならではの顧客サービスと言えるでしょう。
天神屋製造本部長・野尻崇生さんが明かす品質管理の秘訣
天神屋の製造本部長である野尻崇生さんも番組に登場し、品質管理について語っていました。野尻さんによると、天神屋のおむすびは機械で結ぶ工程はあるものの、「たぬきご飯を混ぜたりするのは、全部手作業」と説明しています。
この手作業へのこだわりこそが、天神屋の味を支える重要な要素となっています。大量生産の時代に、あえて手作業の部分を残すことで、機械だけでは出せない味わいを守り続けているのです。
野尻さんが管理する工場では、夜11時過ぎから翌朝7時までという長時間にわたり、翌日の32店舗分のおむすびを丁寧に仕込んでいます。この徹底した品質管理があるからこそ、天神屋は創業以来変わらぬ味を提供し続けることができているのでしょう。
まとめ:天神屋が「がっちりマンデー」で注目された理由と今後の展望
2025年3月30日放送の「がっちりマンデー!!」で紹介された天神屋は、静岡県民のソウルフードとして長年愛され続けている老舗弁当チェーンです。年商30億円という実績も、その人気の高さを物語っています。
特に「たぬきむすび」は、シンプルな材料ながらも職人技によって作られる絶品として、日に1万個も売れる人気商品です。また「静岡おでん」も、ご当地グルメとして多くの人に親しまれています。
天神屋の成功の秘訣は、細沢良子さんのような熟練職人の技術を大切にしながら、地元の味覚に合わせた商品開発を続けていることでしょう。小板聡明さんや野尻崇生さんのような経営陣の努力もあり、地域に根差した弁当チェーンとして確固たる地位を築いています。
「がっちりマンデー!!」で紹介されたことをきっかけに、静岡県外からも天神屋に注目が集まることでしょう。これを機に静岡を訪れた際は、ぜひ天神屋の「たぬきむすび」と「静岡おでん」を味わってみてはいかがでしょうか。人の手が生み出す本物の味に、きっと感動するはずです。
※本記事は、2025年3月30日に放送(TBS系列)の人気番組「がっちりマンデー!!」を参照しています。
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