全国に7万以上のお寺、8万以上の神社が存在する日本。しかし、その多くが檀家の減少や後継者不足に直面し、20年後には国内の3割のお寺が消滅する可能性があると言われています。そんな危機的状況を救うべく立ち上がったのが、株式会社ELternalの小久保隆泰社長。2024年12月22日放送のTBS「がっちりマンデー!!」では、その革新的な寺コンサルの取り組みが紹介されました。
寺コンサルELternal小久保隆泰が手掛ける神社仏閣コンサルティングとは
株式会社ELternalの小久保隆泰社長が提供する寺コンサルは、神社仏閣の総合的な経営改善を支援するサービスです。外観デザインから御朱印、お墓、手水舎まで、お寺や神社の運営に関わるあらゆる要素をプロデュースします。現在、世界遺産の京都・仁和寺や広島・宮島の大聖院など、約30の寺院での実績を持ちます。
神社仏閣の総合コンサルティング会社が生まれた背景
小久保社長がこのビジネスを始めたきっかけは、実家の埼玉・龍泉寺の経営危機でした。20代の頃、実家のお寺が深刻な経営難に陥ったことをきっかけに、伝統を守りながら新しい価値を生み出す方法を模索。その経験を活かし、同じような課題を抱える全国の神社仏閣を支援する事業を立ち上げました。
がっちりマンデーが取材!ELternalの具体的な支援内容
支援内容は多岐にわたります。まず基本となるのが、五色幕による参拝空間の演出です。参拝者の心を癒す雰囲気作りを重視し、伝統的な要素を活かしながら現代的なニーズに応える空間を創出しています。
また、インスタ映えを意識した花手水の設置も特徴的です。手水舎に季節の花を浮かべることで、SNSでの拡散を促進し、若い世代の参拝者増加にも貢献しています。
特に画期的なのが、切り絵御朱印の導入です。従来の御朱印帳方式に加え、一枚物の芸術的な切り絵御朱印を考案。観音寺では、この新しい試みにより月間の御朱印授与数が30枚から約1万枚へと劇的に増加しました。
さらに、永代供養墓の新しいスタイルも提案しています。都市部のニーズに応える「マンションタイプ」の永代供養墓は、限られたスペースを効率的に活用しながら、現代の家族形態に合わせた新しいお墓の形を提供しています。
観音寺副住職・木村修明氏が語る寺コンサルの効果
東京・谷中の観音寺では、年間10件程度の檀家減少に対し、新規の檀家は年間1件程度という厳しい状況に直面していました。副住職の木村修明氏は、寺院の将来に不安を感じ、ELternalに相談。新しい取り組みを導入することで、参拝者の増加や収益の改善を実現しています。
小久保隆泰社長が実践した実家の寺院再生事例
実家の龍泉寺での成功体験は、現在の事業モデルの原点となっています。特に注目すべきは、お墓の販売実績です。それまでの20年間で約20基だった販売数が、新しい取り組み後は約4,000基まで増加。この劇的な改善が、他の寺院への支援にも確かな自信を与えています。
まとめ:これからの神社仏閣経営の在り方
伝統と革新のバランスを取りながら、持続可能な神社仏閣の経営を実現することが、寺コンサルの真の目的です。コンビニの店舗数(5〜6万店)を上回る数の神社仏閣が存在する日本において、その存続と発展は文化的にも重要な課題となっています。ELternalの小久保社長の取り組みは、伝統文化を守りながら、時代に合わせた新しい価値を創造する一つのモデルケースとなっているのです。
※本記事は、2024年12月22日放送のTBS「がっちりマンデー!!」を参照しています。
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