2025年3月23日に放送されたTBS系「がっちりマンデー!!」で紹介された東レの革新的な技術「白を透けにくくする糸」が大きな話題を呼んでいます。従来の白いTシャツやブラウスの最大の弱点である「透ける」という問題を解決した画期的な製品として注目を集めています。この記事では、東レが開発した透けにくい白シャツの秘密や技術的特徴について詳しく解説します。
東レが開発した「白を透けにくくする糸」とは?透けにくいTシャツの秘密
東レ株式会社が開発した「白を透けにくくする糸」は、白い衣類の最大の弱点である「透ける」という問題を解決するために生まれました。私たちが普段着用している白いシャツやブラウスは見た目が清潔で美しいものの、下着や肌が透けてしまうという悩みがありました。
東レはこの問題に着目し、独自の技術で光の透過をコントロールすることで、従来の白いTシャツとは一線を画す透けにくい白シャツを実現しました。この技術革新により、夏場の汗をかく季節でも、また水に濡れた状態でも、下着や肌が透けにくい白いTシャツが完成したのです。
東レの瀬田工場(滋賀県大津市)で開発されたこの特殊な糸は、洋服業界に大きな革命をもたらす可能性を秘めています。
がっちりマンデーで紹介された透けない白シャツの驚きの性能と反響
2025年3月23日放送のTBS系「がっちりマンデー!!」では、東レの透けにくい白シャツの性能を実演する形で紹介されました。番組内では、一般的な白いTシャツと東レの透けにくい糸で作られたTシャツを比較する実験が行われました。
その実験では、一般的な白いTシャツを着用すると肌や下着が透けて見えるのに対し、東レの透けにくいTシャツを着用した場合は、肌の色がほとんど見えないという驚きの結果が示されました。さらに、水をかけて濡れた状態にしても、通常のTシャツが透けてしまうのに対して、東レの透けにくいTシャツはほとんど透けないという性能の差が明らかになりました。
番組では加藤浩次さんや進藤晶子さん、ゲストのIKKOさんや後藤達也さん(元日本経済新聞記者で経済ジャーナリスト)も、その驚きの性能に感嘆の声を上げていました。特に後藤氏は「東レの技術力の高さ」について言及し、ユニクロのヒートテックなども東レの技術が活かされていると紹介していました。
東レの技術力が光る「酸化チタン」の活用方法と特徴
東レの透けにくい白シャツの秘密は「酸化チタン」にあります。酸化チタンは光を強く反射する性質を持つ物質で、この特性を活かして糸に組み込むことで、透けにくさを実現しています。
通常の白い糸は光を反射する一方で、一部の光を通過させてしまいます。その通過した光が体に届き、再び戻ってくることで「透けて見える」という現象が起こります。東レはこの問題を解決するため、酸化チタンを糸に大量に配合することで、光が通り抜けにくい構造を作り出しました。
酸化チタンは白色の顔料として広く使用されている物質で、同じく「がっちりマンデー!!」で紹介された他の製品にも使われていることが番組内で言及されていました。この物質を繊維技術と組み合わせることで、東レは独自の透けにくい白糸の開発に成功したのです。
透けにくい白シャツを実現した三層構造の仕組みとナノデザイン技術
東レの透けにくい白シャツの技術的な特徴として特筆すべきは、「三層構造」と呼ばれる独自の設計です。単に酸化チタンを繊維に入れるだけでは、糸が切れやすくなるという問題がありました。そこで東レは、酸化チタンを繊維と繊維で挟み込む三層構造を開発しました。
この三層構造により、大量の酸化チタンを入れても糸の強度を保つことができるようになりました。さらに驚くべきは、この三層構造が一本の糸を構成する何十本もの細い繊維それぞれに適用されているという点です。
東レはこの技術を「ナノデザイン」と名付けています。ナノデザインとは、繊維の内部構造をナノレベルで設計・制御する東レ独自の最新技術です。この技術によって、透けにくさと糸の強度を両立させることに成功したのです。
現在、この革新的な技術を用いた糸は、大手紳士服メーカーや有名スポーツブランドからの問い合わせが殺到しているとのことです。
東レ事業部部長・中園真介氏が語る白を透けにくくする糸の開発秘話
「がっちりマンデー!!」の番組内では、東レ事業部部長の中園真介氏が登場し、透けにくい白糸の開発について語りました。中園氏によると、この糸は「白を透けにくくする」という明確な目的のために開発されたものだということです。
中園氏は番組内で「この糸です」と自信を持って製品を紹介し、「儲かります」と述べていました。これは同社がこの革新的な技術に大きな期待を寄せている証拠でしょう。
東レは2年前の「がっちりマンデー!!」で「儲かる黒」特集にも登場し、黒くて強い炭素繊維で儲かっているという紹介がされていました。今回は「儲かる白」ということで2回目の登場となり、同社の多彩な技術力と市場戦略が垣間見えました。
開発担当・日和佐大氏が解説する透けにくさの科学的メカニズム
東レの開発センターで働く日和佐大氏は、番組内で透けにくさの科学的なメカニズムについて詳しく解説しました。日和佐氏によると、通常の白い糸は光を反射する一方で、一部の光は通り抜けてしまうとのこと。その通り抜けた光がインナーや肌に届いて戻ってくることで、私たちの目には透けて見えてしまうのです。
この問題を解決するために、日和佐氏らのチームは酸化チタンという光を強く反射させる物質を糸にたくさん入れることで、光が通り抜けにくくなる構造を開発しました。しかし、単に酸化チタンを大量に入れると糸が切れやすくなり、織り機や編み機を痛める原因になってしまうという課題がありました。
そこで開発されたのが、先述の三層構造です。日和佐氏は、この構造によって糸の強度を保ちながら透けにくさを実現できたと説明しています。
透けにくいTシャツの機能性と実用性 – 汗や水に強い新素材の特長
東レの透けにくいTシャツの最大の特長は、その名の通り「透けにくい」ことですが、それだけではありません。このTシャツは水に濡れても透けにくいという性質を持っており、汗をかきやすい夏場や急な雨でも安心して着用できます。
番組内の実験では、水をかけて濡らしても通常の白いTシャツと比べて透けにくさが維持されることが示されました。これは日常生活やスポーツシーンでの実用性を大きく高める特性といえるでしょう。
加藤浩次さんも「本当に汗かいてスポーツやる人とか絶対あれのがいいですもんね」とコメントしており、その実用性の高さが伺えます。
東レ広報課・米原史佳氏が語る透けにくい白シャツの追加機能と今後の展望
東レ広報課の米原史佳氏は、透けにくさだけでなく、この新素材が持つ追加機能についても言及しました。米原氏によると、この素材には「遮熱性」や「UVカット」といった機能も付与されているとのことです。
これらの機能は、特に夏場の着用時に大きなメリットとなります。遮熱性によって体感温度を下げる効果が期待でき、UVカット機能は有害な紫外線から肌を守ってくれます。
このように、東レの透けにくいTシャツは「透けない」という基本性能に加えて、着用者の快適さと健康を考慮した機能が盛り込まれています。これらの付加価値が、今後の市場展開において大きな強みになることは間違いないでしょう。
まとめ:東レが実現した白を透けにくくする糸の革新性と価値
東レが開発した「白を透けにくくする糸」は、従来の白いTシャツの弱点を克服した革新的な製品です。酸化チタンを活用し、独自の三層構造とナノデザイン技術によって実現されたこの糸は、透けにくさと強度を両立させることに成功しました。
2025年3月23日に放送されたTBS系「がっちりマンデー!!」でその性能が広く紹介されたことで、大きな注目を集めています。大手紳士服メーカーや有名スポーツブランドからの問い合わせが殺到しているという事実からも、市場での高い期待が伺えます。
また、透けにくさだけでなく、遮熱性やUVカット機能も備えているという付加価値の高さも、この製品の魅力を一層高めています。東レの高い技術力が生み出した「白を透けにくくする糸」は、私たちの日常生活に新たな快適さをもたらしてくれることでしょう。
白いTシャツやブラウスを着る際の「透ける」という悩みを持つ多くの人々にとって、東レの技術革新はまさに救世主となりそうです。今後の市場展開と更なる技術発展に期待が高まります。
※本記事は、2025年3月23日に放送されたTBS系の人気番組「がっちりマンデー!!」を参照しています。
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