子供向け知育玩具で知られるボーネルンドが、新たなビジネスモデルで注目を集めています。2024年1月23日放送のカンブリア宮殿では、中西弘子会長が率いる企業の革新的な取り組みが紹介されました。
ボーネルルドの遊び場が全国3万5千カ所に急増!その理由とは
創業から40年以上を経て、ボーネルンドの遊び場事業が驚異的な成長を遂げています。現在、全国3万5千カ所以上で導入されており、その導入先はカーディーラーやユニクロ、TSUTAYAなど、業種を問わず広がっています。
特筆すべき成功事例として、静岡県浜松市のスズキアリーナ森田があります。店舗面積の2/3を遊び場に改装したことで、売上が導入前の150%にまで向上。また、茨城県常総市のTSUTAYAでは、年間133万人が来店する人気書店へと変貌を遂げました。
集客力アップの秘密①:科学的根拠に基づいた子供の遊び場設計
ボーネルンドの遊び場には、子供の成長に必要な36の基本動作が自然と身につく仕掛けが随所に施されています。例えば、サイバーホイールでは360度回転する中でバランス感覚を養い、エアトラックでは走る・跳ぶなどの基本動作を習得。これにより、通常の保育環境と比べて2倍以上の運動量を確保できるとされています。
集客力アップの秘密②:プレイリーダーの存在が生む独自の価値
施設には「プレイリーダー」と呼ばれる専門スタッフが常駐。彼らは指導者ではなく、子供の自発的な遊びを引き出す「遊びの仕掛け人」として活動しています。海外の事例も学びながら、子供の発達理論を深く理解したプロフェッショナルとして、保育園などでの研修も行っています。
中西弘子会長が語る知育玩具への思い~専業主婦から経営者への道
現会長の中西弘子氏は、元々は2児の母を持つ専業主婦でした。1977年、夫の突然の退職をきっかけに事業に携わることになり、1981年にボーネルンドを設立。当初は問屋経由の販売に苦戦しましたが、1986年に大阪で直営1号店をオープン。商品を実際に手に取って遊べる店づくりが功を奏し、幼稚園などでの採用も増えていきました。
ボーネルンドの新展開:高齢者向け健康遊具で団地再生へ
最新の取り組みとして、URと共同で高齢者向けの健康器具の設置を進めています。現社長の中西みのり氏が主導するこのプロジェクトでは、デンマーク製の健康器具を活用。子供向け遊具のノウハウを活かしながら、高齢者の健康維持・促進に貢献しています。
まとめ:遊び場作りのプロフェッショナルが目指す未来像
中西会長は「遊びが足りない」という現代の課題に対し、「1日1時間の楽しい運動」の重要性を説いています。特に2歳から5歳までの遊びの原体験を重視し、単なる娯楽ではなく、創造力やコミュニケーション能力を育む「遊び」の機会を提供し続けています。
子育て支援から始まったボーネルンドの遊び場事業は、今や企業の集客支援や地域活性化、さらには高齢者の健康維持まで、社会課題の解決に貢献する新たなステージへと進化を遂げています。
※本記事は、2024年1月23日放送(テレビ東京系)の「カンブリア宮殿」を参照しています。
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