セルフ式のうどん店やラーメン店で、幼い子供が熱いだしをかけがれる事故が後を絶ちません。お子様連れの場合、一瞬の油断が子供に重傷を負わせかねません。「火傷を避けたい」「事故に巻き込まれたくない」そんな皆様の不安を解消します。本記事では、飲食店とお客様双方の義務や責任を解説。店と保護者が協力することで、子供を事故から守ることができます。楽しい食事の場がお怖い思いにならないよう、知っておくべき対策を詳しく解説しています。
セルフ式飲食店の安全配慮義務とは?
一般的に飲食店は、お客様が火傷やケガなどをされないよう「安全配慮義務」を負っています。セルフ式のお店でも同様に、この義務は課されます。
近年は家族連れで気軽に入れるセルフ式の飲食店が増え、子供連れのご家族も多く訪れるようになりました。一方で、親が気を抜いた隙に事故が起こるリスクも高まっています。
そのため、お子様連れのお客様がいらっしゃる場合は、店側の安全配慮義務をより厳しく判断する必要があるでしょう。「お子様連れの場合は目を離さないでください」といった注意書きを設置したり、従業員同士で声を掛け合って気を配るなどの対策が求められます。
セルフうどん店で幼児が火傷 “目を離した瞬間”の悲劇
あるセルフ式うどん店で悲惨な事故が起きました。1歳10か月の男児が熱いうどんをかけがれ、重度の火傷を負ったのです。
事故当日、母親は息子と二人で店に入店し、釜揚げうどんと天ぷらを注文しました。うどんのトレイをカウンターに置いたまま、他のトレイを席に運んでいる最中の出来事でした。「一瞬目を離したところで背後から音がして…息子の頭からうどんがこぼれていた」と母親は振り返ります。すぐに病院に駆け込み手当てを受けましたが、医師から「火傷痕が残る可能性が高い」と宣告されたそうです。
飲食店と保護者、どちらに責任があるのか?
今回の事故で、店側と母親のどちらに責任があったのか、それが問題となりました。
一般論としては、セルフ式の店舗では、お客様自身が配膳や受け取りを行うため、保護者の監督責任が通常より重くなる傾向にあります。確かに、1歳10か月の子供から目を離し、熱いうどんを置いたままにしていた今回、母親側の過失は重大でした。
しかし一方で、お子様連れのご家族が訪れることが想定される飲食店側も、事前の注意喚起や事故防止の配慮をすべきでした。「お子様連れの場合は目を離さないでください」といった表示を設けるなど、簡単な対策があれば事故は防げた可能性があります。
結論として、母親側の監督責任が大きかったものの、店側にも若干の落ち度があったと言えそうです。
ラーメン店やうどん店の事例から学ぶ安全対策
類似の事例から、注意すべき点が見えてきます。
2022年には関西の人気ラーメン店で、店員が運んでいた熱いスープを男児(5)にこぼし、重傷を負わせる事故がありました。この店は1000万円を支払う羽目になりました。
一方で2021年、東京の老舗うどん店では、女児(3)が熱いうどんをかけがれる事故があったものの、「目を離さないよう注意書きがあった」ことから、店側の責任は問われませんでした。
これらから分かるのは、お子様連れのお客様が想定される飲食店は、事前の注意喚起や啓発を徹底することが重要だということです。さらに、従業員の行動にも気を配る必要があります。
まとめ:楽しい食事へ向けて店と保護者の協力が不可欠
これらの事故を重く受け止め、店と保護者が一丸となって、子供の安全を守る必要があります。
セルフ式であっても、飲食店には常に注意を払い、お客様に危険がないよう細心の注意を払う義務があります。店内に注意書きを設置したり、お子様連れのご家族に声をかけるなどの対応が欠かせません。
一方で保護者も、子供から目を離さないよう細心の注意を払わなければなりません。特に幼児の場合は大人の目が行き届かないと大変危険です。楽しいひと時が危険な思いでにならないよう、双方が協力することがカギとなります。
我々ウェブサービスも注意喚起に努めますが、食事が安全で楽しいものになるよう、店と保護者の方々におかれましては、これらの点に留意いただければ幸いです。
コメント