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【夢遺産】ミライロ垣内俊哉「バリアはバリュー」障害を価値に変える社長

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2025年11月7日放送のBSテレ東「夢遺産」で、ミライロ社長の垣内俊哉さんが取り上げられました。幼少期から車椅子生活を送る垣内さんは、どのようにして「障害を価値に変える」という理念を掲げる会社を立ち上げたのでしょうか。この記事では、垣内俊哉さんの経歴、ミライロの事業内容、そして「バリアはバリュー」という革新的な理念について詳しく解説します。


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垣内俊哉とは?ミライロ社長の経歴と車椅子営業の転機

垣内俊哉さんは1989年生まれの36歳で、岐阜県出身です。骨形成不全症という難病のため、幼少期から車椅子での生活を送ってきました。子供の頃の夢は「足で歩きたい」というシンプルながら切実なものでした。

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ミライロの垣内俊哉社長                            (引用:「夢遺産」より)

高校時代、垣内さんはその夢を叶えるために休学を決意します。親元を離れ、大阪で手術とリハビリに全力で取り組みました。しかし、その努力も虚しく、今も車椅子での生活を続けています。番組内で垣内さんは「全力で向き合ったからこそ、次に向けて歩みを進めることができた」と振り返っています。この経験が、後の彼の人生観を形作る重要な転機となりました。

大学進学後、垣内さんはWebページ制作会社でアルバイトを始めます。任された仕事は営業でした。車椅子での営業活動は決して楽なものではありませんでしたが、驚くべきことに、彼の成績は社内で一番だったのです。

そんな垣内さんに、上司がかけた言葉が彼の人生を大きく変えることになります。「歩けないことに胸を張れ」——この一言でした。車椅子に乗っていることで顧客に覚えてもらえ、それが結果につながっている。つまり、障害は営業にとって「強み」なのだと。

この言葉に心を動かされた垣内さんは、すぐに行動に移しました。当時、大学内ではビジネスプランコンテストが盛んに行われていました。垣内さんはそれらのコンテストに次々とエントリーし、1年間で13もの賞を受賞します。そして2010年、その賞金を元手に、クラスメイトの民野剛郎さんとともに株式会社ミライロを設立しました。立命館大学在学中、わずか21歳での起業でした。

起業当初は大変なことも多かったといいます。しかし垣内さんは「闘病と比べると辛くはなかった」と語ります。なぜなら「一人じゃなかったから」。ようやく仲間と何かができるという充足感が、困難を楽しさに変えてくれたのです。


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ミライロの仕事内容とデジタル障害者手帳「ミライロID」

ミライロは「障害を価値に変える」という理念のもと、多岐にわたる事業を展開しています。主な事業内容は以下の3つです。

1. デジタル障害者手帳「ミライロID」の開発・運営

ミライロの代表的なサービスが、2019年7月にリリースされたデジタル障害者手帳「ミライロID」です。これは障害者手帳をスマートフォンアプリ化したもので、身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳、療育手帳の3種類に対応しています。

従来、障害者が割引を受ける際には、カバンや財布から障害者手帳を取り出して提示する必要がありました。これには心理的な負担も伴います。ミライロIDを使えば、スマートフォンで手帳情報をパッと提示でき、心理的な負担を大きく軽減できます。

リリース当初は導入企業わずか6社からのスタートでしたが、2025年11月現在では4,226の事業者で利用可能となり、ユーザー数も50万人を突破しています。鉄道、バス、タクシーなどの交通機関から、映画館、美術館、レジャー施設まで、幅広い場所で利用できます。また、グッドデザイン賞をはじめ、数々の賞を受賞しており、その革新性が高く評価されています。

2. ユニバーサルデザインのコンサルティング

企業や自治体、教育機関に対して、ユニバーサルデザインのリサーチやコンサルティングを提供しています。障害当事者の視点を活かし、施設設計の監修や改修時のアドバイスを行っています。滋賀県立大学が記念すべき初受注だったといいます。

3. ユニバーサルマナー検定

障害者や高齢者への適切な対応方法を学ぶ「ユニバーサルマナー検定」を展開しています。2025年時点で認定者数は30万人を突破しており、多くの企業や組織で導入されています。

これらの事業を通じて、ミライロは「環境」「意識」「情報」という3つのバリアを解消することを目指しています。特筆すべきは、垣内さんが当初からNPO法人ではなく株式会社を選択したことです。「社会性と経済性の両輪で事業を走らせなければ長続きしない」という信念のもと、持続可能なビジネスモデルを構築してきました。

その成果は数字にも表れています。2025年3月24日、ミライロは東証グロース市場への上場を果たしました。垣内さん自身が鐘を叩けるよう、東証では歴史上初となるスロープが設置されたといいます。このスロープは今後も活用されるそうで、ミライロの理念が社会を少しずつ変えていることの象徴といえるでしょう。


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「バリアはバリュー」垣内俊哉が掲げる障害を価値に変える理念

番組の最後で垣内さんが語った「未来に残したい夢」——それは「世界中の障害のある方やそのご家族が、バリアはバリューなんだと思える未来を作っていきたい」というものでした。

バリアバリュー」とは、ミライロが掲げる企業理念であり、垣内さんの人生哲学そのものです。「障害(バリア)を価値(バリュー)に変える」——この考え方は、上司からかけられた「歩けないことに胸を張れ」という言葉から生まれました。

この理念の革新的な点は、障害を「取り除くべきもの」や「かわいそうなもの」としてではなく、「個性」であり「強み」として捉え直していることです。垣内さん自身、車椅子に乗っていることが営業で顧客に覚えてもらえる「武器」になった経験を持っています。

垣内さんは著書『バリアバリューの経営:障害を価値に変え、新しいビジネスを創造する』(東洋経済新報社)を出版し、この理念をより多くの人に伝えています。また、日本財団パラリンピックサポートセンターの顧問や、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会のアドバイザーを務めるなど、その影響力は社会全体に広がっています。

ミライロの取り組みは、障害のある当事者だけでなく、企業や社会全体にとっても価値があります。障害者の視点を取り入れることで、より多くの人にとって使いやすい製品やサービスが生まれます。これは、高齢化が進む日本社会において、ますます重要になってくる視点といえるでしょう。

垣内さんの夢遺産である「バリアバリュー」の理念が世界中に広まれば、障害の有無に関わらず、すべての人が自分らしく生きられる社会の実現に近づくはずです。


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まとめ

2025年11月7日放送の「夢遺産」で紹介されたミライロ社長・垣内俊哉さん。幼少期から車椅子生活を送り、「足で歩きたい」という夢を持っていた彼は、大学時代のWeb会社での営業経験を通じて、障害を強みに変える視点を得ました。

2010年に設立したミライロは、デジタル障害者手帳「ミライロID」の運営やユニバーサルデザインのコンサルティングを展開し、2025年には東証グロース市場への上場も果たしています。導入事業者数4,000社超、ユーザー数50万人超という数字が、その取り組みの広がりを物語っています。

「バリアはバリュー」——障害を価値に変えるというこの理念は、垣内さんの未来に残したい夢遺産です。この考え方が世界中に広まることで、障害のある方もない方も、誰もが自分らしく輝ける社会が実現していくことでしょう。

※ 本記事は、2025年11月7日放送(BSテレ東)の番組「夢遺産」を参照しています。
※ 株式会社ミライロの公式サイトはこちら

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