円安が続く中、私たち家計への影響が大きくなっています。毎日の消費や海外旅行など、あらゆる場面で円安の影響を受けることになります。果たしてこの円安に歯止めをかける方法はあるのでしょうか。また、私たち個人ができる資産防衛策とは何があるのでしょうか。この記事では、2024年4月12日放送「news every.」の「みんなのギモン」で取上げられた、円安問題の解決策をお伝えしていきます。
「歴史的円安」が続く中、家計への影響は?
2024年4月12日の時点で、対ドルの円相場が153円台前半まで下落し、史上最低水準を記録しました。この円安の進行には、SNSでも「円は紙くずになる」「日本人の貧乏化」「ゴミ通貨ぴえーん(円)」といった悲観的な声が上がっています。
確かに、この円相場の変動は尋常ではありません。2024年1月1日時点の140円台後半から、わずか3か月の間に13円もの円安が進行しているのです。
この急激な円安の影響は、私たち消費者の日々の生活にも大きく及んでいます。まず、輸入品の価格が上昇し、家計の負担が増えていきます。ホテル代やお土産代などの海外旅行費用も高くなっているため、GWの海外旅行先は韓国、台湾、香港・マカオなどアジア圏内が中心となっています。
つまり、輸入品の値上がりや海外旅行費用の高騰により、円安が進む中で私たち消費者の家計は厳しい状況に置かれているのです。
【円安】を止められるのはどんな方法があるの?
では、この円安に歯止めをかけるためにはどのような方法があるのでしょうか。
まず考えられるのが、政府による為替介入です。しかし、野村総研のエコノミストは「アメリカの理解も必要で、効果は一時的で円安を生む構造そのものは変わらない」と指摘しています。
長期的な視点から見ると、日銀が金利を引き上げることや、アメリカの金融引き締め策が原因の一つであり、利下げを行えば日米の金利差を縮小できるといえます。ただし、これらの対策を短期的に実行するのは難しいのが現状です。
むしろ、日本経済を強化して、良い商品やサービスを世界に売り出すことが重要だと考えられます。そうすれば、円が強くなり、円安を抑えられるかもしれません。給与が上がり、消費が活性化する好循環を生み出すことが、根本的な解決策なのです。
【資産を守る】ために、円以外の選択肢はある?
一方で、個人レベルでできることとしては、円預金だけに頼るのではなく、他の資産運用も検討することが考えられます。
株式や不動産などの長期的な投資も選択肢の1つです。円安のリスクを軽減するために、分散投資によってポートフォリオの安定化を図ることも大切でしょう。
また、日本経済の活性化に貢献することも、個人でできる対策の1つです。良い商品やサービスを生み出し、世界から買われるような企業活動に参加することで、経済を強くしていくことにつながります。
ただし、金利の引き上げや利下げといった政策については、良い面と悪い面が伴うため、円安対策だけを目的とするわけにはいきません。政府や日銀にとっては難しい判断を迫られることでしょう。
まとめ:長期戦略と政府の対応が頼り
今回の「みんなのギモン」で取り上げられた通り、この円安に歯止めをかけるのは簡単ではありません。
個人レベルでできることは限られていますが、長期的な視点を持ち続け、資産運用の選択肢を広げたり、経済活性化に貢献したりすることが重要です。
一方で、政府や日銀による適切な政策運営が、この円安問題の解決には欠かせません。短期的な対症療法ではなく、根本的な経済の強化と円高への道筋を示してもらわなければなりません。
この難題に対して、私たち一人一人ができることと、政府や日銀に期待することがあるのではないでしょうか。円安の影響を最小限に抑え、日本経済の再興につなげていくことが求められています。
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