今治市に700年以上伝わる伝統工芸品、菊間瓦。その頑丈な瓦が、想像以上の可愛らしい雑貨へと生まれ変わっています。あさイチで放送された小泉信三さんのコースターやお皿は、菊間瓦ならではの性能を活かしたちょっと不思議なアイテム。驚きと発見がいっぱいの菊間瓦ワールドで、これからの生活がぐっと愉しくなりそうです。
あさイチで話題になった菊間瓦とは
2024年1月18日に放送された「あさイチ!」(NHK)では、700年以上の歴史を誇る愛媛県の伝統工芸品である菊間瓦が特集されました。菊間瓦は愛媛県今治市が主要な産地で、耐久性と頑丈さが特徴的な瓦です。松山城や道後温泉といった歴史建造物の屋根に使われるなど、古くから建材として重宝されてきました。
しかし近年、菊間瓦は建材を超えた新たな可能性を広げています。その菊間瓦から作られる世界に一つだけのオリジナル雑貨が注目を集めているのです。
700年の歴史ある菊間瓦の魅力
菊間瓦が百年、そして700年以上にわたって作られ続けている背景には、その頑丈さと強度の高さがあります。熱や水に強く、風雨や日差しに対する耐久性が抜群な菊間瓦は、建材として最適な土製品であると評価されます。
またその焼き方の伝統技術も魅力の一つ。箱型の古式ガマを使用し、瓦1枚1枚、熟練工が手作業で丁寧に焼き上げます。その手間と時間のかかる製法が、丈夫で美しい仕上がりにつながっているのです。
菊間瓦を使った珍しい雑貨たち
今治市にある小泉製瓦有限会社という菊間瓦工房では、建材とは想像もつかない菊間瓦製の雑貨が展開されています。
季節の置物、記念日用のオリジナル製品、花瓶などの日用雑貨から、食器として実際に使える製品まで、想像力豊かなアイテムがそろっています。なかでも注目したいのが、菊間瓦本来の性能を最大限に生かした次の2つの雑貨。
吸水性を生かしたコースター
まず1つ目が、吸水性の高いコースターです。菊間瓦には他の瓦よりも水を吸収しやすい性質があるため、この機能を応用した製品なのです。
様々な形や柄のコースターがありますが、どれも水滴を吸い取る性能抜群。カップからこぼれたコーヒーやジュースをコースターが吸収し、テーブルを保護します。吸水量が多いので裏面が濡れにくい工夫も。雑貨としての美しさと実用性を兼ね揃えた逸品です。
保温性を生かした菊間瓦のお皿
2つ目が、菊間瓦が本来持つ保温性を利用したお皿です。菊間瓦は一般的な土製品と比較しても断熱性に優れているため、温度保持が大変良いのです。
番組内で紹介されたように、あらかじめ熱湯で温めておいたこの瓦製お皿の上にステーキを置けば、食べ終わるまで暖かさが保たれます。冷蔵庫で冷やしておけば刺身を美味しく食べられるというアイデアも披露されました。
趣のある和柄が施された瓦皿は見た目も可愛らしく、料理を盛り付けるだけでなく、保存場所としても活躍しそうです。
菊間瓦お皿の製造工程の秘密
番組内で紹介された菊間瓦お皿ですが、その製造工程には意外な労力が隠されていることが分かりました。
はじめに、型の上に原料の粘土を置き、プレス機で型どおりの形に固めます。その後熟練職人が槌で叩き、型から外した粘土を完全に平らに整形。ここで初めて精巧な柄が現れるのですが、加減を誤ると綺麗な模様が出来上がらないという難しさがあるそう。
最後に好きな箇所を切り抜いて形成し、袋窯ですっかり焼成。1つ1つ手作業で心を込めて制作する、世界でひとつのオリジナルな瓦皿が完成するのです。
特製の鬼瓦七輪も公開
番組のラストでは、菊間瓦で作った特製の鬼瓦七輪もお披露目。創業300年の伝統、瓦と炭のW赤外線で美味しく焼ける、鬼瓦七輪だそうです。
詳しくはこちらへどうぞ。
まとめ
2024年1月18日に「あさイチ!」で放送された菊間瓦特集では、700年以上愛される伝統的工芸品が新たな可能性を広げている姿が紹介されました。小泉信三さんら菊間瓦工房の職人たちは、建材を超えて様々なアイデアを吹き込み、魅力あふれる雑貨を次々と送り出しているのです。
コースターやお皿といった日用品から、瓦製の鬼瓦七輪まで。そのバリエーションの豊かさに驚かされます。菊間瓦が持つ性能を最大限に活用した製品は生活を楽しく潤してくれそうです。これからも菊間瓦雑貨の可能性に注目が集まりそうです
番組で紹介された雑貨商品以外にもたくさんあるようです。小泉信三さんの菊間瓦製造会社、小泉製瓦有限会社HPはこちらです。ぜひご確認を!
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