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テレビ番組・情報

【カンブリア宮殿】安藤忠雄が語る世界を魅了し続ける秘密「無我夢中でやる」

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2025年7月3日放送のテレビ東京系「カンブリア宮殿」で、世界的建築家・安藤忠雄氏が19年ぶりに出演し、83歳になった今も最前線で活躍し続ける秘密を語りました。「コンクリート打ちっぱなし」で建築界に革命を起こした”世界の安藤”が、長きにわたり世界を魅了し続ける理由とその哲学に迫ります。

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安藤氏が手掛けた北海道札幌市南区真駒内にある、滝野霊園の「頭大仏殿」頭大仏                             (引用:「安藤忠雄展」より)

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83歳でも世界から依頼殺到!安藤忠雄の驚異的な活動力の秘密

安藤忠雄氏は83歳になった現在も、世界各地からの依頼が絶えることがありません。番組内では「今一番集まってるのはドバイ」と語り、現在ドバイで5つのプロジェクトを手がけているほか、ウズベキスタンでは博物館と美術館の設計を担当していることが明かされました。

その驚異的な活動力の源は、規則正しい生活習慣にあります。毎朝6時45分に起床し、まず5000歩の散歩から始め、1日の終わりには必ず1万歩を歩くことを日課としています。6時過ぎまで精力的に働いた後は、アスレチックでトレーニングを欠かしません。

特筆すべきは、安藤氏が膵臓の真ん中に癌を患い、胆嚢、胆管、十二指腸、膵臓、胃の5つの臓器を摘出する大手術を経験していることです。それでも「取ったら取ったなりに生きれる」「悲観的になることはない。なるように生きる」と前向きに語る姿勢は、多くの人に希望と勇気を与えています。

この不屈の精神力こそが、世界中のクライアントが安藤氏に依頼し続ける理由の一つです。ただ美しい建築を設計するだけでなく、人々に感動と希望を与える空間を創造する建築家として、世界が認める存在となっているのです。

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これが世界の安藤だ①:銀座の別荘に見る独創的な空間創造術

番組では小池栄子氏が特別取材した「銀座の別荘」が紹介され、安藤建築の真髄を垣間見ることができました。この物件は地上6階建てに7つの部屋がある構造で、外観はコンクリートで覆われた小ぶりなビルですが、内部は驚くほど豊かな空間が広がっています。

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銀座の別荘 (引用:「新建築社」Xより)

この建物の依頼主は海外の大富豪で、土地と建物を含めた総額は30億円という高額物件です。安藤氏によると、当初「銀座で別荘を作りたい」という電話を受けた時は「ちょっとおかしいがな、こいつ」と思ったそうですが、「面白いもの全部乗る」という姿勢で設計を引き受けました。

最上階には銀座の空が丸く切り抜かれた特別な空間があり、「自分の空がある」という独特の感覚を味わうことができます。安藤氏は「外から見たら何気ない建物だが、最上階に行くと丸い穴が開いていて、上を向いたら空がある。自分の空があっていいじゃないか」と説明し、都市の中に自然を取り込む空間創造の思想を表現しています。

この銀座の別荘の実現には、不動産会社アルファ未来の沈力社長の熱意も大きく関わっています。当初あった建築用の土地に加えて隣の新築物件を購入し、土地を倍にして安藤氏に設計を依頼するという並々ならぬ情熱を示しました。その熱意に打たれた安藤氏は「隣地の購入すごい腕前ですね。驚きました。再度設計します。お体気をつけて100歳まで頑張って」という手紙を送っており、建築家と依頼者の信頼関係の深さを物語っています。

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これが世界の安藤だ②:表参道ヒルズの3度傾斜に込めた街づくりの思想

2006年に開業した表参道ヒルズは、安藤建築の代表作の一つとして知られています。開業から19年が経過した現在も過去最高の売り上げを更新し続けており、その成功の秘密が安藤氏が創り出した内部空間にあります。

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表参道ヒルズ(引用:「カンブリア宮殿」より)

表参道ヒルズの最大の特徴は、地上3階から地下まで緩やかな坂道が螺旋状に続く独自の構造です。この館内を巡る傾斜はわずか3度ですが、実は歴史を刻んだ表参道の坂道とほぼ同じ角度に設計されています。安藤氏は「館内にもう一つ、道と街を造りたい」というコンセプトで、外の街並みを館内へ引き込むという大胆なアイデアを実現しました。

この設計には深い意味が込められています。かつて表参道ヒルズの場所には歴史ある同潤会アパートが建っていましたが、老朽化のため建て替えが決定されました。およそ100人の建物の権利者との交渉は困難を極めましたが、安藤氏が一人一人を説得し、愛されてきた表参道に新たな回遊性を生み出すことに成功しました。

来館者は「ちょっと入った感覚が違う」「斜めになって歩いていって上に上がるのがすごい新鮮」と感想を述べており、建築が人々の行動や感情に与える影響の大きさを実感できます。表参道ヒルズは単なる商業施設ではなく、東京を代表する賑わいの場として機能し続けています。

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これが世界の安藤だ③:直島で30年関わり続ける執念と福武總一郎との絆

瀬戸内海に浮かぶ直島は、人口3000人の小さな島でありながら、年間75万人もの観光客が世界中から訪れるアートの聖地となっています。この奇跡の島の誕生には、安藤忠雄氏と福武總一郎氏(ベネッセホールディングス名誉顧問)の30年以上にわたる協働があります。

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直島(引用:「カンブリア宮殿」より)

直島のアートプロジェクトは1980年代末に福武氏の構想でスタートしました。当時の直島は亜硫酸ガスなどの影響で山の木が枯れるという深刻な環境問題を抱えていました。「そんなに多くのお客様がいらっしゃるような場所でもありませんでした」と福武財団の笠原良二事務局長が振り返るように、現在の賑わいからは想像できない状況でした。

安藤氏は島内のアート関連施設10件の設計を担当し、その中には小さなモノレールでしかアクセスできない施設もあります。ベネッセハウス ミュージアムから始まり、地中美術館、そして2025年5月に開館したばかりの直島新美術館まで、様々な美術館を手がけています。

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福武財団の福武總一郎名誉理事長                                    (引用:「カンブリア宮殿」より)

特に注目すべきは、安藤氏の建築がただ美術品を展示するための箱としてではなく、瀬戸内海の自然と一体となった空間として設計されていることです。「自然の中に組み込まれてる感じがいい、邪魔しないというか」という来場者の感想が示すように、建築と自然の調和を重視する安藤建築の思想が結実しています。

福武氏は「現代社会の負の遺産に対するルネサンス(抵抗)をしてやろうと思って、それで安藤さんをお誘いした」と語り、単なるビジネスを超えた社会貢献への思いを明かしています。この長期的なビジョンと継続的な取り組みが、直島を世界に誇れる文化的価値のある場所へと変貌させたのです。

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安藤忠雄が私財で建設する「子供本の森」と船の図書館に込めた未来への思い

近年、安藤忠雄氏が最も力を入れているプロジェクトの一つが「子供本の森」です。これは安藤氏が私財を投じて全国に建設している子供向け図書館で、現在までに4つの地域で開場しています。運営費はプロジェクトに賛同する企業から募り、国内だけでなく海外への建設計画も進んでいます。

このプロジェクトの発想源は、アメリカの実業家アンドリュー・カーネギーにあります。安藤氏は「カーネギーが会社を辞めた時に、膨大な金が入ったので、アメリカ中に図書館作った。これ面白いな」と語り、「私もせめて一つや二つ私財で作りたい」という思いから大阪の中之島に第1号館を建設しました。

子供本の森の建築には、安藤建築らしい工夫が随所に施されています。およそ2万冊の本に囲まれる空間では、巨大な本棚に作られたくぼみで親子が絵本を楽しんだり、階段下の隙間が子供たちの特等席になったりしています。「階段とか隠れ家みたいなところになってて、秘密基地みたいなところがあって楽しい」という子供の感想が示すように、子供たちがワクワクできる仕掛けが散りばめられています。

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子供図書館船「ほんのもり号」                                      (引用:「カンブリア宮殿」より)

2025年春からは新たに「船の図書館」として、瀬戸内海で「子供図書館船 ほんのもり号」の運航も開始されました。直島など瀬戸内海の離島で暮らす子供たちのために、中古の船を改装して楽しい図書館を造り上げました。安藤氏らしい演出として、船内の隙間に本を置くという遊び心も随所に見られます。

安藤氏は子供時代の体験について「宿題は学校でやっていった。あとは将棋する、野球する、魚採る、喧嘩する。いろんなことするじゃないですか。その時に発想力が出るんだと思う」と語り、子供たちが遊び方を工夫することの大切さを強調しています。単に本を読む場所ではなく、子供たちの想像力と発想力を育む空間として図書館を位置づけているのです。

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5つの臓器摘出を乗り越えた安藤忠雄の人生哲学「希望がある限り青春」

安藤忠雄氏の現在進行中の展覧会「安藤忠雄展|青春」のタイトルには、深い意味が込められています。番組内で安藤氏は「青春っていうのは、自分の希望のある限り、30代は青春じゃなくって、希望のある限り青春だと。だからみんな青春」と語っています。

この哲学は、安藤氏の壮絶な闘病体験から生まれています。2009年と2014年に癌で5つの臓器(膵臓、胆嚢、胆管、十二指腸、胃)を摘出する大手術を経験しながらも、その後にパリの元商品取引所「ブルス・ド・コメルス」の再生プロジェクトに挑み、見事完成させました。

「私は膵臓の真ん中に癌があって、胆嚢胆管十二指腸膵臓胃臓5臓器取ってるけども、取ったら取ったなりに生きれる」と語る安藤氏の言葉からは、困難に立ち向かう強い意志が感じられます。悲観的になる時期があったかという質問に対しても「ない。ならば、なるように生きると思って頑張ってきてる」と答え、その前向きな姿勢は多くの人に勇気を与えています。

現在も世界各地を飛び回り、ドバイやウズベキスタンでのプロジェクトを推進する安藤氏の姿は、まさに「希望がある限り青春」という言葉を体現しています。年齢や健康状態に関係なく、常に前向きに挑戦し続ける姿勢こそが、世界が安藤忠雄を求め続ける理由なのです。

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安藤忠雄を育てた明治生まれの祖母の言葉が築いた不屈の精神力

安藤忠雄氏の人格形成に最も大きな影響を与えたのは、明治生まれの祖母でした。祖母から受けた教えは「約束は守れ、嘘はつくな、自分の信念だけを貫け、自分が納得する人生を生きろ」という4つの言葉でした。

この祖母の教えは、安藤氏の建築家としての姿勢にも色濃く反映されています。「面白いもの全部乗る」という姿勢や、依頼者に対するリスペクトを重視する考え方、そして困難なプロジェクトでも最後まで責任を持って取り組む姿勢は、すべて祖母の教えに根ざしています。

番組内で村上龍氏が「いくら金使うって、持ってる相手でも相手にリスペクトがないとやんないですよね」と指摘した際、安藤氏は「そうですよ」と即答しており、単に経済的な条件だけでなく、人としての信頼関係を重視する姿勢が窺えます。

また、安藤氏は23歳の時にシベリア鉄道でモスクワに向かい、ヨーロッパ、アフリカを回った世界放浪体験について「地球は1つや思った。この1つの地球の中で人々に感動していただけるようなものができないかと。それは無我夢中でやらん限りできない」と語っています。

この「無我夢中でやる」という哲学は、祖母の教えである「自分の信念だけを貫け」に通じるものがあります。経済合理性を追求する現代社会にあって、安藤氏は「少々不合理でもいい、少々使いにくくてもいい」という建築を作り続け、それが結果的に多くの人に愛される作品となっているのです。

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まとめ

2025年7月3日のカンブリア宮殿で語られた安藤忠雄氏の言葉から、世界を魅了し続ける秘密が明らかになりました。それは「無我夢中でやる」という姿勢と、「希望がある限り青春」という前向きな人生哲学にあります。

83歳という年齢を感じさせない精力的な活動、5つの臓器摘出という困難を乗り越えた不屈の精神力、そして明治生まれの祖母から受け継いだ信念を貫く姿勢。これらすべてが相まって、安藤忠雄という唯一無二の建築家を形作っています。

銀座の別荘から表参道ヒルズ、直島のアート施設群、そして子供本の森まで、安藤建築は常に人々に感動と希望を与え続けています。それは単に美しい建物を作るのではなく、「心ワクワクする世界」を創造するという安藤氏の思想があるからです。

現在も世界各地からの依頼が絶えない安藤忠雄氏。その姿は「無我夢中でやってたら、どの仕事にも可能性がある」「あらゆる職業が無我夢中で駆けてたら、必ず先が見える」という言葉通り、すべての人に希望を与える存在となっているのです。

※ 本記事は、2025年7月3日放送(テレビ東京系)の人気番組「カンブリア宮殿」を参照しています。
※ 現在、開催されている安藤忠雄展「青春」のHPはこちら

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