2025年12月7日放送の「がっちりマンデー!!」で紹介されたLIXILの「バストープ」が注目を集めています。この記事では、ユニットバスからバスタブを引き算するという斬新な発想で見積もり件数が目標の2.5倍を達成した引き算ビジネスの全貌を解説します。布製バスタブの革新性から価格情報まで、番組では語られなかった深い視点も交えてお届けします。
LIXILバストープとは?バスタブを引き算した革新的ユニットバス
LIXILが2024年11月に発売した「バストープ」は、従来の常識を覆す画期的なユニットバスです。最大の特徴は、浴室に欠かせないはずのバスタブを「引き算」したこと。一見するとただのシャワールームのようですが、実は必要な時だけバスタブが出現する仕組みになっています。
番組で開発担当の金子菜奈子さんが語ったところによると、具体的な売上金額は公表できないものの、見積もり件数が目標の2.5倍を達成という驚異的な実績を記録しています。この数字が示すのは、単なる話題性だけでなく、実際に多くの人々が抱えていた住宅の悩みを解決する商品だということです。
「引き算ビジネス」というコンセプトは、足し算が主流の商品開発において逆転の発想といえます。ダイソンの羽のない扇風機のように、「なくてはならない」と思われていたものを取り除くことで、むしろ新しい価値を生み出す。LIXILのバストープは、まさにその成功例といえるでしょう。
ユニットバスからバスタブを引き算することで実現したのは、省スペース化だけではありません。使い勝手の良さ、快適性の向上、そして経済性という3つの側面で、従来のユニットバスを超える価値を提供しているのです。
布製のバスタブが生み出す3つのメリット
バストープの核心となるのが、布製の取り外し可能なバスタブです。この一見シンプルな仕組みが、驚くべき3つのメリットを生み出しています。
①広いバスタブ(縦160cm)でゆったり入浴
通常のユニットバスでは、洗い場のスペースを確保するためにバスタブが小さくなりがちです。しかしバストープは、邪魔な時は取り外せばいいという発想から、縦160cmという大きなバスタブを実現しました。番組でAD及川さんが実際に入浴した際、「お風呂にゆったり入れたことがなかった」と語っていたのが印象的です。普通のユニットバスでは膝を曲げなければならない人でも、バストープなら足を伸ばして入浴できます。
②フィット感抜群の快適性
布製という素材の特性が、予想外の快適性を生み出しています。AD及川さんが「首がめっちゃフィットします。めちゃくちゃ柔らかいですし、リラックスできます。これ寝ちゃいそうです」と絶賛していたように、硬い陶器製のバスタブとは一線を画す心地よさがあります。まるで布団に入っているかのようなリラックス感は、一日の疲れを癒すバスタイムにおいて大きな価値となるでしょう。
③節水26%削減の経済性
体の形に合わせた丸型設計により、四角いバスタブでは必要だった角の部分のお湯が不要になります。その結果、使用するお湯の量を26%も削減できるというデータが示されています。月々の水道光熱費を考えれば、長期的には大きな節約効果が期待できます。環境面でも、SDGsが重視される現代において、節水は重要な価値といえるでしょう。
バストープの使い方と仕組み|普段はシャワー派に最適
バストープの使い方は実にシンプルです。筒状の収納ケースから布製のバスタブを取り出し、端についている輪っかを壁のフックに引っ掛けるだけ。あとはお湯を溜めれば、立派なバスタブの完成です。使い終わったら水を抜いて取り外せば、広々としたシャワールームに早変わりします。
この商品が特に支持されているのは、「普段はシャワー派」の層です。LIXIL調べによると、日本では普段はシャワーだけで、お風呂に浸かるのはたまにという人が56%もいます。つまり、半数以上の人にとって、毎日使わないバスタブが浴室の貴重なスペースを占有しているという現実があったのです。
番組ゲストの森永康平さん(経済アナリスト)が指摘していたように、不動産価格の上昇により、大きなバスルームを確保することが難しくなっている時代背景も見逃せません。限られた住空間の中で、使わない時は広く、使いたい時だけバスタブが現れるという柔軟性は、現代の住宅事情に完璧にマッチしています。
加藤浩次さんが「ユニットバスを狭くして部屋が広い方がいいですもんね」とコメントしていたように、住空間全体の使い方を見直すきっかけにもなる商品です。浴室を必要最小限にすることで、リビングや寝室をより広く使えるという選択肢が生まれるのです。
開発担当・金子菜奈子さんが語るバストープ誕生の背景
開発担当の金子菜奈子さんは、バストープを「普段シャワーが多いけど、たまに浴槽に浸かりたい方におすすめの商品」と説明しています。この一言には、ユーザーのライフスタイルを深く理解した商品開発の姿勢が現れています。
引き算ビジネスの本質は、何を引くかを見極める力にあります。番組で森永康平さんが「何を引いたらいいのかっていう見極める力、これがまず大事ですし、そこの決断力ですよね。どこまで引くかっていうその見極め。あとはそれをちゃんと綺麗に抜きたいところだけ引きたいところだけ引ける技術力っていうのも大事」と語っていたように、バストープはまさにその典型例です。
バスタブという浴室の中心的存在を取り除くという大胆な決断。しかし完全になくすのではなく、必要な時だけ使えるという絶妙なバランス。そして布製という素材選択により、収納性、快適性、節水性を同時に実現する技術力。これらが揃って初めて、引き算ビジネスは成功するのです。
時代のニーズに合わせた商品開発という点でも、バストープは優れています。都市部での住宅価格高騰、単身世帯や共働き世帯の増加、環境意識の高まりなど、複数の社会トレンドを的確に捉えた商品といえるでしょう。
バストープの価格と購入情報|60万5000円から
バストープの価格は60万5000円からとなっています。ユニットバス全体(浴室、シャワー、布製バスタブのセット)でこの価格は、加藤浩次さんも「安いよこれ」とコメントしていたように、コストパフォーマンスに優れているといえます。
通常のユニットバスのリフォーム費用は、グレードにもよりますが80万円から150万円程度が相場です。それと比較すると、バストープは決して高額ではありません。むしろ、広いバスタブでの快適な入浴、節水による長期的なコスト削減、省スペース化による住空間の有効活用などを考慮すれば、投資価値は十分にあるでしょう。
特におすすめなのは、以下のような方々です。
– 普段はシャワーで済ませることが多い単身者や共働き世帯
– 限られた住空間を有効活用したい都市部の居住者
– リラックスできる入浴環境を求める方
– 水道光熱費を削減したいと考えている方
– 新築やリフォームを検討中で、柔軟性の高い浴室を望む方
見積もり件数が目標の2.5倍という実績は、多くの人がバストープに魅力を感じている証拠です。興味のある方は、LIXILのショールームで実物を確認することをおすすめします。
まとめ|引き算ビジネスが生んだLIXILバストープの可能性
LIXILのバストープは、引き算ビジネスの成功事例として、今後の商品開発に大きな示唆を与えています。「なくてはならない」という固定観念を疑い、本当に必要な機能だけを残すことで、新しい価値が生まれる。この発想は、あらゆる産業に応用可能でしょう。
布製のバスタブという斬新なアイデアが、広さ、フィット感、節水という3つのメリットを同時に実現したことは特筆すべき点です。そして何より、56%という「普段はシャワー派」の潜在ニーズを掘り起こし、見積もり件数目標の2.5倍という具体的な成果につなげたことが、この商品の真価を物語っています。
不動産価格の上昇、多様化するライフスタイル、環境意識の高まりなど、現代社会の様々な課題に対する一つの解答として、バストープは今後さらに注目を集める可能性があります。引き算の美学が生み出した革新的なユニットバス、その可能性はまだまだ広がっていくでしょう。
※ 本記事は、2025年12月7日放送(TBS系)の人気番組「がっちりマンデー!!」を参照しています。
※ LIXILの公式サイトはこちら






コメント