「がっちりマンデーで紹介されたタカラトミーのメリーって、なぜ急に売れたの?」そんな疑問をお持ちではありませんか?この記事では、「あえて止める」機能で10万台突破を達成した開発秘話と成功の理由を詳しく解説します。読み終えた後は、ロングセラー商品を再ブレイクさせるヒントが必ず見つかるでしょう。
タカラトミーのメリーが過去最高売上10万台突破した理由
2025年6月22日放送のTBS系「がっちりマンデー!!」で紹介されたタカラトミーの「くまのプーさん えらべる回転6WAYジムにへんしんメリー」は、まさに驚きの成功物語でした。2002年から続くロングセラー商品でありながら、2024年に突然10万台という過去最高売上を記録したのです。
タカラトミーベビー事業部の西山美樹さんによると、1台約1万5000円という価格設定のため、単純計算で約15億円もの売上を達成したことになります。この驚異的な数字は、赤ちゃん向けおもちゃ業界においても異例の快挙と言えるでしょう。
この急激な売上増加の背景には、2023年頃から始まった口コミの急速な拡大がありました。SNSを中心としたママ・パパたちの間での情報共有が、20年以上続くロングセラー商品に新たな注目を集める結果となったのです。
「あえて止める」機能開発の経緯と渡邊好重さんの発見
このメリーの成功の鍵となったのが、2018年に追加された画期的な「あえて止める」機能です。開発担当の渡邊好重さん(タカラトミーベビー事業部)が語った開発秘話は、まさに偶然から生まれた発明物語でした。
従来のメリーは、電源を入れるとずっとくるくると回転し続けるのが一般的でした。しかし、渡邊さんたち開発チームが赤ちゃんの反応を観察していた際、思わぬトラブルが起こりました。電池が徐々に消耗してメリーの回転速度が遅くなり、最終的にピタッと止まったのです。
その瞬間、赤ちゃんが今までとは全く違う反応を見せたことに渡邊さんは気づきました。「もしかしたら回転を途中で止めるということも、赤ちゃんにとって興味深いのかもしれない」という発想から、この革新的な機能の開発が始まったのです。
ただし、開発過程では細心の注意が必要でした。「ビュンビュン回っていて急に止まると、驚かせてかえって泣いちゃったりする」と渡邊さんが語るように、赤ちゃんを驚かせない絶妙なタイミングと速度の調整が求められました。
西山美樹さんが語るSNS口コミ拡大の背景
西山美樹さんが番組で説明したように、この商品の爆発的人気の要因は赤ちゃんの反応の良さにありました。実際に商品を使用した宮内さんの5ヶ月になる息子いぶきくんの様子が番組で紹介されましたが、メリーに対する「テンション爆上げ」の反応は視聴者にも強い印象を残しました。
2023年頃から「グググーっと口コミがどんどん拡大していって」という西山さんの言葉通り、SNSを中心とした情報拡散が売上急増の決定的要因となりました。特に現代の子育て世代にとって、実際の使用者の声や赤ちゃんの反応を動画で確認できるSNSは、購入決定の重要な判断材料となっています。
番組では、加藤浩次さんの相方である山本圭壱さんの2024年10月に誕生した娘さんも実際にこの商品を使用していることが紹介され、芸能界でも話題になっていることが明かされました。
くまのプーさん えらべる回転6WAYジムにへんしんメリーの特許技術
この商品の最大の強みは、「あえて止める」動きについて特許を取得していることです。西山さんが番組で「特許こちら取っておりますので」と自信を持って語ったように、競合他社が同様の機能を簡単に真似することはできません。
特に興味深いのは、メリーの停止タイミングが「一見ランダムの様に見えて実は計算し尽くされた止まり方になっている」という点です。この技術的な工夫により、赤ちゃんが飽きることなく長時間興味を持ち続けることができるのです。
商品には6つの使用方法が用意されており、(1)ベッドメリー(2)フロアメリー(3)ナイトメリー(4)おねんねジム(5)おすわりビジー(6)つかまり立ちジムと、赤ちゃんの成長段階に合わせて長期間使用できる設計となっています。
がっちりマンデーで紹介された成功のポイント
番組では、エコノミストのエミン・ユルマズさんが「何かをちょっと変えたとか、時代が変わる」という2つのパターンでロングセラー商品が再ブレイクする可能性について解説しました。タカラトミーのメリーは、まさに「何かをちょっと変えた」成功例として紹介されたのです。
なかやまきんに君との興味深い対比として、筋肉と仕事量が反比例するという話も登場しました。「筋肉量があると筋肉ルーレットが受けて仕事が増えるが、忙しくなるとジムに行けなくなって筋肉が細くなり、受けなくなって暇になるとまたジムに行ける」という循環は、商品開発における継続的改善の重要性を示唆する興味深いエピソードでした。
番組を通じて明らかになったのは、長年愛され続ける商品でも、時代に合わせた小さな改良と適切なタイミングでの情報発信が、予想を超える大成功につながる可能性があるということです。特に現代のSNS社会では、本当に良い商品は消費者自身が積極的に情報を拡散してくれるという新しいマーケティングの形が見て取れます。
まとめ
タカラトミーの「くまのプーさん えらべる回転6WAYジムにへんしんメリー」の成功は、偶然の発見から生まれた「あえて止める」機能と、SNS時代の口コミ力が組み合わさった現代的な成功事例です。開発者の渡邊好重さんの観察力と西山美樹さんのマーケティング戦略、そして特許による技術的優位性が、20年以上のロングセラー商品を過去最高売上へと押し上げました。
2025年7月には「えらべる回転 6WAYジムにへんしんメリー プラス くまのプーさん」の新発売も予定されており、この成功がさらに継続していくことが期待されます。がっちりマンデーで紹介されたこの事例は、既存商品の小さな改良でも大きな成果を生み出せることを示す、すべての企業にとって参考になる貴重な成功例と言えるでしょう。
※ 本記事は、2025年6月22日放送(TBS系)の人気番組「がっちりマンデー!!」を参照しています。
※ 株式会社タカラトミーのHPはこちら
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