2025年2月16日放送の「がっちりマンデー!!」で紹介された、令和の重厚長大産業の最前線をお伝えします。特に注目を集めたJFEエンジニアリングの巨大パイプ製造技術と、その驚くべき活用方法についてご紹介します。
JFEエンジニアリングが手がける巨大パイプ製造の全貌
岡山県笠岡市に拠点を構えるJFEエンジニアリングは、年商5,400億円を誇る重厚長大産業のリーディングカンパニーです。同社の営業ユニット長である国立謙治氏が語るように、近年特に注目を集めているのが、洋上風力発電設備の基礎となる巨大パイプ「モノパイル」の製造です。
JFEエンジニアリングの国立謙治氏 （引用：「がっちりマンデー」より）
風車の根っこを支える巨大パイプの驚きの規模
このモノパイルと呼ばれる巨大パイプは、まさに「風車の根っこ」とも呼べる重要な部分です。その規模は驚異的で、長さ60m、直径10m、重さ2,500トンにも及びます。完成時には最大で100mにも達する、まさに重厚長大そのものの製品です。これほどの規模が必要な理由は、設置される風車自体が東京都庁を超える高さになるためです。
風車の根っこに使われる巨大パイプ「モノパイル」 （引用：「がっちりマンデー」より）
ベンディングロールが織りなすデリケートな製造工程
製造工程の中核を担うのが、「ベンディングロール」という特殊な設備です。30m×4mもの巨大な鉄板を丁寧に曲げていく工程では、製造部の小林千紘氏が指摘するように、非常にデリケートな技術が要求されます。特に、巨大な鉄板がたわむことを防ぎながら、完璧な円形に仕上げていく作業には、熟練の技術者の経験と勘が不可欠です。
JFEエンジニアリング製造部の小林千紘氏 （引用：「がっちりマンデー」より）
サブマージアーク溶接で実現する高品質な接合技術
製造における重要な工程の一つが、サブマージアーク溶接による接合です。一般的な溶接とは異なり、鉄板に特殊な溝を作り、そこに鉄を流し込んで接合する高度な技術です。この工程では、素材の特性や気温など、その日の条件に応じて溶接方法を調整する必要があり、まさに職人技が光ります。
国立謙治氏が語る風力発電の未来展望
JFEエンジニアリングの国立謙治氏によると、日本政府は洋上風力発電の推進を強化しており、年間約100基の建設が予定されているとのことです。マスターズゴルフの優勝賞金（約5億5,000万円）でも1基を購入できないという価格帯ながら、脱炭素社会の実現に向けて、今後ますます需要が高まることが予想されています。
洋上風車 （引用：「がっちりマンデー」より）
まとめ：JFEエンジニアリングが切り開く風力発電の新時代
重厚長大産業は、単なる「大きい」だけではない時代に入っています。JFEエンジニアリングの巨大パイプ製造技術は、高度な技術力と職人の技が融合した、まさに令和の重厚長大産業の象徴と言えるでしょう。今後、海に立ち並ぶ巨大風車を支える「根っこ」として、持続可能な社会の実現に大きく貢献していくことが期待されています。
※本記事は、2025年２月16日放送（TBS系）の人気番組「がっちりマンデー！！」を参照しています。
・以前に「がっちりマンデー！！」で紹介された、JFEの鳥居製造についてはこちら
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