2024年2月4日のがっちりマンデーで儲かる色として「緑」色が特集されました。そのなかで、太陽ホールディングスという会社が紹介されました。太陽ホールディングスは世界シェアNo.1のソルダーレジストというインキを製造する会社ですが、その色がなぜ緑色なのでしょうか? この記事では、同社ソルダーレジストが世界一を誇る理由と、緑が選ばれた背景を解説します。基板の品質を左右するソルダーレジストの性能とは? 精度の高い電子機器から産業用機器まで、私たちの生活を支える部品の秘密に迫りたいと思います。
ソルダーレジストとは? 基板の役割を支える
ソルダーレジストとはプリント基板に塗布される緑色のインクのことで、「はんだに耐える」という意味の言葉です。このソルダーレジストが基板上の回路同士の隙間を埋めることで、回路間の短絡を防ぐ役割があります。また熱やほこりから基板を守る働きも持っています。
つまりソルダーレジストは、基板の信頼性や安定性を高める上で欠かせない役割を担っている重要な材料なのです。2024年現在、このソルダーレジストの世界シェアNo.1を誇るのが、埼玉県比企郡にある太陽ホールディングスです。
太陽ホールディングスのソルダーレジストが世界シェアNo.1の理由
太陽ホールディングスがソルダーレジストで世界シェアNo.1の理由は、基板メーカー各社の要望に合わせたカスタマイズ力にあります。同社は注文ごとに色や粘度を変えたソルダーレジストを提供できる体制を整えているため、基板メーカー各社の多様なニーズに対応できているのです。
例えばスマートフォンなどの精密機器向け基板には明るい緑色のソルダーレジストを、技術流出を防ぐ目的で暗めの緑を選ぶ基板メーカーも。太陽ホールディングスなら注文ごとに微妙に異なる緑色を実現できます。
このカスタマイズ力こそが、同社のソルダーレジストが世界シェアNo.1の理由なのです。2024年現在も、さらなるシェア拡大が期待されています。
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なぜソルダーレジストは緑色なのか? チェック時の視認性が鍵
ソルダーレジストが緑色である理由は、基板の最終検査時の作業効率に関係しています。基板メーカー各社では、機械的ミスがないか基板を1枚1枚人の目で確認しています。その際、緑色が金属の赤や黄色と対比して最も区別しやすく、目の疲れも少ないことが判明。これがソルダーレジストが緑色になった経緯です。
実際に基板メーカー「株式会社プリケン」を訪ねてみると、チェック担当者は1日数百枚もの基板を見比べているそうです。この重要な作業を支える意味でも、緑色が最適な色だったのです。
緑色でも微妙に違う? お客様のニーズに合わせたカスタマイズ力
ソルダーレジストは緑色だと言っても、実は同じ緑色というわけではありません。太陽ホールディングスは基板メーカー各社からの要望に応じて、数十種類の緑色を製造しているのです。
同社が作るソルダーレジストには、薄い緑や濃い緑など色合いの違うものが存在。スマートフォン基板向けには明るい緑、技術保護目的で暗めの緑と、用途によって微妙に異なる色が選ばれています。
こうした多品種対応が、太陽ホールディングスの強みでもあるわけです。実際に基板現場を訪ねてみると、同じ緑色でも製品ごとに違いがあることを確認できました。
今後の展開 – ドライフィルムタイプなど新しい可能性
太陽ホールディングスでは、新たなソルダーレジスト商品として、ドライフィルムタイプの開発が進められているとのことです。基板への貼り付けが簡単なこの新商品が注目されますが、今後の展開が楽しみです。
まとめ
以上、太陽ホールディングスが世界シェアNo.1のソルダーレジスト事業について見てきました。同社の強みは、基板メーカー各社の要望に合わせたカスタマイズ力。ソルダーレジストの色や特性を注文ごとに変えられることが評価されています。
精度の高い電子機器から産業機器まで、さまざまな基板の品質と信頼性を支えるソルダーレジスト。その性能が直接製品の優劣に影響するだけに、使用する緑色こそが重要なポイントなのです。
これからも基板分野は高度化が進むと考えられ、その要となる太陽ホールディングスのソルダーレジスト事業の益々の躍進が期待されます。
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