マッチングアプリで知り合った女性に嘘の結婚の約束をして金をだまし取ったとして、不動産会社経営の木下浩次（きのしたこうじ）容疑者（56）が逮捕されました。少なくとも5人の女性から1億円近くをだまし取ったとみられています。この事件はどのように発覚したのでしょうか。また、結婚詐欺とはどのような手口なのでしょうか。この記事では、事件の概要や背景、結婚詐欺の実態や対策などについて解説します。
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木下浩次容疑者の結婚詐欺事件の概要
警視庁によりますと、不動産会社経営の木下浩次（きのしたこうじ）容疑者（56）は去年1月から4月にかけて、マッチングアプリで知り合った50代の女性2人に対し、「結婚後のマンションの頭金を用意したいが余裕がない」などと言い、現金あわせて910万円をだまし取った疑いが持たれています。
木下浩次容疑者は金庫にある1000万円ほどの現金を見せたり、「自分は不動産会社を経営している」と偽り、女性の両親に会うなどして結婚を信じ込ま せていました。その後金を受け取ると態度を 一変させ女性から別れを切り出すように 仕向けていたようです。
木下浩次容疑者は「正しい ところと事実でないところがあり弁護士と 話します」と供述し、認否を留保していますが、警視庁は木下浩次容疑者が少なくとも5人の女性からあわせて1億円近くをだまし取ったとみています。
この事件は、被害に遭った女性が警察に相談したことで発覚しました。警察は木浩次容疑者が他にも被害者がいる可能性が高いとみて捜査を進めています。
木下浩次容疑者の結婚詐欺事件の背景
結婚詐欺とは、結婚を前提に交際することを装って相手から金銭や貴重品などを騙し取る詐欺です。結婚詐欺は古くから存在する犯罪ですが、近年はインターネットやSNSなどを利用して被害者を探すケースが増えています。
結婚詐欺の被害者は、主に30代以上の独身女性や離婚女性が多いとされています。結婚詐欺師は、相手の心理や状況を巧みに読み取り、結婚願望や寂しさなどを利用して感情を揺さぶります。
結婚詐欺師は、自分を高収入や有名企業の社員などと偽ったり、相手に同情を誘うような話をしたりして信頼関係を築きます4。そして、結婚の約束や将来の夢を語りながら、さまざまな理由で金銭や貴重品などを要求します。
結婚詐欺師は、被害者から金銭や貴重品などをだまし取った後、連絡が途絶えたり、別の女性と結婚したり、海外に逃亡したりすることが多いです。
結婚詐欺の実態と対策
結婚詐欺の被害は、全国的にも多発しています。警察庁によると、2019年には結婚詐欺の被害届が全国で153件あり、被害総額は約3億円でした。2020年には新型コロナウイルスの影響で在宅時間が増えたこともあり、結婚詐欺の被害届が全国で194件に増加し、被害総額は約4億円に上りました。
結婚詐欺の被害に遭わないためには、以下のような対策が有効です 。
- 婚相手を探す場合は、信頼できる結婚相談所やマッチングサービスを利用する
- インターネットやSNSで知り合った相手に対しては、個人情報や金銭などを軽々しく渡さない
- 相手の素性や職業などを確認する
- 相手から金銭や貴重品などを要求された場合は、断るか警察に相談する
- 相手と会う場合は、公共の場所や友人と一緒に行く
- 相手との交際期間や頻度などを家族や友人に伝える
まとめ
結婚詐欺で逮捕されたこの事件は、インターネット社会の裏面を浮き彫りにした事件です。結婚詐欺は、被害者の心理や状況を利用して行われる卑劣な犯罪です。結婚詐欺に遭わないためには、自分自身で注意することが大切です。また、もし被害に遭った場合は、恥ずかしがらずに警察に相談することが重要です。
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