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【日経】100均の値上げ戦略とは?「内容量減少」の実態を解説

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最近、100均で買った商品の中身が減っている気がしませんか?実は今、円安や原材料高騰の影響で、100均各社は価格を維持しながらも内容量を減らす「ステルス値上げ」を進めています。この記事では、NIKKEI NEWS NEXTで報じられた最新調査データをもとに、ダイソーやセリアの戦略の違いを詳しく解説します。読めば、賢い100均活用法が見えてきますよ。


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100均で進む「ステルス値上げ」内容量減少の実態とは

2025年12月、日本経済新聞が100円ショップの日用品について興味深い調査結果を発表しました。業界大手のダイソーとキャンドゥで販売されている商品の内容量を、3年前の2022年時点と比較したところ、多くの商品で内容量が減少していることが明らかになったのです。

具体的な数字を見てみましょう。ダイソーでは、洗濯ばさみが40個入りから30個入りに、せっけんは246gから100gへと大幅に減少しています。また、トイレ用クリーニングシートは50枚から46枚に、綿棒は220本から200本に、軍手は4双から3双へと、それぞれ内容量が少なくなっていました。

キャンドゥでも同様の傾向が見られます。A4クリアファイルは40枚入りが30枚入りに、せっけんは150gから90gに、トイレ用クリーニングシートは50枚から40枚へと減少しています。

これは、いわゆる「ステルス値上げ」と呼ばれる手法です。商品の価格は100円のまま据え置きながら、内容量を減らすことで実質的な値上げを行っているわけですね。消費者としては、パッケージの見た目が大きく変わらないため気づきにくいのですが、冷静に計算すると1個あたり・1枚あたりの単価は確実に上がっています。

円安や原材料価格の高騰が続く中、100円という価格を維持するためには、こうした工夫が避けられない状況になっているのでしょう。


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ダイソーの戦略は300円以上の商品拡大で生き残り

業界トップのダイソーは、内容量の調整だけでなく、より大胆な戦略に打って出ています。それが、300円以上の商品を主に扱う店舗の出店拡大です。

従来の100円ショップのイメージを超えて、200円、300円、さらには500円以上の商品ラインナップを充実させることで、品質と価格のバランスを取り直そうという狙いがあると考えられます。100円という制約にこだわりすぎると、どうしても商品の質や量を落とさざるを得ません。しかし、価格帯を広げることで、より良い商品を適正価格で提供できるようになります。

この戦略は、ある意味で「100円ショップ」というビジネスモデルの転換点とも言えるでしょう。もはや「100均」ではなく「300均」や「プチプラショップ」へと進化しつつあるのかもしれません。

個人的には、この方向性は消費者にとってもメリットがあると感じています。無理に100円に収めた低品質な商品よりも、少し高くても満足度の高い商品を選べる選択肢が増えるからです。ダイソーがこの路線で成功すれば、他社も追随する可能性が高く、100円ショップ業界全体の変革につながるかもしれませんね。


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セリアの戦略は100円維持!徹底したコスト削減の工夫

一方、業界2位のセリアは、ダイソーとは正反対の戦略を取っています。それは、あくまでも100円という価格を守り続けるという姿勢です。

セリア商品部の大野公久部長は、その理由についてこう説明しています。「お客様がお店に来て、1個買う、2個買う、3個買う。数で簡単に計算ができて、自分がカゴの中にどれくらいの金額を入れているか分かりやすいという利便性が一番のメインになります」。

確かに、100円均一だからこそ、レジに行く前に「今日は5点だから550円くらいだな」とすぐに計算できますよね。これが200円や300円の商品が混在すると、会計時に予想外の金額になってしまうこともあります。この「分かりやすさ」こそが、セリアが守りたい価値なのでしょう。

では、原材料費が高騰する中で、どうやって100円を維持しているのでしょうか。セリアが取り組んでいるのは、徹底したコスト削減です。

まず、傘やクッションなど、100円では利益が出ない商品については、思い切って取り扱いを中止しています。これは勇気のいる決断ですが、採算の合わない商品を無理に続けるよりも、得意分野に集中する方が健全な経営と言えます。

さらに注目したいのが、細かなコスト削減の積み重ねです。ヘアゴムやタオルなどの商品では、包装用のビニール袋をなくすことで、1商品あたり0.2円から1円ほどのコスト削減を実現しました。わずかな金額に思えるかもしれませんが、年間で何億個も販売する100円ショップでは、この「0.2円」が莫大な金額になります。

大野部長は「それぞれの工程において無駄なコストが発生していないか徹底的にチェックしています。無駄があればそこにメスを入れる」と語っています。また、商品自体の設計変更にも取り組んでおり、過剰な包装を簡素化したり、箱入りだったものを袋入りに変えるなど、お客様の利便性に問題のない範囲で工夫を重ねているそうです。

この「守る」戦略と「攻める」戦略、どちらが正解かは今後の市場が証明することになりますが、消費者としては選択肢があることがありがたいですね。


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消費者の反応と専門家が語る100均の今後

では、こうした100均の変化に対して、消費者はどのように感じているのでしょうか。

街頭インタビューでは、20代の学生女性が「内容は減っているかなとは思うんですけど、家の近くにもあるし安いので、使用頻度はそこまで落ちないと思います」とコメントしています。また、20代の男性会社員は「物価が上がっている中で、100均は金額自体が変わらないので、他と比べると安心感がある。結構助かっています」と話していました。

興味深いのは、消費者が内容量の減少に気づきながらも、100均を利用し続けているという点です。「価格が変わらない」という心理的な安心感が、実質的な値上げを受け入れやすくしているのかもしれません。

一方、消費動向に詳しい博報堂買物研究所の飯島拓海副所長は、今後の100均の役割について示唆に富んだ見解を述べています。「物価高の中で、いろんな商品を一気に買うことができなくなっている。店舗の中でだんだん発見型のお買い物、衝動買いするような場所から変わっていく印象があります」。

つまり、これまでの100均は「安いからとりあえず買っておこう」という衝動買いの場だったのが、今後は「本当に必要なものを、コスパを考えながら吟味して買う」場所に変化していくということです。

この変化は、消費者にとっては良い方向かもしれません。無駄な買い物が減り、本当に価値のあるものを選ぶようになれば、結果的に節約にもつながります。100均側も、単に安さだけでなく、品質や実用性で勝負する時代になっていくのではないでしょうか。


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まとめ

2025年現在、100円ショップ業界は大きな転換期を迎えています。円安や原材料価格の高騰により、これまでのビジネスモデルの維持が難しくなる中、各社はそれぞれの戦略で生き残りを図っています。

ダイソーは300円以上の商品を扱う店舗を増やし、価格帯の拡大で対応。セリアは100円という価格を死守しながら、徹底したコスト削減と商品ラインナップの見直しで勝負しています。

私たち消費者としては、こうした業界の動きを理解した上で、賢く100均を活用していきたいものです。「安いから買う」ではなく「本当に必要で、コスパが良いから買う」という視点を持つことで、100均はこれからも私たちの強い味方であり続けてくれるでしょう。

※ 本記事は、2025.12.24放送(BSテレ東)のNIKKEI NEWS NEXTの内容を参照しています。

※ダイソーの公式サイトはこちら

※セリアの公式サイトはこちら

※ キャンドゥの公式サイトはこちら

 

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