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【カンブリア宮殿】ひかり味噌・林善博の躍進の秘密「そのまま食べる味噌で業界3位」

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味噌業界が縮小する中、なぜひかり味噌だけが14年連続で売上を伸ばし続けているのでしょうか?カンブリア宮殿で紹介された林善博社長の躍進の秘密には、従来の常識を覆す革新的な戦略がありました。この記事では、「そのまま食べる味噌」で大ヒットしたCRAFT MISO生糀の開発秘話から海外展開まで、業界3位に押し上げた具体的な手法を詳しく解説します。成功企業の戦略を学ぶことで、あなたのビジネスにも応用できる貴重なヒントが得られるはずです。

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ひかり味噌躍進の秘密とは?14年連続売上増の3つの戦略

味噌業界が縮小傾向にある中、長野県のひかり味噌が驚異的な成長を続けています。2025年9月11放送(テレビ東京系)の「カンブリア宮殿」では、林善博社長が率いるひかり味噌の躍進の秘密が明かされました。

ひかり味噌の躍進を支える3つの核心戦略をご紹介します。まず第一に、従来の「味噌=味噌汁」という固定概念を打破した革新的な商品開発です。2022年に発売した「CRAFT MISO生糀」は、「そのまま食べてもおいしい」をコンセプトとし、フルーティーな味わいで大ヒットを記録しています。この商品は発売以来、年平均2倍のペースで売上を伸ばし続けているのです。

第二の戦略は、圧倒的な商品数による多品種少量生産体制です。味噌だけで約200種類、加工食品を含めれば1000点以上という豊富な商品ラインナップを展開し、お客様の細かなニーズに対応しています。有機栽培の原料にこだわった味噌から、最高級の天然醸造味噌「名匠」(500g 2,603円)まで、幅広い価格帯で質の高い商品を提供しているのが特徴です。

第三の戦略は、徹底的な試食販売による新商品の浸透です。スーパーでの定番試食に加え、全国のキャンプ場やマラソン大会などの野外イベントでも積極的にクラフト味噌を配布し、新しい味わいを地道に広めてヒットにつなげています。

これらの戦略により、味噌市場全体がピーク時の50万トンから現在の35万トンまで縮小する中、ひかり味噌は14年連続で売上を増加させ、売上高215億円(2024年9月決算)を達成し、業界3位の地位を確立しました。

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カンブリア宮殿で話題!林善博社長のプロフィールとエプソン時代の経験

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ひかり味噌の林善裕社長                                 (引用:「カンブリア宮殿」より)

林善博社長の経歴は、ひかり味噌の躍進を理解する上で非常に重要です。1960年生まれの65歳で、創業家の4代目として生まれ育ちました。しかし、学生時代から海外志向が強く、慶應大学法学部を卒業後の1982年、家業を継がずにセイコーエプソンに入社したのです。

エプソンでの12年間が、林社長の経営哲学の根幹を形成しました。海外営業部門に配属され、アメリカやイギリスに駐在し、世界各国とのビジネスを経験。当時のパソコン用プリンターの生産手配や海外法人とのやり取りを担当する中で、「自分のブランド、自分の販路は自分で築く」という重要な教訓を学びました。

林社長は番組内で「今のひかり味噌の実務の7割ほどは全部セイコーエプソン流です」と語っており、エプソンで培った国際的な視野とブランド戦略が、現在のひかり味噌の成功の土台となっています。特に海外展開において、その経験は絶大な効果を発揮しているのです。

1994年、父親の強い懇願により家業であるひかり味噌に入社。当時の状況は決して楽観的ではありませんでした。主力商品は大手スーパーなどのプライベートブランドで、自社ブランドの認知度は極めて低い状況だったのです。しかし、この厳しい現実が林社長の闘志に火をつけることになりました。

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CRAFT MISO生糀(なまこうじ)「そのまま食べる味噌」のヒット戦略

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フルーティーな味わいのCRAFT MISO「生糀」         (引用:「ひかり味噌」HPより)

ひかり味噌の代表的な成功商品である「CRAFT MISO生糀」の開発には、深い戦略的思考が込められています。この商品の誕生背景には、林社長の危機感がありました。「いつまでもご飯の横に味噌汁という生活の図式はなくなってきている」という現実に直面し、味噌汁以外の用途を模索したのが開発のきっかけでした。

開発は長野県飯島町にある飯島グリーン工場で行われ、通常の味噌製造工程にさらなる手間をかけています。蒸した大豆に米麹と塩を加えて発酵・熟成させた後、独自技術で作った特別な米麹を追加し、さらに熟成させるという二段階発酵法を採用。この製法により、従来の味噌にはないフルーティーな香りと独特の甘みが生まれるのです。

東京のマーケティングチームが何度も試食を繰り返す中で、「これってこのまま食べても美味しいよね」という発見があり、「そのまま食べる」というコンセプトが生まれました。国産米100%の麹をたっぷりと使って甘みを引き出し、塩分を25%カットすることで、野菜スティックにそのままつけて食べられる新しいタイプの味噌として完成したのです。

現在650g 626円(参考小売価格)で販売されているCRAFT MISO生糀は、発売以来年平均2倍のペースで売上を伸ばし続けており、「家に2つ目の味噌」という新しいニーズを確実に掘り起こしています。

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業界3位への道のり!多品種少量生産と徹底的な試食作戦

ひかり味噌が業界3位まで躍進できた背景には、多品種少量生産による差別化戦略があります。同社では味噌だけで約200種類、加工食品などを含めれば1000点以上という圧倒的な商品数を製造しています。これは大豆や米などの原料の種類や配合比率を変えたり、発酵や熟成の条件を変えることで実現しています。

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ひかり味噌の最高味噌「名匠」                   (引用:「ひかり味噌」HPより)

特に注目すべきは、最高級品から普及品まで幅広い価格帯をカバーしていることです。天然醸造で10年間じっくり熟成させた最高峰の味噌「名匠」は500g 2,603円という高価格帯商品である一方、ボージョレヌーボーのように短期熟成で仕上げた味噌ヌーボー「初熟」は400g 756円というように、多様な顧客ニーズに対応しています。

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ひかり味噌の味噌ヌーボー「初熟(はつなり)」                              (引用:「ひかり味噌HPより」)

試食販売への取り組みも特筆すべき戦略です。一般的なスーパーでの試食に加え、全国のキャンプ場やマラソン大会などの野外イベントでも積極的に展開。林社長が特に感激したのは、キャンプ場での光景でした。「親が子供に向かって『いつも野菜食べない、今日は食べるじゃないか』といって野菜のスティックにクラフト味噌いっぱいつけて、それを小さいお子さんがパクパク食べている」様子を2日間見て、「これだったら絶対いける」と確信したのです。

このような地道な取り組みの積み重ねが、味噌業界全体が縮小傾向にある中での14年連続売上増という驚異的な成果につながっています。2024年9月決算では売上高215億円を達成し、マルコメ、ハナマルキに次ぐ業界3位の地位を確立しました。

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NOBUとの協業で海外展開!天然醸造味噌の技術力

ひかり味噌の海外展開は、世界的有名店「NOBU」のシェフ、松久信幸氏との出会いが転機となりました。2003年にロサンゼルスに拠点を設けた林社長が、現地のNOBU店舗を営業で訪ねた際、逆に松久シェフから相談を持ちかけられたのです。

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「NOBU」の松久信幸シェフ                              (引用:「クーリエ・ジャポン」より)

 

NOBUでは「ドライ味噌」と呼ばれるペースト状の味噌を乾燥させた調味料を手作りしていましたが、その工程に1週間もかかり、毎日大変な作業となっていました。松久シェフは、この製造をひかり味噌に依頼できないかと相談したのです。

林社長は「NOBUさんのレストランだけではロットがまとまらない、やっても絶対儲からない」と思いながらも、「『ノー』って言ったらもう二度と会ってくれないだろう」と考え、製造を引き受けることを決断しました。

そこから1年以上をかけて開発したのが、フリーズドライ技術を活用したドライ味噌です。NOBUで手作りしていたものを完璧に再現し、松久シェフも「非常に嬉しかった。思う通りの完成品として出来上がり、これで代表的なNOBU独特な料理が出来上がる」と絶賛しました。

この成功により、松久シェフは全世界のNOBUでひかり味噌のドライ味噌を採用することを決定。「NOBUが使っているなら」と他の高級レストランからも注文が舞い込み、海外売り上げは飛躍的に伸びました。現在、ひかり味噌は日本から全世界への味噌輸出の30%を占めるまでに成長し、今後は過半数のシェア獲得を目指しています。

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GINZA KUKIレストラン開業で見せるひかり味噌の新たな可能性

2018年、林社長は銀座に日本食レストラン「豉(GINZA KUKI)」をオープンしました。これは単なる飲食事業への参入ではなく、味噌の可能性を料理で示したいという強い思いから実現した戦略的な取り組みです。

席数わずか26席のこじんまりとしたレストランですが、そこで提供される料理は従来の味噌の概念を大きく覆すものばかりです。握り寿司に乗せた味噌のモロミ、尾崎牛のステーキを味噌あんで仕上げた一品、甘口のクラフト味噌と北海道産トマトのすりながしなど、見たことのないような味噌や発酵食品の料理が並びます。

林社長は「世界中から東京に人が集まる。その時に我々が世界中に味噌を発信しなかったら、経営者として失格だ」と語り、このレストランを味噌の新しい使い方や料理、味付けを提案する重要な発信基地と位置付けています。

実際に料理を味わった社員からは「味噌感全然ないです」「なんか、これ味噌なの?っていう感じ」といった驚きの声が上がっており、味噌の固定概念を覆す効果を実証しています。このような取り組みを通じて、味噌をさまざまな形で世界中の人に使ってもらい、新しい使い方、新しい料理、新しい味付けを提案していく姿勢を示しているのです。

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味噌業界の現状と林善博が描く今後の成長戦略

味噌業界を取り巻く環境は決して楽観視できるものではありません。国内の味噌市場は、ピーク時の50万トン以上から現在の35万トン程度まで大幅に縮小しています。この背景には食生活の変化、少子高齢化、家族単位の小規模化があり、家族全員が揃って夕食を取る機会が減少していることが大きく影響しています。

しかし、林社長はこの厳しい現実を前向きに捉え、新たな成長戦略を描いています。国内市場については、「味噌イコール味噌汁、味噌汁のためで味噌ってこだわっていると、我々やはり市場開拓できない」という認識のもと、全く違う場所での味噌の活用法を模索し続けています。

海外市場については、さらに強気の展開を予定しています。現在、日本から全世界への味噌輸出の30%を占めているシェアを、将来的には過半数まで拡大する目標を掲げています。「今後のひかり味噌の成長戦略のドライビングフォース(推進力)は海外市場をいかに開拓するかにかかっています。今後5年10年は毎年10%ほどは市場規模拡大していきます」と林社長は力強く語っています。

2026年9月期に向けた重点戦略としては、商品開発における価値提供とコスト競争力の実現、国内外における「CRAFT MISO生糀」ブランドのさらなる育成、海外事業の積極的拡大を掲げており、これらの施策により更なる成長を目指しています。

また、林社長は「特別なマジックハンドはない。絶えることなく常に改革をする体質改善をすることが基本」と語り、継続的な改善と革新こそが競争力の源泉であることを強調しています。

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まとめ

カンブリア宮殿で紹介されたひかり味噌の躍進の秘密は、林善博社長の革新的な経営戦略と実行力にあります。「そのまま食べてもおいしい味噌」というCRAFT MISO生糀のヒット、多品種少量生産による差別化、徹底的な試食販売による市場浸透、NOBUとの協業による海外展開、そして銀座レストランでの新しい味噌活用法の提案など、従来の味噌業界の常識を覆す取り組みの数々が14年連続売上増という驚異的な成果を生み出しています。

味噌業界全体が縮小する中で業界3位まで躍進したひかり味噌の成功事例は、伝統的な食品業界においても革新的な発想と戦略的な取り組みによって成長を続けることができることを実証しています。林社長のエプソン時代の経験が現在の国際的な事業展開に活かされていることからも、異業種での経験が家業を革新する力になることがよく分かります。

今後も海外市場での更なる拡大を目指すひかり味噌の動向は、日本の伝統食品の可能性を世界に示す重要な事例として注目し続ける価値があるでしょう。

※ 本記事は、2025年9月11放送(テレビ東京系)の人気番組「カンブリア宮殿」を参照しています。
※ ひかり味噌株式会社の公式サイトはこちら
※ 豉(GINZA KUKI)の公式サイトはこちら

 

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