2024年10月27日放送の番組「がっちりマンデー!!」（TBS系）で大注目を集めた”儲かる品種”。その中でも特に注目を浴びていた”ぷちっと”というユニークなスイカ品種を生み出しているのが、100年以上の歴史を持つ老舗種苗会社、奈良県の萩原農場です。この記事では、同社が数千もの品種を保有し、常に時代のニーズに合わせた新品種を生み出し続けている秘密に迫ります。
歴史ある萩原農場が作る多数のスイカ品種
萩原農場は、1916年に創業した老舗の種苗会社。100年以上もの歴史の中で、代々受け継がれた様々なスイカの基礎素材を持っているのが大きな強みです。番組では、この貴重な遺産が品種改良の源泉となっていることが紹介されました。
現在、同社萩原農場の育種研究棟には数千種類もの種が保管されているといいます。これらの素材を基に、長年の試行錯誤を重ね、味や食感、栽培性など、さまざまな観点から改良を重ねて新品種が生み出されています。特に難しいのが、味の評価。同社では、同じ親から生まれた品種違いのスイカを並べて徹底的な食味テストを行い、最適な品種を見極めているのだそうです。
このような地道な品種改良の歴史と、膨大な素材から成る自社の”種の宝庫”が、同社の大きな強みとなっているのです。
萩原農場が手がけるスイカの新品種
萩原農場の大岩利和さん（技術開発部）によると、近年の品種改良の進化により、一つの母品種から数千種類もの品種が生み出されるという驚きの事実。その中からコンシューマーニーズに合った新品種を次々と世に送り出しているのが同社の強みです。また日本で栽培されているスイカの種の半数以上は、萩原農場で作ったものというからすごいの一言です。
萩原農場 技術開発部の大岩利和さん（引用：「がっちりマンデー」より）
その”ひとりじめ”シリーズに加え、2021年に発売された新品種「ぷちっと」は特に注目を集めています。種が小さいため食べやすく、しかも種を意識しないで丸ごと食べられるというユニークな特徴を持っています。この「ぷちっと」は、カットフルーツ向けの需要が高く、発売から3年で既に種は10万粒以上も売れ上がっているという驚異的な数字を記録しているのです。
主力品種「ひとりじめ」シリーズとは？
萩原農場の主力商品は、人気の”ひとりじめ「シリーズ」。「ひとりじめ”」シリーズには、猛暑の時期でも安定的な収穫が可能な「夏のひとりじめ」や、早期収穫に適した「ひとりじめ７」、黒い皮が特徴の「ひとりじめBonBon」など、様々な特徴を持つ品種が用意されています。品種ごとのニーズに合わせて使い分けることで、年間を通じて安定的な出荷が可能となっているのです。
ひとりじめシリーズ （引用：「がっちりマンデー」より）
手間いらずの新品種スイカ「ぷちっと」の特徴と注目度
2021年に発売された新品種「ぷちっと」は、手間いらずのスイカとして特に注目を集めています。この品種の最大の特徴は、なんと種の大きさが普通のスイカの8分の1ほどの小ささ。しかも、種が極端に小さいため、食べる際に気にする必要がほとんどありません。
新品種「ぷちっと」（引用：「がっちりマンデー」より）
番組では、「ぷちっと」を試食するシーンが紹介されましたが、スタッフの反応は上々。「全然気にならない」「プチっとするが食べても種を感じない」と、まさに”手間いらず”のスイカとして大好評でした。
実は、この「ぷちっと」は、カットフルーツ向けに開発された品種なのだそうです。種が小さな粒サイズなので、カットしても目立たず、食べやすい。しかも、種を意識せずに丸ごと食べられるのが大きなメリットです。現在も既に10万粒以上も売れているという数字からも、その人気が伺えます。
萩原農場のスイカ研究その裏側
一つ一つ丁寧に試食チェック 品種改良の現場では、徹底した試食チェックが行われています。同社の育種研究棟には、同じ親から生まれた兄弟品種のスイカが並べられていました。
それぞれのスイカの味の違いを見極めるために、スタッフが一つ一つ試食しながら、その濃厚さや甘さ、食感の違いを確認しているのです。中には、見た目はほとんど変わらないにもかかわらず、味に微妙な差がある品種もあるそうです。
こうした地道な味覚テストを重ね、ようやく新品種としての完成形が見えてくるのだそうです。特に、甘さの程度や、食感の良さなどが消費者の支持を大きく左右するため、この工程は非常に重要とのことでした。
まとめ
今後の萩原農場のスイカ品種化に期待 100年以上の歴史を持つ萩原農場。長年にわたり蓄積された品種改良の経験と膨大な種苗の宝庫が、同社の大きな強みとなっています。 特に近年は、「ひとりじめ」シリーズをはじめ、多数の人気品種を世に送り出しており、日本のスイカ産業をリードしています。さらに2021年には、手間いらずの「ぷちっと」を発売するなど、常に時代のニーズに合わせた新品種開発に取り組んでいます。
今後も、さらなる品種改良の進化と、新たな”儲かる品種”の登場が期待されます。がっちりマンデーでも取り上げられたように、スイカ業界に革新をもたらす萩原農場の動向に注目が集まっています。
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