2025年7月20日放送のTBS系「がっちりマンデー！！」で大きな注目を集めた教育ゲーム「マグナとふしぎの少女」。小学校の授業中にゲームをしながら英語学習ができるという革新的なアプリが、なぜここまで話題になったのでしょうか。番組で紹介されたミントフラッグ株式会社の片山崇社長が手がけるこの画期的な英語学習ゲームについて、その仕組みや成功の秘密を詳しく解説します。
ミントフラッグ「マグナとふしぎの少女」がっちりマンデーで大注目の理由
ミントフラッグのゲーム「マグナとふしぎの少女」 （引用：「がっちりマンデー」より）
「マグナとふしぎの少女」は、ミントフラッグ株式会社が開発したスマートフォンやタブレット向けの英語学習RPGゲームです。番組放送時点で17万ダウンロードを突破し、半年間で2.5倍のユーザー数増加を記録するなど、驚異的な成長を見せています。
最も注目すべきは、このゲームが150校以上の小学校で実際の授業に導入されているという事実です。通常、学校でゲームをすることは禁止されていますが、「マグナとふしぎの少女」は教育効果が認められ、正式に授業の一環として活用されています。
ゲームの特徴は、バトルで必殺技を使う際に英語の発音が必要になるという独特なシステムです。正確な発音をすればするほど必殺技の威力が上がるため、子どもたちは自然と英語の発音練習に夢中になります。番組では実際に小学6年生の英語授業でこのゲームが使用されている様子が紹介され、生徒たちが楽しみながら「グッドナイト」「スタート」などの英単語を発音している姿が印象的でした。
番組放送時点でアプリのダウンロード数は17万を突破し、2023年4月からは完全無料化されているため、全国の教育機関で安心して導入できるアプリとして更なる普及が期待されています。
片山崇社長率いるミントフラッグとは？会社概要と事業内容
ミントフラッグ株式会社の片山崇社長 （引用：「がっちりマンデー」より）
ミントフラッグ株式会社は、2018年1月31日に設立されたエンターテインメント型教育サービスの企画・開発・販売・運営を手がける企業です。代表取締役社長&CEOの片山崇氏は、「すべての日本人を英語ペラペラにする！」をモットーに、革新的な英語教育事業を展開しています。
同社は東京都渋谷区に本社を構え、AI技術を活用した教育サービスの開発に特化しています。特に注力しているのが、ゲーム要素を取り入れた「ファンラーニング」という学習手法で、楽しみながら学ぶことで学習効果を高めるアプローチを採用しています。
ミントフラッグは複数の英会話スクールも運営しており、マンツーマン・オンライン英会話「マグナメソッド」や少人数グループ制・オンライン英会話「マグナパーティ」などのサービスも提供しています。また、東京学芸大学との共同研究も行っており、従来の英語学習と比較してAIやアプリを活用した学習の方が効率的に成果が得られることを実証しています。
同社の「マグナとふしぎの少女」は、第16回日本e-Learning大賞のAI・人工知能特別部門賞を受賞するなど、教育業界からも高い評価を受けています。2025年にはB.LEAGUEとのコラボレーションも開始し、スポーツと教育の融合という新たな取り組みも展開しています。
「マグナとふしぎの少女」の仕組み〜英語の発音で必殺技発動
「マグナとふしぎの少女」の最大の特徴は、独自開発された音声認識技術「SPEC（Speech Pronunciation Evaluation and Checking System）」を搭載していることです。このシステムにより、プレイヤーの英語発音の正確さをリアルタイムで採点し、即座にフィードバックを提供します。
ゲームシステムは非常にシンプルで分かりやすく設計されています。プレイヤーはキャラクターを操作して敵とバトルを行い、全ての敵を倒すとステージクリアとなります。しかし、他の一般的なゲームと大きく異なるのは、必殺技を発動するために英語の発音が必要になる点です。
画面に英語のフレーズが表示され、プレイヤーがそれを正確に発音すると必殺技が発動します。発音の正確性に応じて威力が変化するため、より強力な攻撃を行うには正しい英語の発音が不可欠です。番組でマヂカルラブリーの村上さんが実際にプレイした際も、「That’s no sky I’ve ever seen」というフレーズを何度も練習し、正確に発音できた時の喜びを表現していました。
アプリには大学受験レベルまでの英単語3000語と、1200以上のフレーズが収録されており、中学英文法対策も網羅しています。全てのフレーズにはネイティブスピーカーによるお手本音声が付いており、イントネーションやリズム（プロソディ）も含めて学習できるため、日本人が苦手とする「聞く」能力と「話す」能力を効率的に向上させることが可能です。
小学校の授業で大ブレイク！150校導入の背景と効果
150校以上の小学校で導入！ （引用：「がっちりマンデー」より）
「マグナとふしぎの少女」が教育現場で成功している背景には、従来の英語教育の課題を解決する革新的なアプローチがあります。番組で紹介された小学校の授業では、いつもは「勉強」と聞くと困った顔をする子どもたちが、マグナの授業では大喜びで参加している様子が印象的でした。
教育現場での導入が急速に進んだ理由として、完全無料で利用できるエデュケーショナル・コモンズとしての提供形態が挙げられます。2023年4月から完全無料化されたことにより、学校側は予算を気にすることなく導入でき、保護者も安心して子どもたちに使わせることができるようになりました。
実際の学習効果も顕著に現れています。番組で紹介された生徒の一人は、「前は20点ぐらいだったけど90点ぐらい」になったと語っており、劇的な成績向上を実現しています。教師からも「発音がめちゃめちゃうまい」「授業に使ってみて1発目から子どもたちが大喜びだった」という非常に前向きな評価を得ています。
特に注目すべきは、家庭での学習継続率の高さです。子どもたちは家に帰ってもゲームを続けており、自主的に英語学習に取り組む習慣が身についています。ミントフラッグの調査では、一人でプレイするよりも親子で一緒に取り組む家庭の方がより高い学習効果があることも確認されており、家族ぐるみで英語学習に取り組む環境作りにも貢献しています。
小学生が夢中になる2つの工夫〜アニメ×対戦バトルの魅力
片山社長は番組で、小学生を虜にする2つの秘密があると説明しました。これらの工夫により、「マグナとふしぎの少女」は単なる学習アプリを超えた魅力的なエンターテインメントコンテンツとなっています。
工夫その1：本格的なアニメストーリー
ゲームには70話以上の本格的なアニメが組み込まれており、総再生時間は10時間以上に及びます。これはテレビアニメの2クール分に相当する膨大なボリュームです。片山社長も「めちゃ大変でした。めちゃお金もかかりました」と語るほど、制作には相当な労力と投資が必要でした。
アニメのストーリーは「マグナとふしぎの少女レイ」を中心とした魅力的な物語で、子どもたちは続きが気になってどんどん先に進みたくなります。しかし、アニメの続きを見るためにはゲームを進める必要があり、ゲームを進めるには英語学習が必要という巧妙な仕組みになっています。
工夫その2：友達との対戦バトル機能
もう一つの重要な要素が、対戦バトル機能です。プレイヤーは集めたキャラクター6体でチームを編成し、友達や家族、オンラインの他のプレイヤーと1対1のバトルを楽しむことができます。番組では実際に小学生同士がバトルを行っている様子が紹介され、「やった！勝ったぞ」「だるいって」といった声が聞こえていました。
この対戦機能により、たとえゲーム的には負けても「クラスメイトの友達には絶対に負けたくない」という競争心が生まれ、バトルで勝つために更なる英語学習に取り組むという好循環が生まれています。子どもたちの自然な競争意識を学習意欲に変換する、非常に効果的なシステムといえるでしょう。
これらの工夫により、「マグナとふしぎの少女」は暗記系の学習との相性が非常に良く、英単語や基本フレーズの定着に高い効果を発揮しています。番組のゲストの石田健さんも「暗記系なものなんかすっごい相性いい」と評価しており、教育現場以外への応用可能性も示唆されています。
まとめ
2025年7月20日の「がっちりマンデー！！」で紹介された「マグナとふしぎの少女」は、従来の英語教育の概念を根本から変える革新的なアプリです。ミントフラッグ株式会社の片山崇社長が手がけるこの教育ゲームは、英語の発音練習とRPGバトルを融合させることで、子どもたちが自然と英語学習に夢中になる仕組みを実現しました。
17万ダウンロードを突破し、150校以上での導入実績を持つこのアプリの成功要因は、本格的なアニメストーリーと対戦バトル機能という2つの工夫にあります。また、2023年からの完全無料化により、経済的な理由での教育格差解消にも貢献しています。
国内ゲーム市場が2兆円規模に成長する中、教育とエンターテインメントを融合させた「エデュテインメント」分野の可能性は計り知れません。「マグナとふしぎの少女」の成功は、今後の教育業界に大きな変革をもたらす先駆的事例として、多くの関係者から注目を集めています。
子どもたちが「勉強」ではなく「遊び」として英語に親しむことができるこのアプリは、日本の英語教育の未来を明るく照らす存在といえるでしょう。
※ 本記事は、2025年7月20日放送の人気番組「がっちりマンデー!!」（TBS系）を参照しています。
※ ミントフラッグ株式会社のHPはこちら
コメント