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【がっちりマンデー】ヤオコー川野澄人社長が明かす「全国1位スーパーの秘密」

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埼玉ローカルスーパーでありながら全国1位に選ばれたヤオコー。その驚異的な36期連続増収を支えているのは、川野澄人社長が推進する「個店経営」と徹底した「美味しさへのこだわり」です。本記事では、がっちりマンデーで話題となった「お惣菜の鬼」奈雲春樹氏の商品開発や地域特性に合わせた「南北政策」など、ヤオコーの成功戦略を詳しく解説します。この記事を読めば、競争が激しい小売業界で差別化を図るヒントが得られるでしょう。

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ヤオコーはなぜ埼玉ローカルスーパーなのに全国1位に選ばれたのか

埼玉県に本拠を置くスーパーマーケット「ヤオコー」は、一見すると地方のローカルスーパーに思えるかもしれません。しかし、この埼玉発のスーパーは、過去36期連続増収という驚異的な記録を持ち、昨年は約5600億円という過去最高の売上を達成しています。さらに驚くべきことに、全国のスーパーを対象とした投票では、14万3000票の中から見事全国1位に選ばれました。

なぜ埼玉を中心とした地域にしか店舗がないにもかかわらず、このような成果を上げることができたのでしょうか。その理由は単純ではありません。ヤオコーの成功の陰には、商品の品質へのこだわり、店内調理へのこだわり、地域に合わせた品揃えなど、スーパーの常識を変える独自の戦略があります。

特に「お惣菜がとにかく美味しい」というのは、多くの顧客から聞かれる声です。ヤオコーのお惣菜は桁違いに売れており、例えば自家製厚焼き卵は年間販売個数341万個、年間売上約13億円、焼き鳥に至っては年間2794万本で売上26億円という驚異的な数字を誇ります。こうした圧倒的な支持が、ヤオコーを全国区のスーパーへと押し上げた大きな要因となっています。

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ヤオコー川野澄人社長が語る36期連続増収の経営哲学

ヤオコーを率いる川野澄人社長は、曾祖父である川野幸太郎氏が創業した「八百屋の幸太郎(ヤオコー)」から受け継がれてきた理念を大切にしています。川野社長は1975年10月生まれの現在49歳。2001年にヤオコーに入社し、坂戸千代田店店長、グロッサリー部長などを経て、わずか37歳という若さで2013年に社長に就任しました。

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株式会社ヤオコーの川野澄人社長                           (引用:「がっちりマンデー」より)

「ヤオコーの強みは『個店経営』をベースにした提案力です」と川野社長は語ります。連続増収を支える経営哲学の核心は、「美味しいものを生み出し、利益を上げることは技術だと思うんです」という考え方にあります。例えば、人気商品のおはぎは、「餡子の炊き方の技術があって絶妙な甘さの餡が作られ、それをお店の技術で商品にする。ここに技術があるからこそ、味をその値段で実現でき、最後に利益も残る」と説明します。

ヤオコーの経営では、人件費をかけることをコスト削減の対象とは考えていません。川野社長は「すでに加工されたものを買う方が、加工された手間賃がそこに含まれるので高くなります。我々は手間がかかって人件費はかかりますが、商品が美味しくなり商品がちゃんと売れていくことで、その分のコストは吸収できる」と語っています。

この「技術力」を重視する経営哲学が、36期連続増収という驚異的な記録の基盤となっているのです。

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「お惣菜の鬼」奈雲春樹が生み出す絶品デリカの秘密

ヤオコーのお惣菜の美味しさを支える立役者として、デリカ事業部の奈雲春樹部長の存在は欠かせません。川野社長は奈雲部長について「何かあの天才肌なんですよね」と評します。

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「お惣菜の鬼」ヤオコー デリカ事業部の奈雲春樹部長                         (引用:「がっちりマンデー」より)

奈雲部長が主導する商品開発会議では、一般的なスーパーでは考えられないほど細部まで徹底的にこだわります。例えば、マカロニサラダのツナが目立たない問題では、「ツナはミキシングの過程で細かくなってしまうから、最後に店舗で手ほぐしすべき」という具体的な指示を出します。また、お弁当のレイアウトについては「一番インパクトが強いのはチキンなので、チキンを左下右上に対角線上に配置し、そこを埋める形で他の具材を置く」というような細かな指示まで出すのです。

さらに驚くべきは、10年間売上が横ばいだったグラタンの改善にあたり、普通とは全く逆の調理法を考案したことです。「本当はバターと小麦粉を混ぜた所に牛乳を少しずつ加えて作るのが本当のホワイトソース」だが、リニューアルでは「最初に水を沸騰させてから出汁や玉ねぎペーストを加え、そこに牛乳さらにバターと生クリームを加える」という製法に変更。こうした常識を覆す発想が奈雲部長の特徴であり、その結果として生まれる商品がヤオコーのデリカ部門を支えているのです。

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徹底解説!ヤオコーの店内調理にこだわった商品開発

ヤオコーが他のスーパーと大きく異なる点は、ほぼすべてのお惣菜を店内で調理していることです。しかし、単に店内調理をしているだけではなく、その調理法に「美味しくなるひと手間」を加えているところが特徴です。

例えば、年間約16億円も売れる人気の唐揚げは、一般的なスーパーのように鶏肉を丸めるのではなく、一つずつ肉を広げてから揚げています。そうすることで肉への火の通りが均一になり、よりジューシーでカラッとした食感になるのです。

また、厚焼き卵は特注の鉄板で丁寧に18回も巻くことで、卵の層が綺麗に積み重なり、味が凝縮されます。この「18回」という数字は、美味しさのベスト巻き回数として確立されています。

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ヤオコー 18回巻きの厚焼卵                                (引用:「がっちりマンデー」より)

卵サンドのフィリング作りでも独自の方法を採用しています。通常のゆで卵を使うのではなく、まず目玉焼きを作り、黄身と白身を分けてから白身は粗めにクラッシュし、黄身は潰してマヨネーズと和えてから混ぜ合わせるという手法です。現場の店員さんからは「美味しさに近道はない」という言葉が聞かれるほど、手間を惜しまない姿勢がヤオコーの店内調理の特徴です。

おはぎの作り方でも、一般的な両手での握り方ではなく、ボールに当てがいながら形を作ることで絶妙な柔らかさを実現し、年間1200万個という驚異的な販売数を達成しています。

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埼玉を南北に分ける「南北政策」が売上アップの鍵

ヤオコーの特徴的な戦略の一つが、川野社長が考案した「南北政策」です。これは埼玉県の真ん中を横切る国道16号線を境に、お店が北にあるか南にあるかで同じ売り場でも商品の売り方を変えるという画期的なアプローチです。

この政策は、北エリアと南エリアでは客層が異なるという分析に基づいています。北エリアはミドルシニア層のお客様が多く、南エリアはヤングファミリー層が多いのです。南エリアは北エリアと比べて、40代以下の客層が1割以上多いというデータがあります。

例えば、南エリアの和光丸山台店のお惣菜売り場ではローストビーフやバーニャカウダなどの「デパ地下風」の商品が人気を集めています。一方、北エリアの久喜吉羽店では揚げ物、特にとんかつやアジフライが非常に人気です。

パン売り場でも明確な違いがあり、南エリアではピザ窯を2台も設置して焼きたてピザを提供しているのに対し、北エリアでは懐かしいコッペパンのようなサンドイッチが人気を集めています。アルコール売り場においても、南エリアはワインが充実している一方、北エリアでは日本酒が豊富に取り揃えられています。

さらに興味深いのは、ミドルシニアの多い北エリアでは、子育てが終わった方がペットを飼う傾向が高いことから、ペット用品売り場を従来の約2倍に拡大し、店舗の裏手にはペットと一緒に過ごせる広場まで設置している点です。

こうした地域特性に合わせた細やかな品揃えの工夫が、ヤオコーの売上アップにつながっています。

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ヤオコー店舗の成功事例:高田真也店長と須藤元店長の取り組み

ヤオコーの「個店経営」の考え方を体現しているのが、各店舗の店長たちです。久喜吉羽店の高田真也店長和光丸山台店の須藤元店長は、それぞれの店舗の特性を活かした独自の取り組みで成功を収めています。

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ヤオコー久喜吉羽店の高田真也店長                              (引用:「がっちりマンデー」より)

高田店長が実施している特徴的な取り組みの一つに、月に1度のマグロの解体ショーがあります。70kgを超える生本マグロを店員が捌き、中落ちをそぎ落としてお客様に無料の試食を振る舞い、捌いたばかりの新鮮なマグロの切り身を直売します。高田店長は「埼玉県民は海の憧れが非常に強いと思いますので、こういう魚のサービスが特に興味を持たれる」と説明しています。

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ヤオコー和光丸山台店の須藤元店長                                (引用:「がっちりマンデー」より)

このように、ヤオコーは全195店のチェーン店でありながら、イベントやフェアはお店ごとにバラバラに実施する方針を取っています。例えば、深谷上野台店では渋沢栄一生誕の地という特性を活かした渋沢栄一フェアを開催し、和光丸山台店では埼玉県内で湘南フェアを実施するなど、地域による違いを考慮した展開をしています。

須藤店長は南エリアの特性を活かし、牛肉にこだわりを持って販売戦略を展開しています。埼玉県深谷市の尾熊牛の生産地まで足を運び、餌や肉質をチェックするなど、その熱心さで顧客の支持を集めています。

このように、ヤオコーでは店長一人ひとりが自店の特性と顧客ニーズを見極め、独自の戦略で売上増加に貢献しているのです。

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スーパーの常識を覆す「個店経営」とは何か

ヤオコーが掲げる「個店経営」という運営方針は、一般的なチェーンストアの概念を覆すものです。通常、チェーンストアでは標準化・均一化が推進されますが、ヤオコーは各店舗が地域の特性を活かした独自の取り組みを行うことを奨励しています。

川野社長は「チェーンとしての個店経営という運営の方針を掲げて企業運営をしています」と語り、「個店で自分たちで考えながら地域のお客様を見て工夫をして、販売すること」の重要性を強調しています。この方針により、各店舗は独自のイベントや品揃えで顧客を魅了することができるのです。

例えば、豊洲市場の買参権という権利を持ち、仲買人同様に直接魚を仕入れることができる点もヤオコーの強みです。これにより、獲れたての新鮮な魚をそのまま店舗に運ぶことができ、鮮度の良さで顧客を引きつけています。

また、ヤオコーは店舗だけでなく、業態の多様化も進めています。メインのヤオコー以外に、ディスカウント業態の「フーコット」も展開し、顧客の多様なニーズに応えています。こうした柔軟な戦略が、ヤオコーの成長を支えているのです。

「個店経営」の強みは、地域に密着したきめ細かなサービスを提供できる点にあります。全国チェーンではできない、地域特性に合わせた品揃えやイベントが、ヤオコーの差別化要因となっています。

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ヤオコーの今後の展望:500店舗への挑戦

川野社長は、将来的にはヤオコーを500店舗規模に拡大する目標を掲げています。現在195店舗のヤオコーが500店舗まで成長するためには、どのような戦略が必要なのでしょうか。

2025年の見通しとして、川野社長は「長期的なトレンドとして高齢化と人口減少が続く」と分析しつつも、「団塊の世代が75歳以上となり、本格的な超高齢化時代を迎える。団塊ジュニアは50代を迎え、子育てを終えて、食費にもう少しお金をかける世帯も増えてくるだろう」と述べ、地域のお客様のニーズをしっかりと捉えることで商売のチャンスは広がると考えています。

今後もヤオコーは「南北政策」を深化させていく方針です。首都圏でも都心に近いエリアと郊外では世帯構成が異なり、ライフスタイルや嗜好も違うことから、ミドルシニアを中心とした北エリア、ヤングミドル・共働き世帯が多い南エリア、それぞれに満足いただける品揃えや提案に磨きをかけていくとしています。

また、物流の効率化にも取り組んでおり、草加市に新しい物流センターを整備。このセンターでは、人のところに商品が来てピッキングできるGTP(グッドートゥーパーソン)シャトルなどの仕組みを導入し、省人化を図っています。

川野社長は「豊かで楽しく、健康的な食生活を提案する」という方針のもと、「おいしさ・品揃え・提案・安さの4つの価値を強化してきた」と述べ、中でも特に「おいしさ」へのこだわりを今後も強化していく考えです。

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まとめ:ヤオコーから学ぶ顧客に愛されるスーパー戦略

ヤオコーの成功から学べることは多くあります。まず第一に、徹底した「美味しさへのこだわり」です。店内調理でひと手間かけることで他店との差別化を図り、顧客から絶大な支持を得ています。「18回巻きの卵焼き」や「ボールで握るおはぎ」など、独自の調理法が美味しさを生み出しています。

第二に、地域特性に合わせた「南北政策」による細やかな店舗運営です。埼玉県の中でも北と南で客層が異なることに着目し、それぞれの地域に合った品揃えやサービスを提供することで、顧客満足度を高めています。

第三に、「個店経営」という柔軟な運営方針です。チェーンストアでありながら各店舗の独自性を重視し、地域に合わせたイベントや品揃えを展開することで、地域に密着したスーパーとしての存在感を高めています。

また、奈雲春樹部長に代表される「お惣菜の鬼」と呼ばれる商品開発陣の存在も大きいでしょう。細部までこだわり抜いた商品開発が、ヤオコーの売上を支えています。

36期連続増収という驚異的な記録からも分かるように、ヤオコーのビジネスモデルは一時的なトレンドではなく、持続可能な成長を実現しています。川野社長の若いリーダーシップのもと、「技術力」を重視した経営哲学が浸透し、全従業員が同じビジョンに向かって取り組んでいることが、ヤオコーの最大の強みと言えるでしょう。

埼玉を中心とした地域スーパーでありながら全国1位に選ばれるヤオコーの成功は、地域に根差したスーパーマーケットの可能性を示しています。顧客本位の姿勢と技術力の追求が、競争が激しい小売業界での差別化につながっているのです。

※ 本記事は、2025年5月18日放送(TBS系)の人気番組「がっちりマンデー!!」を参照しています。

※ 株式会社ヤオコーのHPはこちら

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