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【ガイアの夜明け】”地域の足”を守る!バス業界の「2024年問題」対策

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地域にとって必要不可欠な公共交通ネットワーク。しかし、2024年問題を契機に、バス業界が深刻な運転手不足に見舞われています。このピンチを乗り越えるべく、岡山の両備グループが先頭に立って、「宇宙一本気(まじ)な乗務員採用」に取り組んでいます。「ガイアの夜明け」(2024年4月12日放送-テレビ東京系)で取上げられた、取り組みの背景や、実際の現場から見えてくる課題と対策を、詳しく紹介していきます。地域の足を守るためにバス事業者がどう奮闘しているのか、ご覧ください。

 

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2024年問題が招いた深刻な運転手不足

2024年4月1日から始まった働き方改革に伴い、バス業界は大きな転換期を迎えています。新たな時間外労働の上限規制により、これまでバス運転手たちが当たり前のように行っていた長時間労働が制限されることになったのです。

問題は、この新たな制度に対応できずに、多くのバス会社が人手不足に直面しているということ。例えば、東京の日立自動車交通では、複数の路線で減便せざるを得ないほど運転手不足に陥っていました。運転手1人あたりの残業時間が増えてしまい、健康面でのリスクも高まっているのです。

全国のバス会社を見渡しても、ほぼ全てが運転手不足に悩まされており、半数近くが減便を検討するほど深刻な状況だと分かりました。これはまさに「2024年問題」と呼ばれる事態なのです。

 

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両備グループが取り組む”宇宙一本気(まじ)な”採用活動

こうした中で、岡山を中心に活躍する両備グループは、危機感を持って早々に対策に乗り出しました。

同グループの代表、小嶋光信氏は”地域公共交通の再生人”と呼ばれる人物ですが、昨年、全国68のバス会社に緊急アンケートを実施。ほぼ全ての会社が運転手不足に悩まされていることを確認したのです。

そこで両備グループでは、一大キャンペーンとして”宇宙一本気(まじ)な乗務員採用”に打って出ました。グループ全体で、バス運転手200人の大量採用を目標に掲げたのです。

そのためにまず、広くバスの魅力を知ってもらうべく、乗車体験会を開催。ベテランドライバーが参加者に丁寧に指導し、運転の楽しさを伝えていきました。また、普段見ることのできない点呼の様子なども公開。さらには実際の運行にも同乗してもらい、運転手の仕事ぶりを間近で観察してもらうなど、きめ細かなアプローチを展開しています。

 

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大上真司氏の奮闘 – 乗客目線で運転手の魅力を引き出す

両備グループのバス事業を統括する大上真司氏は、この採用活動の中心となって奮闘しています。

大上氏は、単に運転手の募集だけでなく、乗客目線で運転手の魅力を引き出すことにも注力しています。例えば、新車納車式では、運転手の家族も招待するなど、心のこもったサポートを惜しみなく行っています。これからは、運転手の誇りと士気を高めることを狙っている、そうした意図が感じられます。

 

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栗原秀幸氏の新たなキャリア – バス運転手への挑戦

番組では、栗原秀幸氏という人物が登場します。彼はこれまで旅行会社や大手の書店で働いていましたが、バスの運転手になることを決意しました。

新しい職業を選んだ理由について栗原氏は、「運転手不足によって路線の廃止とかっていうニュースをたまに耳にはするんですけど、地元でそういうことがあってはならない。とは思うので、まあそれの少しでも手助けになればいいかなとは思って」と語っています。地域の足を守りたいという強い思いがあったのですね。

ただし、普通免許しか持っていなかった栗原氏は、バスの運転に必要な大型2種免許を取得する必要がありました。それに約40万円もの費用がかかりますが、両備バスが全額負担してくれたそうです。

栗原氏は数週間にわたる訓練を重ね、ついに卒業検定に合格。晴れてバス運転手としてデビューすることができました。

「市民の足、貴重な足になるので、ありがとうって常に言われるドライバーになりたいです」と意気込む栗原氏。地域に欠かせない存在となるべく、これからの活躍が期待されます。

 

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増便で利便性向上を実現した両備バスの取り組み

こうした採用活動の結果、両備グループはめざましい成果を上げています。

4月1日の働き方改革施行初日、両備バスの路線では、かえって増便が実現したのです。

大上氏によると、1年間で50人の運転手を採用する目標に対し、実際にはその目標をすでに達成し、52人もの新人が加わったのだとか。

「一年かけて50人採用するっていう目標に対して、実はもうこの時点で50人超えちゃってまして、はい、もう52にいってますんで、はい、目標はもう達成してます」

この採用力の向上により、岡山市内の路線でも朝の時刻表が増強されるなど、利便性の向上にもつながっているのです。

地域住民にとっても朗報です。「特に通勤族にとっては朝に(本数が)多い方が」と喜ぶ声もあがっています。

 

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まとめ – 地域に欠かせない公共交通を守る

2024年問題により、バス業界全体が大きな危機に直面しています。にもかかわらず、両備グループのような事業者が必死に対策を講じ、地域の足を守り抜こうとしていることは高く評価できるでしょう。

人口減少や高齢化が進む中、地域住民にとってバスはもはや”なくてはならない”存在。公共交通の維持・発展は、地方都市の活力を支える重要な柱なのです。

そんな中で、両備グループが乗客目線に立ち、運転手の魅力を引き出しながら、積極的な採用活動を繰り広げていることは、まさに地域のニーズに寄り添った取り組みと言えるでしょう。

「なんとかその崩れ落ちるかもしれない地域公共交通を支えようと思って頑張ってる」という小嶋光信代表の言葉が示すとおり、この危機的状況を乗り越えるには、各事業者の並々ならぬ努力が必要不可欠なのだと感じられます。

そして、そうした取り組みを通じて、地域になくてはならない公共交通網が維持・強化されていくことを期待したいと思います。

 

日立自動車交通グループのHPはこちら

両備バス(両備ホールディングス株式会社)のHPはこちら

 

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