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【クローズアップ現代】マイクロプラスチックの健康リスク「死亡率4.5倍の衝撃」

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私たちの生活に欠かせないプラスチック製品。しかし、その便利さの裏で、人体への深刻な影響が次々と明らかになってきています。2025年2月3日に放送されたNHK「クローズアップ現代」では、マイクロプラスチックが私たちの健康に及ぼす影響について、衝撃的な研究結果が報告されました。

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マイクロプラスチックによる健康リスクの最新研究結果とは

2024年3月、イタリアの研究チームが発表した衝撃的な調査結果が、世界中の研究者たちの注目を集めています。動脈硬化症の患者304人を対象とした研究で、血管内のプラークからマイクロプラスチックが検出された患者は、検出されなかった患者と比較して、心筋梗塞や脳卒中などの重大な疾患のリスクが約4.5倍も高くなることが判明しました。

さらに注目すべきは、2024年には日本国内でも初めて、人の血液中からプラスチック粒子が発見されたという事実です。これらの発見により、マイクロプラスチックの健康への影響は、もはや単なる懸念ではなく、具体的なリスクとして認識されるようになってきています。

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人体に入り込むマイクロプラスチックの3つの経路

マイクロプラスチックが体内に入り込む経路は、主に3つあることが分かっています。

  1. 大気からの吸入:早稲田大学の大河内博教授の研究チームが富士山頂で行った調査では、髪の毛の直径の半分ほどの大きさ(25マイクロメートル)のマイクロプラスチックが大気中に浮遊していることが確認されました。
  2. 食品や飲料を通じた摂取:ペットボトルの水やプラスチック製のティーバッグを使用する際に、マイクロプラスチックを摂取している可能性があります。
  3. プラスチック製品からの直接摂取:人類は飲食にプラスチックを使用する唯一の生物であり、製品の劣化に伴い、マイクロプラスチックやナノプラスチックを直接摂取してしまう可能性があります。
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イタリアの最新研究で判明した衝撃的な健康リスク

ラファエレ・マルフェッラ教授の研究成果を詳しく解説

カンパニア ルイジ・バンビテッリ大学のラファエレ・マルフェッラ教授は、動脈硬化症の患者を対象とした画期的な研究を行いました。304人の患者の血管プラーク(脂肪などの塊)を分析したところ、約半数の患者からプラスチック粒子が検出されました。

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カンパニア ルイジ・バンビテッリ大学ラファエレ・マルフェッラ教授  (引用:「クローズアップ現代」より)

さらに注目すべきは、約3年間にわたる追跡調査の結果です。プラスチック粒子が検出された患者グループでは、心筋梗塞や脳卒中などの発症リスク、さらには死亡リスクが4.5倍も高くなっていたのです。

マルフェッラ教授は、このメカニズムについて次のように説明しています。プラスチック粒子が血管内に存在すると、人体はこれを異物として認識。免疫細胞がこれを排除しようと反応し、その結果、血管内で炎症が発生。これが血流の悪化を引き起こし、深刻な病気につながる可能性があるというのです。

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日本人の血液からも検出された深刻な実態

高田秀重教授の調査結果から見える問題点

東京農工大学の高田秀重教授の研究チームは、2024年、日本国内で初めて人間の血液中からプラスチック粒子を検出することに成功しました。人間ドックなどで採取された11人の血液を調査したところ、4人の血液から、使い捨ての器や透明なコップによく使われるポリスチレンが検出されました。

この発見は、日本人の体内にもマイクロプラスチックが蓄積されている可能性を示す重要な証拠となっています。高田教授は「様々なプロセスから、人がプラスチックを取り込んでいる」と指摘しています。

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プラスチック添加剤がもたらす新たな健康への脅威

東京農工大・高田秀重教授の警告

プラスチックによる健康リスクで特に注目すべきは、添加剤の問題です。国連の報告によると、現在プラスチックには約13,000種類の化学物質が添加剤として使用されており、そのうち約3,200種類には発がん性や生殖機能への影響など、健康への潜在的な懸念があるとされています。

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東京農工大の高田秀重教授

 

しかし、現時点で国際的に規制されているのはわずか130種類にとどまります。高田教授は、プラスチックが劣化してマイクロプラスチック化することで、これらの危険な添加剤が溶け出してくる可能性を指摘しています。

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富士山頂で発見された驚きの事実

大河内博教授の研究から見える空気汚染の現状

早稲田大学の大河内博教授の研究チームは、富士山頂という清浄な環境でさえ、マイクロプラスチックが飛散していることを明らかにしました。特殊な装置を使用して2ヶ月間にわたり山頂の空気を分析したところ、食品容器などに使われるポリエチレンやポリプロピレンなど、14種類のプラスチックが検出されました。

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早稲田大学の 大河内博教授

これらのプラスチック粒子の多くは目に見えないほど微細で、人間が呼吸により体内に取り込んでしまう可能性があります。この発見は、マイクロプラスチックによる大気汚染が、私たちの想像以上に広範囲に及んでいることを示しています。

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世界と日本のプラスチック削減への取り組み

WWFジャパン 三沢行弘氏の提言

世界のプラスチック使用量は増加の一途をたどっており、2060年には2019年の約3倍(12億3100万トン)に達すると予測されています。この状況に対し、WWFジャパンのプラスチック政策マネージャーである三沢行弘氏は、以下の対策を提言しています。

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三沢行弘氏(WWFジャパンプラスチック政策マネージャー)

  1. リデュース(削減)を最優先
  2. リユース(再使用)の仕組み作り
  3. リサイクル(再資源化)の促進

特に日本では、個包装や過剰包装の文化が根付いているため、社会全体での意識改革が必要とされています。

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まとめ:マイクロプラスチック対策で私たちができること

深刻化するマイクロプラスチックの健康リスクに対し、私たちにできることは以下の通りです。

・使い捨てプラスチック製品の使用を最小限に
・マイボトルの使用など、リユース製品の積極的活用
・環境に配慮した企業の製品を選択
・適切なゴミの分別によるリサイクルの促進

プラスチックの問題は、汚染、生物多様性の損失、気候変動という地球規模の三重の危機と密接に関連しています。一人一人の意識と行動の変化が、この問題の解決への第一歩となるのです。

※2025年2月3日放送のNHK「クローズアップ現代」を参照しています

 

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