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テクノロジー・サイエンス

【アンパラレルド】LIFESCAPESのBMI「念で麻痺が動く」奇跡

【アンパラレルド】LIFESCAPESのBMI「念で麻痺が動く」奇跡 lifescapes-bmi-ushiba-stroke
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2026年4月22日放送のテレビ東京系「アンパラレルド~ニッポン発、世界へ~」で取り上げられたLIFESCAPES(ライフスケイプス)。脳卒中による麻痺を、念じるだけで動かす――そんな夢のような技術ブレイン・マシン・インターフェース(BMI)の正体と、慶應発スタートアップが切り拓く後遺症リハビリの未来を、技術の仕組みから人物背景、海外展開まで徹底解説します。


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LIFESCAPES(ライフスケイプス)とは?慶應発BMIリハビリ装置の正体

LIFESCAPES(ライフスケイプス)は、慶應義塾大学発のスタートアップとして2018年5月に設立された医療機器ベンチャーです。本社は東京・広尾に拠点を置き、社員数はわずか18人という少数精鋭。それでいて、これまで「一生治らない」とされてきた脳卒中後の重度な運動機能のマヒに対し、世界トップクラスの技術で立ち向かっている注目企業です。

BMI-Brain Machine Interface

BMI-Brain Machine Interface                                 (引用:「アンパラレルド」より)

同社が開発したのは、ブレイン・マシン・インターフェース(BMI)を搭載したリハビリ装置。ヘッドギア型のセンサーで患者さんの脳波を計測し、「指を動かしたい」という意志をAIが読み取ると、麻痺した手に装着したロボットアームが連動して指を動かす――そんな画期的な仕組みです。番組で公開された映像では、肘から先がほぼ動かなかった重度麻痺の患者が、装置を使い始めて2週間で手首や指が動き、さらに6週間後には発症前とほとんど変わらない状態にまで回復していました。これは正直、見ていて鳥肌が立つレベルです。

筆者の個人的な視点で言えば、これまでのリハビリは「動かない部位をひたすら動かそうとする」という根性論的な側面がどうしても残っていたのに対し、LIFESCAPESの装置は「脳そのものに学習させる」という発想の転換が革命的だと感じます。テレビ東京系の番組「アンパラレルド」が比類なき挑戦者として同社を選んだ理由が、見れば一発で理解できる装置と言えるでしょう。


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CEO牛場潤一と副社長・林正彬|高校時代から続く師弟コンビの軌跡

LIFESCAPESを率いるCEOの牛場潤一さんは1978年生まれの47歳。慶應義塾大学理工学部の現役教授でもあり、25歳で博士号、33歳で准教授というキャリアを歩んできた異能の研究者です。専門は神経科学・リハビリテーション医学・データサイエンスで、査読付き英文原著論文は100編以上。番組では、小学生時代に通っていた小学校の先生がパソコンを6台ほど教員室の横に並べてくれて、なぞなぞゲームをAIで作る体験をしたことが「雷に打たれたような瞬間」だったと振り返っています。Windowsもまだ普及していない時代に、AIに触れた小6時代の原体験が今に繋がっているわけです。

牛場潤一&林正彬

LIFESCAPESの牛場潤一CEOと林正彬CSO兼副社長                     (引用:「アンパラレルド」より)

一方、副社長兼CSO(最高戦略責任者)を務める林正彬さんは31歳。なんと社内全員の中で最年少ながら、副社長というポジションを担っています。二人の出会いは、林さんが高校生の頃。夏休みの大学公開講座に応募してきた林さんが、当時牛場さんが研究していたBMIの原型に魅了され、「これ面白い!」と慶應義塾大学理工学部に進学。4年後に研究室に入って「先生覚えてますか?」と再会したという、まるで漫画のような師弟コンビのストーリーがあります。

林さんは大学院修了後、いったんDeNAに新卒入社してヘルスケア領域の事業立ち上げを経験し、在職中に博士号を取得。2021年7月、「研究分野の社会実装を実現させるべく」LIFESCAPESに参画したという経歴です。MCの若林正恭さんが「教授と教え子の組み合わせの会社、結構この番組多いんですよ」とツッコんでいたのは、まさにアンパラレルドあるある。ただ、25年以上の研究の重みを背負う牛場さんと、ビジネス感覚で支える若い林さんの組み合わせは、ベンチャーの理想形そのものだと感じます。


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ブレイン・マシン・インターフェース(BMI)の仕組み|脳卒中の麻痺はなぜ動くのか

LIFESCAPESが提供するBMIの仕組みを、ここで丁寧に整理しておきましょう。脳卒中で麻痺が起きるのは、脳から筋肉へ指令を伝える神経の一部が損傷してしまうから。指を動かそうと脳が司令を出しても、運動野から先のルートが途切れているため、信号が筋肉まで届かないわけです。

ところが牛場さんによれば、人間の脳はネットワーク構造になっており、傷ついた経路は再生しなくても、傷を免れた「迂回路(バイパス)」となる神経回路が脳内には残存しているとのこと。問題は、その迂回路をどう使えばいいのかが、患者さん自身にはわからないという点です。BMIは、頭皮表面から脳の電気信号を読み取り、迂回路の神経反応をキャッチした瞬間にロボットを動かしたり電気刺激を与えたりして、「いま信号が届いたよ」と脳にフィードバックします。これを繰り返すことで、脳が「こうすれば動くんだ」というコツを学習し、最終的には装置を外した生身の状態でも手を動かせるようになる――というのが究極のゴールです。

ここで気になるのが、イーロン・マスク氏のニューラリンクとの違いではないでしょうか。番組内でも牛場さん自身が言及していましたが、ニューラリンクは外科手術で頭蓋骨を開け、電極を脳に直接埋め込む「侵襲型BCI」。一方LIFESCAPESは、ヘッドギアをパッと被るだけで使えるウェアラブル型の非侵襲型BMIです。手術リスクがゼロで、すぐに臨床現場に導入できる点が、日本発技術の大きな強みと言えます。MCの若林さんもスタジオで実際に体験し、3回目で成功して「集中したほうが開く、雑念があると動かない」と「整う」感覚を実感していました。脳波計測で邪念まで見透かされるという体験は、ある意味で番組屈指の名シーンでしたね。


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脳卒中の後遺症と運動機能のマヒ|要介護原因の現実と回復の可能性

そもそも脳卒中とは、脳の血管が破れたり詰まったりして起こる病気で、患者数は40代から徐々に増え始め、70代以降に急増する典型的な高齢化社会の病です。番組に登場した蘇田拡己さん(63歳)は、52歳の時におにぎりを食べようとハンカチを開こうとした瞬間に倒れ、左半身に重い運動機能のマヒが残りました。発症から11年経った現在も、親指を1センチ広げることすらできない場面があり、後遺症との闘いの厳しさが伝わってきます。

市川衛 ichikawamamoru

武蔵大学の市川衛准教授                              (引用:「アンパラレルド」より)

医療ジャーナリストの市川衛准教授(武蔵大学)が番組内で解説していたデータが衝撃的でした。脳卒中は要介護になってしまう原因の第2位(1位は認知症)ですが、要介護4・5という、いわゆる寝たきりレベルで介護が必要になる原因に絞ると、なんと第1位になるとのこと。つまり脳卒中の後遺症は、患者本人だけでなく家族の人生をも大きく左右する病気だということです。慶應義塾大学病院でリハビリ指導医を務める川上途行准教授も、「患者さんを良くして差し上げる方法がすごく少ない」「患者さんの目標を少し変えていただかなければいけない」と、現場の限界を率直に語っていました。

そんな閉塞感のなかで、「ゼロから1を作る、ちょっと動くきっかけを与える」というLIFESCAPESのアプローチは、まさに患者の自立を取り戻す可能性を切り開くもの。一度は諦めかけた人にもう一度希望を渡すという意味で、これほど社会的インパクトの大きい医療機器は珍しいのではないでしょうか。


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マレーシア海外展開と最新リハビリシステム|VR・歩行ロボットHALも続々登場

LIFESCAPESの成長スピードも目覚ましいものがあります。同社の医療用BMIは、現在国内180の医療施設に導入済み。さらに先月(2026年3月)にはマレーシアで医療機器としての薬事認証が下り、日本に次ぐ2カ国目として海外展開を実現しました。アジア各国のなかでも、マレーシアは医療機器庁(MDA)による登録制度が整備されており、ASEAN地域への足がかりとして戦略的に意味のある一手だと言えます。

ただし、林さんが番組で語っていたとおり、「デバイスを病院に置いておしまいではない」のがこのビジネスの難しさ。実際に医療従事者がBMIを使いこなし、患者さんの「治るポテンシャル」を引き出すまで伴走する必要があります。物を売るのではなく、医療文化そのものを輸出するという発想ですね。

番組ではあわせて、最新リハビリシステムの全体像も俯瞰されました。東京・品川のリハビリテーション病院で導入されていたのは、株式会社mediVR(大阪大学発ベンチャー、循環器内科医・原正彦氏が2016年に創業)が手がけるVRリハビリ装置「mediVRカグラ」。木から落ちてくるリンゴをタッチするゲーム感覚のリハビリで、利用者のモチベーションを引き出すのが特徴です。さらに、筑波大学発ベンチャーCYBERDYNE(サイバーダイン、山海嘉之教授開発)の装着型サイボーグHAL®も登場。サイバーダインの安永好宏さんが解説していたとおり、足の麻痺や筋力低下のある方が装着すると電動アシスト自転車のように歩け、外したあとも動きやすくなるという特徴があります。

LIFESCAPESが「重症度0→1」の起点を担い、mediVRやサイバーダインが「1→10、10→100」の可動域拡大やADL(日常生活動作)改善を担う――こうした技術の選択肢が増えていることそのものが、日本のリハビリ医療の底力だと筆者は感じます。


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BMIはアスリート支援にも?患者の自立を超える未来の可能性

番組終盤で明かされた、もう一つの可能性が「BMIによるアスリート支援」です。牛場さんによれば、ヘッドフォン型に改良した脳波計を使って、eスポーツのボタン早押しやクラウチングスタート時の運動待機状態の脳活動を可視化し、フィードバックして整える訓練を2〜3日続けると、数十ミリセカンド単位で動き出しが早くなることが確認されており、一部はすでに論文化されているとのこと。

これは正直、ものすごい話です。オリンピックの大舞台で実力を発揮できる選手とそうでない選手の差を、根性論ではなく「脳波の整い方」という客観データで説明できる時代が来るかもしれません。MCの若林さんが「漫才ライブの日に体調が悪い日や寝坊した日のほうが意外といいパフォーマンスができる」という芸人界あるあるを語ったのも示唆的でした。雑念のない「整った」状態こそ、人間のパフォーマンスの源泉だということを、BMIが科学的に裏付けつつあるのです。

患者の自立から、アスリートの限界突破、さらには日常を生きる私たち全員のメンタルチューニングまで――LIFESCAPESのBMI技術が拓く可能性の射程は、想像以上に広いと言えるでしょう。


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まとめ|アンパラレルドが描くLIFESCAPESとBMIが拓く未来

今回のアンパラレルドが取り上げたLIFESCAPESは、慶應義塾大学発のBMIリハビリ装置で脳卒中後遺症の運動機能のマヒに挑む、まさに比類なき挑戦者でした。CEO牛場潤一さんと副社長・林正彬さんの師弟コンビが、コロナ禍の倒産寸前の危機を乗り越え、国内180施設、さらにはマレーシアへと展開している姿は、日本の医療技術の底力を体現しています。

念じるだけで麻痺が動くという驚きの仕組みの裏には、脳の可塑性とバイパス神経回路という地道な科学の積み重ねがあり、それを実用化するために25年以上を費やした牛場さんの情熱があります。MCの若林正恭さんが収録後に語った「正しい念じ方をしないと花開かない」という言葉は、リハビリの世界を超えて、私たちの日々の仕事や生き方にも通じる金言だと感じました。

LIFESCAPESのBMIが、患者の自立を取り戻し、アスリートの可能性を引き出し、最終的には誰もが「整った状態」で生きられる未来をつくる――そんな日が来ることを、心から期待したい比類なき挑戦でした。

※ 本記事は、2026年4月22日放送(テレビ東京系)の番組「アンパラレルド~ニッポン発、世界へ~」を参照しています。
※ 株式会社LIFESCAPESの公式サイトはこちら

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