飲食店で何気なく出てくるおしぼり、実は奥が深いのをご存じですか。2026年5月31日放送のがっちりマンデーでは、「清潔」をビジネスに変えた老舗おしぼりメーカーFSXが登場しました。この記事では、値段が通常の10倍でもバカ売れする清潔おしぼりの秘密や、業界初の抗ウイルス技術までやさしく解説します。読み終えるころには、いつもの一本がちょっと特別に見えるはずです。
がっちりマンデーで紹介!清潔おしぼりメーカー「FSX」とは(年商40億円の老舗)
2026年5月31日放送のがっちりマンデー「儲かる清潔」の回で、まず紹介されたのが東京都国立市にあるFSXです。居酒屋や美容室など、あらゆる場所で当たり前のように出てくるおしぼり。その清潔を支えているのが、この会社です。
FSXは1967年に「藤波タオルサービス」として創業し、飲食店を中心におしぼりのレンタルサービスを展開してきた老舗で、放送どおり約59年の歴史を持ちます。創業50周年を機に、2016年11月に現在のFSX株式会社へ社名変更しました。番組に出演したのは、2013年に社長へ就任した2代目・藤波克之社長です。
その実力は数字にも表れていて、年商はおよそ40億円。契約しているお店は2000軒以上にのぼり、おしぼりのレンタルだけで年間延べ3900万枚を届けています。レンタル料は1枚あたりおよそ11円から40円。社内に掲げられた「おしぼり1本の命は、会社の礎だ」という言葉は、藤波社長のお母様の言葉なのだそうです。
私が興味深いと感じたのは、FSXが「ただのおしぼり屋さん」で終わっていない点です。誰もが知る当たり前のアイテムを、あえて「清潔ビジネス」として捉え直す。この視点の置き方こそが、後述する高単価戦略や特許技術につながっています。
値段10倍でもバカ売れ!コスメおしぼり「アロマプレミアム」の魅力
番組の最大の見どころが、「値段10倍なのにバカ売れ」というコスメおしぼり「アロマプレミアム」でした。普通の使い捨ておしぼりが1枚10円ほどなのに対し、こちらはなんとその10倍、1枚およそ100円前後。それでも高級ホテルやこだわりのカフェで売れに売れているといいます。
なぜ売れるのか。理由は、ただ香りが良いだけではないところにあります。シトラス、ラベンダー、ペパーミント、ローズ、ベルガモットの5種類に、和の香りも加えた豊富なラインナップ。さらに驚くのは、これが正式に「化粧品」として登録されている点で、ヒトパッチテストも含め安全性を確認し、業界初の化粧品区分として登録されたおしぼりです。手肌を拭くだけで保湿や日焼け防止の機能まで備えているのですから、おしぼりの概念を超えています。
FSXは、このおしぼりを広めるために直営のコンセプトカフェまで用意し、料理に合わせて香りを選ぶ「おしぼりと料理のマリアージュ」まで提案しています。気になる方のために補足すると、アロマプレミアムはヨドバシカメラやAmazon、楽天などでも市販されており、ご家庭でも手に入れられます。
ここで私見をひとつ。アロマプレミアムが秀逸なのは、「手を拭く」という行為を「ちょっとした体験」へと格上げした点です。価格を10倍にしても、提供する価値を「衛生+癒し+おもてなし」へと広げれば、お客様はむしろ喜んで支払う。値下げ競争に巻き込まれがちなおしぼり業界で、真逆を行く見事な差別化だと思います。
業界初の清潔技術「抗ウイルス抗菌VBおしぼり」がスゴい理由
FSXのおしぼりが売れるもう一つの理由が、業界初の「抗ウイルス抗菌おしぼり」、その名も「VB加工おしぼり」です。VBとは「ウイルスブロック」のことで、ウイルスの働きを抑える成分を巨大な洗濯機の最終工程で噴射し、しっかり浸透させる仕組みです。コンタクトレンズの洗浄液などにも使われる安全な成分を応用しているため、肌への心配も少ないのが特長です。
技術的な裏付けもしっかりしています。この抗ウイルス・抗菌の特許技術VBは、東京工業大学・慶應義塾大学発の合同ベンチャーと共同開発したもので、2014年に特許を取得済みです。番組では「2010年くらいから研究を重ね、コロナ前には準備が終わっていた」と語られていましたが、まさにその先取りが、コロナ禍での衛生意識の高まりとともに大きく花開きました。
注目したいのは、藤波社長がこの開発に踏み切ったきっかけです。社長は「手指衛生」という考え方に出会い、ウイルスや菌が手を介して口や鼻から感染する流れを学んだことで、「おしぼりで手をしっかり守れば、それ自体が強力な感染対策になる」と確信。なんと自ら大学院で最先端の衛生学を学び、社内に研究室まで設けたといいます。
経営者がここまで腰を据えて学び直す例は、そう多くありません。流行が来てから慌てて商品を作るのではなく、需要が生まれる前に静かに備えていた。この「先見の明」と地道さこそ、FSXの本当の強さだと感じます。
おしぼりレンタルの仕組みと巨大洗濯マシン(清潔を支える舞台裏)
そもそもおしぼりレンタルとは、契約したお店におしぼりを配送し、使い終わったものを回収、自社工場で洗浄して清潔にしてから、また届ける——というサイクルを繰り返すビジネスです。この「いかに早く、清潔な状態にして再配送できるか」が業界最大の肝になります。
それを可能にしているのが、工場に鎮座する巨大なおしぼり洗濯マシンです。1槽50キロのおしぼりを洗える槽が10槽並び、予洗いから本洗い、すすぎ、脱水、消毒までをすべて全自動で処理。わずか3分間で1500枚を一気に洗い上げてしまいます。こうして1日に20万本ものおしぼりが、きれいになって出荷されていくのです。
そして印象的だったのが、最後は必ず人の目で仕上げる点です。綿100%のタオル生地だからこそ、異物が付いていないか、穴が空いていないかを一本一本確認する。畳み方や包装がおかしいものはその場でやり直し。番組では、検品済みのおしぼりをノールックで何度も正確に仕分ける職人技も披露されました。
「楽に清潔」を実現する自動化と、最後の安心を担保する人の目。この両輪があってこそ、毎日大量のおしぼりを安定した品質で届けられるのだと、舞台裏を見て改めて納得しました。
なぜFSXは儲かる?清潔をビジネスに変えるカフェ&技術ライセンス戦略
FSXの儲かる仕組みは、おしぼりそのものを売るだけにとどまりません。番組でゲストの経済アナリスト・森永康平さんが指摘していたように、FSXはおしぼりを作るための技術、いわゆる「ライセンス」を他の企業や地域にも販売しています。実際、全国の同業30社にフランチャイズ展開をしているのです。
さらに、自慢のおしぼりを広める拠点として直営のコンセプトカフェを構え、ブランド体験そのものを発信。事業の舞台は国内だけにとどまらず、アメリカ、ベトナム、香港に事業拠点を置き、海外展開も進めています。
ここに、FSXが長く儲かり続ける本質が見えます。自社で売る「モノ売り」だけでは、生産能力に売上の上限が縛られます。けれどFSXは、磨き上げた技術やブランドを「他社にも使ってもらえる仕組み」へと昇華させました。つまり、自分たちの強みを“売れる資産”に変えているわけです。一本のおしぼりから始まった会社が、知財とブランドで稼ぐ会社へ。この構造の転換こそ、清潔ビジネスの優等生たるゆえんだと思います。
X(旧Twitter)で見るがっちりマンデー視聴者の反応・感想
放送後のSNSでは、「あのおしぼり、1枚100円は高すぎない?」という驚きの声とともに、「どこで買えるの?」という前向きな関心も多く見られました。実際、アロマプレミアムの販売店を調べる検索は放送前から根強く、家庭でも使いたいというニーズの高さがうかがえます。
一方で、アロマおしぼりには賛否があるのも事実です。香りが手に残ってしまうのが苦手で、お店では出してほしくないという声も一定数あります。香りという感覚的な価値は、刺さる人には深く刺さる反面、苦手な人もいる——これは正直なところだと思います。
私の考察としては、この「賛否が分かれること」こそFSXの戦略を象徴していると感じます。万人受けの安いおしぼりで薄く広く稼ぐのではなく、「体験価値」を求める層に向けて高単価で深く刺す。だからこそ高級ホテルやこだわりの店で支持されるのです。もし家庭で取り入れるなら、まずは少量パックを通販で試し、自分の好みの香りを見つけてから選ぶのがおすすめです。
まとめ
がっちりマンデーで紹介されたFSXは、おしぼりという日本ならではの清潔文化を、徹底したビジネスへと磨き上げた老舗でした。値段10倍でもバカ売れするコスメおしぼり「アロマプレミアム」、業界初の特許技術VBおしぼり、そして技術ライセンスや海外展開まで——その一つひとつに、「清潔は儲かる」を体現する工夫が詰まっています。
次にお店でおしぼりを手にするとき、ぜひ香りや手触りに少し注目してみてください。たった一本のおしぼりにも、企業のこだわりと戦略が宿っていることに、きっと気づけるはずです。
※ 本記事は、2026年5月31日放送(TBS系)の人気番組「がっちりマンデー!!」を参照しています。
※ FSX株式会社の公式サイトはこちら。





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