昨今、世界的にスポーツの人気が高まる中、トップアスリートの活躍を支えるスポーツ用品メーカーの新製品開発の重要性も増しています。ミズノは「ガイアの夜明け」でパリ五輪に向けた池江璃花子選手の競泳用新型水着と、奥原希望選手のバドミントン新シューズの開発秘話が紹介されました。本記事では、選手とメーカーの緊密な連携により生み出された最新の機能性と、アスリートの感覚にまでこだわり抜いた製品の真骨頂をご紹介します。パリの夢舞台で大活躍が期待される2人を、ミズノ最新製品が確かに支えてくれるはずです。
ミズノが池江璃花子選手の”復活”を全力サポート!パリ五輪に向けた新型水着開発秘話
2024年3月29日放送の「ガイアの夜明け」(テレビ東京系)では、スポーツ用品メーカー大手のミズノが、パリ五輪に向けて競泳の池江璃花子選手の活躍をサポートする新製品開発の舞台裏を紹介しました。
ミズノは、2015年から池江選手に競泳用の水着を提供し、競技生活を支援してきました。しかし、2019年に池江選手が白血病を公表し、一時は闘病生活を送らざるを得なくなります。それでも奇跡的に復活を遂げ、2021年の東京オリンピックでリレー種目に出場。大舞台に戻ってきました。
池江選手は「一度は諦めかけた東京オリンピックだったんですけど、ここで戻ってくることができて本当に嬉しいです」と喜びを語っています。
そんな池江選手のパリ五輪に向けた新型水着の開発を任されたのが、ミズノの大竹健司さん。代表選考会で池江選手が着用する水着は、スピードと軽量性を追求した最新のものでなくてはなりません。
「いかに抵抗が少なく早く泳げるかが重要だと思うので、早く泳ぐための一つの道具でもある」(池江選手)
開発に着手したのは東京五輪直後からだったと大竹さんは話します。ただし、プロ選手の細かな要望を汲み取り、全く新しい素材や構造を生み出すのは大変な作業です。大竹さんは池江選手のアドバイスを重ね、一から何度も試作品を作り直しました。
「胸の締め付けは、もうちょっと。ほんの気持ち(程度)」(池江選手)
「璃花子が着たいやつを作るから」(大竹さん)
池江選手と大竹（ミズノ）さん（引用：「ガイアの夜明け」より）
ミズノは大手繊維メーカーの東レと共同で、撥水性と軽量性に優れた新素材「ナノデザインの糸」も開発。水中で従来より6%も軽量化できるといいます。さらに、歴史ある縫製工場に持ち込み、完成度を高めていきました。
こうして誕生した水着は、見事に代表選考会で池江選手がパリ五輪の切符を手にするのを助けました。
「パリではもう自分の力を100%、悔いのない泳ぎをできるようにしっかりと支えていきたい」(大竹さん)
復帰を果たした池江選手を技術の粋で力強くバックアップするミズノの姿勢が感じられます。
競泳界の頂点を目指す池江選手の新生水着に隠された機能とは?
池江璃花子選手が2024年のパリ五輪に向けて着用する新型の競泳用水着には、ミズノ最新の技術が凝縫されています。
主な機能の1つが「撥水性」です。水を弾くように設計された独自の「ナノデザインの糸」を使用しているため、従来の素材よりも撥水効果が高まっています。水中に入れた際の軽量性も6%アップしたとのこと。
頂点を目指す競泳選手にとって、水の抵抗を最小限に抑えられる水着は必須アイテムです。この撥水素材によって、よりスムーズで速い泳ぎが可能になると期待されています。
もう1つの大きな特徴が「軽量化」です。レースは僅かな速度差で勝敗が決まるため、水着の軽量化は長年の課題でした。そこで、新素材に加えて、構造面からも徹底的に無駄を排除。重さ削減に成功しています。
「着ていない」くらい軽く感じられる、そんな発言が池江選手からも聞かれたそうです。
さらに、史上最高の縫製技術も投入されています。総勢64年の東京オリンピック以来、長らく水着製作を手掛けてきた名門工場に依頼。僅か0.01秒を争う水着の仕上がりに細心の注意が払われています。
試作品は何度も池江選手自身に直接試着してもらい、細かな調整を重ねてきました。様々な機能性を高めつつ、選手の感覚にも徹底的にこだわり抜いた、ミズノの自信作です。
水を振りかける動作などの計測データも活かし、AI技術でバーチャル設計にも活かされています。入念な準備を経て、遂に完成した池江選手の新型水着は、パリ五輪での活躍を力強く後押ししてくれるはずです。
バドミントン”シューズ女王”奥原希望の足元を支える最新シューズ
2024年3月29日放送の「ガイアの夜明け」(テレビ東京系)では、バドミントン界の”シューズ女王”と呼ばれる奥原希望選手の活躍とミズノの新型シューズ開発の裏側も紹介されました。
2016年リオ五輪でメダルを獲得した奥原選手は、フットワークを武器に世界的に活躍する日本代表トップ選手です。しかし、ここ数年は足の怪我に悩まされ、一時はオリンピック出場すらついこの間もなく、落ち込む時期もありました。
奥原希望選手（引用：奥原希望公式ウェブサイトより）
そんな奥原選手を、ミズノはシューズ開発を通じて全力でサポートしています。開発は2年前からスタートし、デザインにも奥原選手のスピード感をイメージしたはやぶさをモチーフにしたこだわりが詰まっています。
最大の目標は「加速性能の向上」と「足への負担軽減」でした。高反発の新素材を採用したソールは、従来モデルより少ない力で足の蹴り出しを速くできるなど、ラリーの切り返しなどで大きなメリットがあります。
ただし、選手の細かな感覚を無視して性能だけを追及しても本末転倒。試作品は奥原選手自らが徹底的に試し履きをして、何度も修正を重ねてきました。つま先の当たり具合や、かかとの締め付けなど、僅かな違和感も見逃しません。中には「まだゴーサインは出せない。50点、60点」と厳しい評価もあったそうです。
製品化に値する「合格ラインは80点」と語る奥原選手の感覚に2人3脚で徹底的にこだわり抜いた結果、見事に新モデルがついに完成。奥原選手も「86点、87点」と満足ゆく製品と評価しています。
発売後も世界を転戦する奥原選手から製品についての要望を受け、ミズノ担当者は「この1足に我々の人生を変える責任も感じながら、魂を込めて戦っていく」と力が入ります。トップ選手の”シューズ女王”に寄り添い、その期待にミズノ最新シューズが応えていくことでしょう。
奥原選手のフットワークを武器に!? ミズノ最新シューズ開発の裏側
奥原希望選手のスピーディーなフットワークは、ミズノ最新シューズの開発コンセプトにもなりました。
目標は「目標は”試合の最後までコート動き回れる”シューズづくり」。奥原選手自身も「重いと動きづらい」と軽量性の重要性を説いており、開発陣もそこに着目しました。そこで開発陣はまずデザインの段階から、はやぶさをモチーフにした力強いライン使いで「スピード感」をイメージさせる意匠を採用。さらに、フィット感を高める新構造も織り込まれています。
ソール部分には最新の高反発素材が使われ、従来モデルに比べても飛躍的な反発力を実現。従来より少ない力で素早い蹴り出しが可能となりました。これは、激しいラリーの中での瞬発的な動きを大幅に助けてくれるはずです。
では開発時のエピソードはどのようなものだったのでしょうか。
まず、試作品ができた段階でミズノ側が最も気をつけていたのは「奥原選手の感覚を無視しない」ことでした。選手の細かな要望を無視して性能面のみを追求しても意味がありません。そこで試作品を奥原選手へ直接提示して、試し履きと感触の確認を重ねました。
すると、つま先の当たり具合がよくない、かかとの締め付けが気になるなどの指摘が次々にあがりました。奥原選手も「合格ラインは80点」と高い基準を設けた上で、「50点、60点」と厳しい評価を下したこともあります。
ミズノ担当者は「要望に応えられるシューズをつくる」という覚悟でした。奥原選手の指摘を素直に受け止め、一つひとつ改良を重ねていく作業に入ります。設計変更して無駄を排除したり、新たな補強パーツを追加したりと、試行錯誤の末にようやく納得の製品が生まれ上がりました。
選手の感覚に徹底してこだわり抜いた点に、ミズノの情熱が感じられます。「運命の1足」とも言えるシューズを世に送り出す際には「魂を込める」思いだったのです。
そして奥原選手自身も「86点、87点」と高い評価で最新作をパリ五輪に向けて全面的に取り入れることに。競技の最前線を疾走するトップアスリートの足元を支え、共にパリの夢に挑みます。
まとめ
以上のように、ミズノは日本を代表する競泳とバドミントンの2人の選手、池江璃花子と奥原希望を新製品開発でバックアップ。それぞれの競技への理解と最新技術を駆使して、パリ五輪での活躍に向けた最強の武器を提供しています。
池江選手の新型水着には、撥水性と軽量性に優れた最新素材と、歴史ある名門縫製工場の技術が盛り込まれています。奥原選手の新シューズは、スピーディーなフットワークを支えるために反発力と軽量性に特化。アスリートの細かな感覚にもこだわり抜いて開発されました。
両者に共通しているのは、選手と企業の緊密な連携です。試作品をつくって選手に試してもらい、多くの意見を参考に改良を重ねてきました。顧客への徹底したフィードバックこそが、ミズノの強みだと言えるでしょう。
五輪という世界最高峰のスポーツの祭典に向けて、アスリートと最新テクノロジーが手を携えています。パリの舞台で池江選手や奥原選手が華々しく活躍する際、裏で彼女たちをサポートするのがミズノの新製品なのです。
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