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テクノロジー・サイエンス

【ブレイクスルー】リチウムイオン電池を安全に「吉田博一88歳の挑戦」

【ブレイクスルー】リチウムイオン電池を安全に「吉田博一88歳の挑戦」 breakthrough-safe-lithiumbattery
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「もしスマホのバッテリーが突然燃えたら…」そんな不安を感じたことはありませんか。2026年5月16日放送のテレビ東京系「ブレイクスルー」では、釘を刺しても銃で撃ち抜いても発火しない、安全なリチウムイオン電池を開発した88歳の開拓者・吉田博一さんが紹介されました。本記事では、発火を防ぐ独自技術と、69歳で起業した元銀行副頭取の信念に迫ります。

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吉田博一が開発した安全なリチウムイオン電池の正体

2026年5月16日に放送されたテレビ東京系「ブレイクスルー 不屈なる開拓者」で取り上げられたのは、エリーパワー会長・吉田博一さん(88歳)です。番組では、作家の相場英雄さんとアナウンサーの佐々木明子さんが、吉田さんが率いる「世界一安全な」と自負するリチウムイオン電池の開発現場を訪ねました。

吉田博一

エリーパワーの吉田博一会長兼CEO                             (引用:「ブレイクスルー」より)

衝撃的だったのは、フル充電状態のリチウムイオン電池に釘を打ち込む実験です。一般的なバッテリーであれば内部ショートを起こして煙を出し、激しく燃え上がるはずですが、エリーパワーの電池は煙すら出ません。さらに実弾で貫通させても発火しないという、まさに常識を覆す結果が映し出されました。

なぜここまで安全性が求められるのでしょうか。総務省消防庁によると、2025年にリチウムイオン電池が原因の火災は全国で1,297件発生し、統計のある2022年以降で最多を記録しました。中でもモバイルバッテリーからの出火は482件と全体の約4割を占めています。スマホやモバイルバッテリーが「生活必需品」となった今、私たちの足元には小さな発火源が常にあると言っても過言ではありません。そうした時代だからこそ、エリーパワーの「燃えない電池」が放つ光は一際強く感じられるのです。

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発火を防ぐ独自技術①リン酸鉄を使った革新的なしくみ

エリーパワーの安全性を支える1つ目の独自技術は、正極材に「リン酸鉄(LFP)」を採用していることです。

リン酸鉄

リン酸鉄                                          (引用:「ブレイクスルー」より)

そもそも、なぜ一般的なリチウムイオン電池は発火するのでしょうか。番組内でも解説されたように、衝撃や圧力で正極と負極がショートすると、内部温度が一気に上昇する「熱暴走」が起こります。発熱が連鎖的に広がり、最終的に発火へとつながるしくみです。

吉田さんが目をつけたリン酸鉄は、熱に対する構造が極めて強く、熱暴走を起こしにくいという特性があります。ただし当時の業界では「リン酸鉄はエネルギー密度が低くて使い物にならない」と評価され、ほとんど誰も採用していませんでした。

ここに、私が特に注目したいポイントがあります。吉田さんは「業界の常識」をひっくり返したというよりも、「業界が捨てたもの」を拾い上げて磨き上げたのです。番組で「失敗することも褒めてやって、よくトライしたなと」と語ったように、約200回も研究所に通い詰めて答えを探し続けた粘り強さこそ、ブレイクスルーの正体だと感じます。

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発火を防ぐ独自技術②積層構造で熱を逃がす特許の電池構造

2つ目の独自技術は、電池の内部構造そのものにあります。

従来のリチウムイオン電池は、1枚の電極を「くるくる巻く」ことでエネルギー密度を高めてきました。しかしこの巻き方にはムラが生まれやすく、熱がこもって発火を引き起こす危険があったのです。

これに対しエリーパワーは、薄い電極を何枚も「積み重ねる」構造を採用しました。番組では、佐々木アナが「あ、薄い!」と驚くほど薄い電極が紹介されています。均一に隙間を作って熱を逃がすこのしくみは特許も取得済みです。さらに、この構造のおかげでリン酸鉄をより多く使えるようになり、弱点だったエネルギー密度の向上にも成功しました。

吉田さんが番組で「電池の世界は特許の密林」「考えたやつ100万円出すよって言って」と語った場面は印象的でした。後発組として参入する難しさを社員総出のアイデアで突破していった泥臭さに、銀行マン時代に「1日90軒の訪問」を続けた営業マインドが透けて見えるようです。

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発火を防ぐ独自技術③不純物を排除する製薬工場並みの全自動ライン

3つ目の独自技術は、人がほぼ介在しない「全自動の製造ライン」です。

番組で訪れた川崎事業所の工場は、相場さんが「工場の中とは思えない」と漏らすほどクリーンな空間でした。電池の製造から出荷までを全自動化し、人の手による不純物混入を徹底的に排除しています。参考にしたのは、なんと製薬会社の製造ライン。「クリーンにすると同質のものが出てくる」という吉田さんの言葉どおり、医薬品レベルの清潔さを電池工場に持ち込んでいるのです。

この全自動化への投資額は約150億円。吉田さんは「ここはしょうがないと妥協するんだけど、僕はもう全部自動じゃなきゃダメだ」と一切の例外を認めませんでした。結果として、これまで10万台以上を出荷しながら電池起因の事故はゼロ。安全性は数字で証明されています。

ベンチャー企業がここまで巨額の設備投資を初期に行うのは異例です。短期の利益より「絶対に事故を起こさない」という長期の信用を選ぶ判断には、銀行で副頭取まで務めた吉田さんならではの経営哲学が滲み出ているのではないでしょうか。

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吉田博一とは?住友銀行副頭取から69歳で起業した異色の経歴

吉田博一さんは1937年に東京で生まれ、1961年に慶應義塾大学法学部を卒業後、住友銀行(現・三井住友銀行)に入行しました。1996年には同行の副頭取に就任。1997年に住銀リース(現・三井住友ファイナンス&リース)の取締役社長、2001年には同社代表取締役会長兼社長を歴任し、2003年からは慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科の教授も務めた、まさに金融・教育畑のエリートでした。

転機となったのは2001年です。慶應大学が研究用に開発していた電気自動車に試乗し、その加速と静かさに衝撃を受けます。「これは世の中を変えるかもしれない」と直感した吉田さんは、EV普及に欠かせない大型蓄電池の必要性に気付きました。

そして2006年、69歳で起業を決意。「人生100年時代、60いくつで終わっていいのか」という問いが、ふつふつと湧いてきたと番組で語っています。たった4人で始めた会社は、現在では従業員300人を超える企業に成長しました。創業時には約30社から315億円の資金を集めたという、ベンチャーとしては異例の規模でのスタートです。「老後」という言葉が一気に色褪せて見える経歴ではないでしょうか。

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ロンドン駐在で得た価値観が生んだリチウムイオン電池革命

吉田さんの型破りな発想の源泉は、銀行員時代の海外経験にあります。

常務だった52歳のとき、ロンドンに赴任した吉田さんは、現地で「人と違うことを評価する」文化に出会いました。番組でも「変わったやつを評価するっていうのを感じて、これだなって」と振り返っています。組織に馴染むことを美徳とする日本の銀行文化で生きてきた吉田さんにとって、この価値観は衝撃だったといいます。

この経験が、後に「業界が捨てたリン酸鉄を使う」「製薬工場のような電池工場を作る」といった、誰もやらない選択へとつながっていきました。

ここで私が感じるのは、ブレイクスルーは「天才の閃き」ではなく「異質な経験の組み合わせ」から生まれるという事実です。銀行員×電池開発、製薬工場×電池製造、52歳のロンドン体験×69歳の起業。一見無関係な点と点を結びつける勇気こそが、業界の常識を覆す原動力になっているのです。

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88歳の次なる挑戦「汚水からリン回収」で目指す技術立国・日本の復活

88歳となった今も、吉田さんの挑戦は止まりません。

番組で紹介された次の一手は、汚水からリンを回収して電池に再利用する「リサイクル電池」の開発です。リン酸鉄の原料となるリン鉱石は、現在ほぼ全量を中国などからの輸入に頼っています。生活排水などに混ざるリンを再資源化できれば、資源の国内自給と経済安全保障の両方に貢献できるという、壮大な構想です。

すでに回収したリンを使った試作も始まっており、相場さんが小さなライトを点灯させて「ついた、ついた」と歓声を上げる場面が放送されました。

吉田さんが目指すのは「技術立国・日本の復活」です。番組では「日本に工場を残さなきゃいけない」「技術って止めたらもう勝てない」と熱く語っていました。製造業が中国や東南アジアへ流出する現状への危機感、そして「金融業だけでは日本は経済大国になれない」という、元銀行マンならではの本音が滲みます。

正直なところ、88歳でここまで明確な国家構想を語る経営者を私は他に知りません。多くの企業が四半期決算に追われる中、20年単位で資源と国の行く末を見据える視座には、世代を超えて学ぶべきものがあるでしょう。

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ブレイクスルー視聴者の反応|SNSで広がる安全な電池への期待

番組放送後、X(旧Twitter)を中心に視聴者の声が広がっています。

多く見られたのは、釘を刺しても燃えない映像への驚きや、モバイルバッテリーの事故が怖いので早く普及してほしいといった、安全性への期待を寄せる反応です。実際、最近は航空機内でのモバイルバッテリー使用制限が強化されたばかり。日常生活で発火事故への不安を感じている人ほど、エリーパワーの技術に救いを見出した様子が伺えます。

また、88歳で現役バリバリの吉田さんの姿に希望をもらえたという声や、69歳起業という事実に「自分も年齢を言い訳にできない」と背中を押された声も少なくありません。シニア世代だけでなく、若い世代からも共感の傾向が目立ちました。

一方で、家庭用や小型モバイルバッテリーへの展開を望む具体的な要望も寄せられています。番組内で吉田さん自身が「方々から言われるので、そういうのも出せば世の中に役に立つかも」と前向きに答えていた点は、視聴者の期待を後押しする発言として注目を集めています。SNS上では今後の製品ラインナップへの関心がじわじわ高まっており、この番組がエリーパワーの認知度を一段引き上げる契機となったことは間違いないでしょう。

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まとめ|吉田博一が示した「信念の魔術」とリチウムイオン電池の未来

2026年5月16日放送の「ブレイクスルー」で紹介された吉田博一さんの挑戦は、リチウムイオン電池の安全性を根本から塗り替える革命でした。

リン酸鉄の採用、積層構造の特許技術、製薬工場並みの全自動ラインという3つの発火を防ぐ独自技術により、エリーパワーは10万台以上の出荷で事故ゼロという実績を打ち立てています。背景には、ロンドンで培った「人と違うことを評価する」価値観と、69歳での起業を決意した「人生100年時代」への覚悟がありました。

番組のラストで吉田さんが語った「成し遂げると思い込み続ける」「信念の魔術」という言葉。これは88年の人生を懸けて辿り着いた境地です。リチウムイオン電池の発火事故が増え続ける今だからこそ、「絶対に安全」を貫くこの開拓者の物語は、私たちに技術と信念の力を強く印象づけてくれます。

エリーパワーが目指す資源リサイクルやモバイル分野への展開が形になれば、日本のものづくりは再び世界の最前線へ戻れるかもしれません。88歳の青春は、まだまだこれからのようです。

※ 本記事は、2026年5月16日放送(テレビ東京系)の人気番組「ブレイクスルー」を参照しています。
※ エリーパワー株式会社の公式サイトはこちら

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