2026年7月12日放送のがっちりマンデーは「儲かる!酷暑テック」。なかでも注目はワークマンのXシェルターです。着るだけで涼しいって本当?なぜ品薄なの?という疑問に、番組で語られた仕組みと開発の裏側からお答えします。読み終える頃には、この夏の暑さ対策で何を選ぶべきかがはっきりしているはずです。
がっちりマンデー「酷暑テック」ワークマンXシェルターが着るだけで-10℃になる理由
まず結論からお伝えします。ワークマンの最新酷暑テック「Xシェルター」は、服そのものが熱をブロックし、同時に体を冷やすという二段構えの構造になっています。
製品開発部の羽倉優太朗さんによると、Xシェルターは2つの糸を使った二層構造。表側には太陽などの熱を跳ね返す酸化チタンなどが練り込まれていて、裏側には汗などの水分を吸収し、それが気化するときにグンと冷える生地が使われています。
つまり、外からの熱は入れず、中の熱は冷やす。この2つの生地を一体化させたことが最大のポイントです。羽倉さんは「この服を着ている人と違う服を着ている人を比べると、マイナス10度の差がある」と語っていました。
番組ではサーモグラフィーで検証も行われ、普通のTシャツは上半身全体が真っ赤に染まったのに対し、XシェルターのTシャツは真っ青のまま。着用者も「全然違います、熱くない」と驚いていました。
ここで面白いのは、「服を1枚減らす」のではなく「服の機能を上げる」という発想の転換です。暑いから薄着にする、脱ぐ、という常識のまま戦っていたら絶対にたどり着けない答えでした。
Xシェルターはなぜ品薄?250万点が「ほぼ完売」と富山大広田店の大行列
「買いに行ったのに売り切れていた」という方も多いのではないでしょうか。
ワークマンはこの酷暑の夏に向けて、250万点以上のXシェルターを用意していました。にもかかわらず羽倉さんの答えは「ほぼ完売です」。250万点という数を用意して、それでも足りていないということです。
番組では新規開店したワークマン富山大広田店の様子が紹介されましたが、開店前からお店の裏まで届くほどの長蛇の列。並んでいたお客さんの言葉が、この商品の希少性を物語っています。
- 「全国的に品薄だったんで、出張で大阪行った時も見て回ったんですけど、どこもなかったんでオープン狙ってきました」
- 「結構売り切れてることが多くて、オープンだと揃いますよって前の店舗で聞いたんで、仕事を今日午前中半休取って」
半休を取ってまで並ぶ作業着。これはもうファッションの話ではなく、命と仕事を守るための装備として認識されている、ということだと思います。
ワークマンの酷暑テック7年史──ファン付きウェア累計100万点から始まった
Xシェルターは突然生まれたわけではありません。ワークマンの酷暑テックの歴史は、実に7年前まで遡ります。
最初の一手が、**2019年発売の「ファン付きウェア」**でした。服に小さな扇風機がついていて、中に風を送り込んで体を冷やす仕組み。サーモグラフィで見ると、あっという間に青くなるほどの効果です。
これが2万円ほどで買えるということで現場の職人さんたちにバカ売れし、累計100万点を売り上げる大ヒット商品になりました。
加藤浩次さんが「最初、こんなんで涼しいの?って思ったけどね」と振り返っていたように、登場当時は半信半疑で見られていた商品です。それが今や、夏の現場ではすっかり当たり前の光景になりました。
7年かけて積み上げてきたからこそ、Xシェルターにたどり着けた。加藤さんもスタジオでそう指摘していましたが、これは本当にその通りだと思います。1年や2年でポンと出せる商品ではありません。
ペルチェベストが「7個」に増えた理由と、2万9800円でも25万枚売れる背景
ファン付きウェアの次にワークマンが投入したのが、3年前に開発された「ペルチェベスト」です。
ペルチェとは、冷蔵庫にも使われている「電気を流すと温度が下がる素材=ペルチェ素子」のこと。これがベストのプレートに入っていて、バッテリーから電気を流すと背中のプレートがキンキンに冷え、熱を外へ逃がしてくれます。
お値段1万9800円ながら、2年で20万枚という大ヒット。しかし、ワークマンはここで止まりませんでした。
きっかけは、昨年観測された国内最高気温41.8度です。40度超えはなんとかせねば、と開発されたのがペルチェを7個に増やした新モデル。スタッフの「やりすぎじゃないですか?」という問いに、羽倉さんはこう答えます。
「もう、やりすぎぐらいじゃないと、やっぱり今年の夏は過ごせない」
この一言に、メーカーの危機感が凝縮されています。そして1着2万9800円という高額にもかかわらず、今シーズンすでに25万枚突破を見込む大ヒット。値上がりしたのに、前モデルより売れているのです。
ここに、酷暑ビジネスの本質が見えます。暑さ対策はもはや「節約する対象」ではなく「投資する対象」に変わったということです。
なお、こうした職場の暑さ対策は、いまや企業の努力目標ではなく法的な義務になっています。職場の熱中症をめぐる規制の現状については、[【クローズアップ現代】職場の熱中症対策「暑いけど休めない」夏価格とは]で詳しくまとめています。
スタジオ検証でわかったXシェルターの正しい使い方(霧吹きでヒヤッ)
すでにXシェルターを持っている方に、番組で紹介された使い方をお伝えします。
スタジオでは進藤晶子さんが実演していましたが、より効果的にするコツは前のファスナーを閉めたうえで、霧吹きで生地を濡らすこと。汗をかいた状態を人工的に作ってあげるわけです。
実際に体感した河井ゆずるさんは「濡れた瞬間からヒヤーっとします」、森永康平さんも「正直、着た瞬間にちょっと寒くなります」とコメント。裏側の生地が水分を吸って気化するときの冷却効果が、それだけはっきり体感できるということです。
汗をかくのが前提の設計なので、汗をかいていない段階では本領を発揮しません。真夏の外出前にサッと霧吹きをかけておく——これだけで体感がかなり変わりそうです。
なぜ今「酷暑テック」が儲かるのか──森永康平さんの指摘から考える
最後に、この特集全体を貫くビジネスの話です。
経済アナリストの森永康平さんは、スタジオでこう指摘していました。飲み物、旅行、アウトドア——これまでのビジネスは「暑いとみんなアクティブになる」ことを前提に、夏に儲ける設計で作られてきた、と。
ところが最近は暑すぎて、**「酷暑だから外に出ない」**という行動に変わってしまった。つまり暑さがビジネスにとってマイナスに働くようになったわけです。
だからこそ、酷暑そのものをビジネスにしてしまおうという会社が増えている。これが「酷暑テック」市場が急拡大している構造です。
ここに私なりの見方を付け加えるなら、ワークマンの強さは**「困っている人が誰かをずっと知っていたこと」**にあると思います。ファン付きウェアの顧客は現場の職人さんでした。逃げ場のない屋外で働く人たちの切実さを7年間見続けてきたから、「やりすぎぐらいじゃないと過ごせない」という判断ができる。
一般消費者向けの企業なら「2万9800円は高すぎる」と怖気づいたかもしれません。現場を知っているメーカーだけが、価格の壁を越えられた——そう考えると、この大ヒットは偶然ではないのだと思えてきます。
同じ回では、日傘と工場冷却の酷暑テックも紹介されました。あわせて[KONCIWAの日傘シェードプラス]、[能美防災のシーリングミスト]もご覧ください。
まとめ
がっちりマンデー「儲かる!酷暑テック」で紹介されたワークマンのXシェルターについて、ポイントを整理します。
- 着るだけで-10℃の秘密は、酸化チタンなどで熱を跳ね返す表側と、水分の気化で冷やす裏側の二層構造
- 250万点以上を用意しながらほぼ完売。富山大広田店では開店前から長蛇の列
- 酷暑テックの歴史は7年。**ファン付きウェア(2019年発売・累計100万点)**からの積み重ね
- ペルチェベストは7個式に進化。2万9800円でも今季25万枚突破の見込み
- 効果を高めるコツは、ファスナーを閉めて霧吹きで濡らすこと
- 酷暑が「消費を止める要因」に変わったからこそ、酷暑対策そのものが市場になった
暑さは我慢するものではなく、技術で乗り切るものになりました。今年の夏を安全に過ごすために、装備を見直してみる価値は十分にありそうです。
※ 本記事は、2026年7月12日放送(TBS系)の人気番組「がっちりマンデー!!」を参照しています。
※ ワークマンの公式サイトはこちら。
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