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社会・暮らしの問題

【クローズアップ現代】紫外線と目「熱中症で白内障2倍」夕方も注意

【クローズアップ現代】紫外線と目「熱中症で白内障2倍」夕方も注意
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「日焼け止めは塗っているけれど、目のことまでは考えていなかった」——そんな方は多いのではないでしょうか。2026年7月1日放送のNHK「クローズアップ現代」では、年々強まる紫外線が目に与えるリスクが特集されました。この記事では、熱中症で白内障リスクが約2倍になるという最新研究や、夕方こそ目に紫外線が入りやすい理由、そして今日から始められる対策をわかりやすくお伝えします。読み終えるころには、これまでとは違う目線で夏の紫外線と向き合えるはずです。

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熱中症で白内障リスクが約2倍?最新研究が示す紫外線と目の新常識

今回の番組でもっとも驚かされたのが、熱中症と白内障をめぐる最新の研究結果です。名古屋工業大学と金沢医科大学の研究チームが2026年5月に発表した内容によると、熱中症になったことがある人は、ない人と比べて白内障の発症リスクが約2倍(1.96倍)に高まっていました。しかも、もともと白内障になりにくいはずの30代同士で比べると、その差は約3倍(2.99倍)にまで開いていたのです。

分析に使われたのは、全国約246万人分の診療データ。これだけの規模で「熱中症と目の関係」を調べた研究はこれまでほとんどなく、だからこそ説得力があります。白内障というと「年齢を重ねれば誰でもなるもの」というイメージが強いですが、この結果は、その常識に一石を投じるものだと感じます。

なぜ熱が目に影響するのか。カギを握るのが、目のレンズにあたる「水晶体」です。水晶体は中のタンパク質によって透明に保たれていますが、紫外線を浴び続けるとこのタンパク質が酸化して少しずつ固まり、濁りの原因になります。そして高温の環境では、この変化がより進みやすくなる。つまり、紫外線が強く猛暑が続く夏は、白内障のリスクが二重に高まる季節だといえるのです。

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夕方こそ危険?目に紫外線が入りやすい時間帯とその理由

「紫外線対策はお昼のピークだけでいい」——そう思っていた私にとって、番組で紹介された金沢医科大学の実験は目からウロコでした。
昼夕紫外線

研究チームは、目や頭頂部など16か所に紫外線量を測るセンサーを取り付けた自作のマネキンを使い、午前11時から午後7時まで1時間ごとに計測しました。すると、紫外線が強い日中、目が浴びる紫外線量は頭頂部の1割ほど。ところが夕方にかけて全体の紫外線量が減っていくにもかかわらず、目が浴びる割合はむしろ増加し、午後5時には4割を超えていたのです。

理由はシンプルで、日が傾くと太陽が正面から差し込み、直射日光が目に入りやすくなるためです。通勤・通学や買い物など、私たちが外を歩く機会が多いのはまさに夕方。紫外線量の数字が下がる時間帯だからと油断していると、いちばん無防備なタイミングで目にダメージを受けているかもしれません。朝から夕方まで、通しで目を守るという発想への切り替えが必要そうです。

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紫外線が引き起こす目の病気とは|白内障・翼状片・結膜炎

紫外線が目に及ぼす影響は、白内障だけではありません。番組で取材された眼科医院では、紫外線が原因とみられる患者がこの1年で3倍以上に増えていました。多くは結膜炎などの急性の疾患で、わずか10分屋外にいただけで目を開けられないほどの痛みを感じた患者もいたといいます。

慢性的な病気として紹介されたのが「翼状片(よくじょうへん)」です。これは白目の組織が黒目のほうへ三角形状に広がってきて、視力低下を招く病気。屋外での作業時間が長い人に多いとされ、番組に登場したビルの屋上専門の工事業者の男性も、翼状片と白内障の両方を患っていました。1日8〜10時間を炎天下で過ごすという男性は、まさか自分の目に紫外線が影響しているとは考えてもいなかったと語っています。

肌の日焼け対策をしている人は多い一方で、目の対策となると「知らない」という人がまだまだ多い——これは番組に出演した眼科医の指摘でもあります。急性の炎症から失明につながりかねない慢性疾患まで、目の紫外線ダメージは段階的に積み重なっていくものだと知っておきたいところです。

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肌だけじゃない|紫外線が全身の疲労を招くという研究結果

紫外線の影響は、目や肌にとどまりません。近年の研究では、全身の「疲労」にまで関わっていることがわかってきました。

資生堂と獨協医科大学が共同で行った実験では、16人を「日焼け止めで紫外線を防ぐグループ」と「防がないグループ」に分けて1時間運動してもらい、尿から検出される酸化ストレスや翌日までの疲労感を比べました。その結果、日焼けの度合いが強い人ほど全身の疲労度が増す傾向が見られ、紫外線を防がなかったグループは翌日までより強い疲労を感じていたのです。

番組に出演した近畿大学の大塚篤司主任教授は、紫外線が皮膚に当たると炎症が起き、風邪をひいたときに体がだるくなるのと似た「炎症性サイトカイン」が誘発されると解説しています。日焼けした日の夜、なんとなく体が重いと感じた経験がある方もいるのではないでしょうか。あの疲れには、こうした仕組みが関わっていたのかもしれません。日焼け止めが「美容のためだけのもの」ではないと考えると、見方が変わってきます。

大塚篤司

近畿大学の大塚篤司教授                    (引用:「医学書院」の医学界新聞」より)

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目を守るサングラスの選び方|UVカット率99%以上・薄い色が正解

では、目はどう守ればいいのでしょうか。番組では、金沢医科大学の佐々木洋教授が挙げるサングラス選びの3つのポイントが紹介されました。

まず、目を広く覆う大きめのものを選ぶこと。次に、色は濃すぎないものを選ぶこと。そして、UVカット率99%以上のものを使うことです。

意外に感じるのが「色は薄いほうがよい」という点かもしれません。濃い色のレンズは一見しっかり守ってくれそうですが、視界が暗くなることで瞳孔が開き、かえって多くの紫外線を目の奥へ取り込んでしまうのです。大切なのはレンズの色の濃さではなく、UVカット率。「濃い=安心」というイメージは、むしろ逆効果になりかねないと覚えておきたいですね。デザインで選びがちなサングラスですが、この夏は表示されているUVカット率を確認して選んでみてください。

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日焼け止めの正しい塗り方と量|「両手のひら分」が目安

肌の対策の基本はやはり日焼け止めですが、番組では「多くの人が塗る量を間違えている」という指摘がありました。

皮膚科の目安として紹介されたのが、人差し指の先から第一関節までに出した量で、両手のひら分をカバーするという分量です。番組で大塚教授が語ったところによると、一般の人が実際に塗っている量は、必要量のおよそ半分以下だといいます。「こんなに塗るの?」と感じるくらい、肌がテカテカするまで塗るのがちょうどよいのだそうです。

塗り方にもコツがあります。ゴシゴシとすり込むのではなく、包帯を巻くように横方向へ優しくのばすと、肌へのダメージが少ないとのこと。せっかく塗っても量が足りなければ効果は半減してしまいます。値段や成分にこだわる前に、まずは「たっぷり塗る」。これが一番のポイントかもしれません。なお、敏感肌で日焼け止めが合わない方は、日傘などで物理的に日差しを遮る方法が勧められています。

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紫外線を浴びた後は「冷やす」が基本|目と肌の正しい対処法

うっかり紫外線を浴びてしまった後にも、できることがあります。番組が繰り返し伝えていたのは「冷やす」ことの大切さです。

肌が赤く腫れてしまった場合は、保冷剤をそのまま当てると刺激が強いため、タオルで包んでゆっくり長めに冷やすのがよいとされます。濡らしたタオルを冷蔵庫で冷やし、取り替えながら当てる方法も肌にやさしい対処法です。赤みがなくても、長時間日差しを浴びた日は冷やしておいて損はありません。ただし水ぶくれができた場合は、破れて感染するおそれがあるため、自己判断せず眼科・皮膚科の受診が勧められています。

目についても同様で、紫外線を浴びた直後は角膜や結膜に急性の炎症が起こることがあります。眼科医の有田玲子医師によれば、保冷剤をタオルで巻いたものや冷たいタオルをまぶたの上に1〜2分当て、数分休むというサイクルを5〜6セット行うのがおすすめとのこと。「浴びてしまったら終わり」ではなく、早めのクールダウンでダメージを和らげられると知っておくと安心です。

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子どもの紫外線対策と学校現場の模索|シェルター・水泳授業の変化

番組が特に懸念していたのが、子どもへの影響です。皮膚が薄く照り返しの影響を受けやすい子どもは、大人以上に紫外線に注意が必要だといいます。

大阪府守口市のにしき認定こども園では、園庭のほぼ全体を覆う重さ66キロの日よけシェルターを導入し、紫外線をおよそ8割カットしています。設置費用はおよそ200万円で、外遊びのたびに取り付ける手間もかかりますが、「私たち以上に子どもたちには気をつけてあげないといけない」との思いから踏み込んだといいます。

一方で、課題も見えてきました。大阪府箕面市の箕面市立西小学校では、紫外線と熱中症の対策として今年から屋外の水泳授業を取りやめ、民間の屋内プールに切り替えました。ただ、1学年120人ほどが大型バス3台で往復するため、移動と準備だけで授業1時間分を費やしてしまうという新たな悩みも生まれています。学校がどこまで紫外線対策を担うべきか、予算の問題も含めて模索が続いているのが実情です。これは一つの学校だけで抱えるには重い問題で、行政・学校・家庭が手を取り合う必要があると感じます。

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浴びなさすぎも禁物?ビタミンDと上手に付き合う

ここまで読むと「とにかく紫外線を避けなければ」と思うかもしれませんが、番組は最後にバランスの大切さも伝えていました。

大阪医科薬科大学の森脇真一教授によると、紫外線は骨の強さを保ち免疫を維持する「ビタミンD」を作るのに欠かせないもの。骨粗しょう症や感染症の予防のためにも、適度に浴びることが勧められています。目安は、日差しの強い時間帯を避けて、朝や夕方に3〜10分ほど、顔や手の甲に日差しを浴びる程度。加えて、鮭やサンマなどの魚類、きのこを食べることでもビタミンDを補えます。

大切なのは、極端に避けることでも無防備に浴びることでもなく、「正しく恐れる」こと。気象庁のホームページでは全国の紫外線情報が毎朝更新されているので、その日の強さを確認しながら対策の強弱を決めるのが賢い付き合い方だといえそうです。

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まとめ

2026年7月1日放送のNHK「クローズアップ現代」から、紫外線と目のリスク、そして最新の対策をお伝えしました。ポイントを振り返ります。

  • 熱中症経験者は白内障リスクが約2倍、30代では約3倍という最新研究がある
  • 夕方こそ目に紫外線が入りやすく、午後5時には目が浴びる割合が4割を超える
  • 紫外線は白内障・翼状片・結膜炎に加え、全身の疲労にも関わる
  • サングラスはUVカット率99%以上・薄い色・大きめを選ぶ
  • 日焼け止めは「両手のひら分」をたっぷり、包帯を巻くように塗る
  • 浴びた後は目も肌も「冷やす」ことが基本
  • 浴びなさすぎも禁物。適度な日光でビタミンDを補うことも大切

紫外線の量は年々増え、温暖化も加速しています。これまでと同じ意識のままでは守りきれない時代になってきました。情報をアップデートしながら、今日からできる対策を一つずつ取り入れていきたいですね。

※ 本記事は、2026年7月1日放送のNHK「クローズアップ現代」を参照しています。

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