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テレビ番組・情報

【カンブリア宮殿】浅野撚糸・浅野雅己社長のスーパーゼロ「復興への挑戦」

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カンブリア宮殿で注目を集めた浅野撚糸と浅野雅己社長の挑戦をご存知ですか?独自開発した「スーパーゼロ」技術で業界に革命を起こし、「エアーかおる」の大ヒットを生み出しただけでなく、福島県双葉町の復興にも取り組む姿が話題になっています。本記事では、幾度もの危機を乗り越え、常に革新を続ける浅野社長のビジネス哲学と復興への熱い思いをご紹介します。日本のものづくりの底力と、ビジネスを通じた社会貢献の可能性を感じていただけるでしょう。

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カンブリア宮殿で注目された浅野雅己社長と浅野撚糸の軌跡

2025年3月6日、テレビ東京系で放送された「カンブリア宮殿」では、繊維業界で革新を続ける浅野撚糸の浅野雅己社長が登場しました。この番組で浅野社長が注目されたのは今回が初めてではありません。2018年8月にも出演し、その時には「エアーかおる」というヒット商品を生み出した経緯や、倒産の危機から立ち直った熱血経営者としての姿が紹介されました。

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浅野撚糸の浅野雅己社長                              (引用:「カンブリア宮殿」)

岐阜県安八町にある浅野撚糸は、複数の糸を撚り合わせて新たな糸を作る「撚糸」を専門とする町工場です。一般的な下請け企業の枠を超え、独自の技術開発によって業界に革命を起こした注目企業です。浅野雅己社長は64歳の今も新しい挑戦を続けており、前回の放送から7年を経て、会社の規模は大きく成長しました。社員数は4倍に増え、年商も倍近い19億円にまで拡大しています。

番組MCの村上龍氏と小池栄子氏が進行役を務め、浅野社長は「立ち止まらない」ことの大切さを強調していました。撚糸の組み合わせは無限であり、常に新しいヒット商品を生み出す可能性を秘めていると語る姿からは、イノベーターとしての情熱が伝わってきます。

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スーパーゼロとは?浅野撚糸が開発した奇跡の撚糸技術

浅野撚糸が独自に開発した「スーパーゼロ」は、業界に革命をもたらした画期的な撚糸技術です。一般的な糸とは異なり、綿の糸とお湯に溶ける水溶性糸をねじり合わせて作られています。この特殊な撚糸をお湯に浸すと、水溶性糸だけが溶け、撚った力の反動で綿が膨らみ、繊維に隙間ができるのです。

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吸水性に優れる撚糸のスーパーゼロ                              (引用:「カンブリア宮殿」より)

この独自の製法によって生まれるスーパーゼロは、驚異的な吸水性を持っています。水をかけると一般的なタオルでは吸いきれない水分も、スーパーゼロを使用したタオルならほとんど吸い込んでしまいます。この技術は家庭用タオルだけでなく、高級ホテル業界からも高い評価を受けています。

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メズム東京の生沼久支配人                       (引用:「カンブリア宮殿」より)

世界最大のホテルチェーンであるマリオットグループと提携している超高級ホテル「メズム東京」では、全室でスーパーゼロを使用したオリジナルタオルを採用しています。同ホテルの総支配人・生沼久氏によれば、外国人宿泊客からも「こんなに軽くて肌触りが良く、高い給水力を持つタオルは見たことも使ったこともない」と絶賛されており、ホテルのオンラインストアでも販売され好評を博しているとのことです。

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エアーかおるの大ヒットで知られる浅野撚糸の革新的なタオル開発

スーパーゼロ技術を活用して開発されたタオル「エアーかおる」は、2007年の発売以来、「魔法のタオル」と呼ばれるほどの人気商品となりました。一般的なタオルよりも吸水性・速乾性に優れ、主婦の間で口コミで広がり、2025年現在で累計1900万枚を販売する大ヒット商品に成長しています。

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魔法のタオルと呼ばれ大ヒット商品の「エアーかおる」                          (引用:「カンブリア宮殿」より)

しかし、このヒット商品が生まれるまでには多くの苦労がありました。浅野社長は「タオルが完成した時に問屋さんに皆断られた。高いって。誰も買ってくれなくて会社が危なくなった」と当時を振り返ります。タオル問屋を回っても全滅だったという厳しい状況でも諦めずに販売戦略を模索し続け、その努力が実を結んだのです。

浅野撚糸の岐阜県安八町にあるアウトレットショップには、多くの顧客が訪れます。「柔らかい。肌触り。何回洗っても柔らかい」「吸水性が全然違う。新品のタオルでも、開けてすぐ風呂で使ってもすぐ水を吸う」といった声が聞かれ、高品質のタオルが根強い人気を誇っています。

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福島県双葉町への大胆な挑戦〜復興への思いと30億円の投資

2019年、浅野社長は経済産業省から福島の復興に力を貸してほしいと相談を受けました。当初は「本当にそんな余力なかった」と話す浅野社長でしたが、福島大学を卒業した経験もあり、まずは双葉町の視察ツアーに参加することにしました。

東日本大震災と原発事故によって、かつて7000人が住んでいた双葉町は、11年5か月もの間誰も住めない状態が続いていました。しかし、浅野社長はその現場を訪れて大きな衝撃を受けます。「あの家もショックでした。新しい家で今にも住めそうな感じだったんです」「今にでも家のご主人が帰ってくるのを今か今かと待っているような、そういう町自体がそういうたたずまい」と語っています。

その視察が大きな転機となり、浅野社長は30億円(補助金と借金の合計)を投じて双葉町に新工場を建設することを決断します。2020年に新工場建設の発表を予定していましたが、コロナ禍の影響で2ヶ月遅れの6月11日に発表することになりました。2023年には、岐阜から移ってもらった社員と地元採用の社員合わせて20人でスタートしました。この新工場は、本社工場の3倍の広さがあり、見学者用のお土産のショップやカフェも設置されました。

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想定外の苦難〜コロナ禍と帰還住民問題に直面した浅野雅己社長

しかし、双葉町での新事業は想定外の困難に直面します。最大の問題は、帰還するはずだった町民がほとんど戻ってこなかったことでした。2022年に一部の避難指示が解除され、500人が戻ると言われていましたが、実際に戻ってきたのは30人ほどの高齢者ばかりでした。

87歳の石井満征さんは「先祖のお位牌を安置するところが欲しかった」という理由で帰還したといいます。多くの人々は「おうちを作ったり、もうそういう風に決まった人たちがほとんど。そういうことを考えるとなかなか踏ん切りがつかない」と、新しい生活基盤ができてしまったため帰還を躊躇していました。

さらに、コロナ禍の影響で冠婚葬祭などが減少し、タオルの売り上げも激減。導入した機械はほぼ停止状態となり、新たに3億円を銀行から借り入れることになり、借金は最大26億円にまで膨らみました。「体重は落ちていくし、夜も眠れないし、歯ぎしりをするし。だから奥歯全部潰れています」と、浅野社長は当時の苦しさを語っています。

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「私がここにいることが復興です」〜転機となった新入社員の言葉

苦境に立たされ、後悔の念に苛まれていた浅野社長の心境を大きく変えたのは、ある新入社員の言葉でした。2024年1月、地元の高校生が研修に訪れた際、男子高校生から「あなたたちにとって復興とは何ですか?」という難しい質問が投げかけられました。

それに答えたのは、現地採用された新入社員の鈴木志帆さん(20歳)でした。彼女は「小学校も中学校も高校もお役に立てなかった。この会社に来たら何か復興のお役に立てるかもしれないと思って入社した。復興とは私がここにいることです」と答えたのです。

この言葉に浅野社長は深く感動し、「泣きましたね。18、19の子たちが覚悟を決めているので、経営者である私が『しまった』とか『後悔』とか、情けないなと思って、そこからスイッチが入りました」と語っています。鈴木さんの言葉は、訪れていた高校生たちにも強く響き、後に4人の2期生、5人の3期生が入社することになるきっかけともなりました。

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V字回復への道〜新商品「わたのはな」とコストコなど新販路の開拓

浅野社長は心機一転、業績回復のために新たな販路の開拓に動き出します。これまで「ちょっと格好つけて百貨店しかダメよう」という考えだったものを改め、コストコやドラッグストアなど、より多くの消費者に製品を届けられるチャネルに営業をかけました。特にスギ薬局ではコーナーを設けてもらうほどの成果を上げています。

さらに、売り上げの起爆剤となる新たなタオル「わたのはな」を開発しました。柔らかさとタオル製造に耐えられる強さのギリギリのバランスを追求した新たな撚糸を使用し、「エアーかおる」の吸水力はそのままに、より柔らかな肌触りを実現しています。バスタオルの半分のサイズで1枚2,640円からという価格ながらも、百貨店を中心に採用され売り場に並び、多くの新規顧客を獲得しています。

こうした新たな取り組みが功を奏し、赤字を出した時期もあったものの、業績は見事にV字回復を遂げ、黒字化を実現しました。また、旅行会社と手を組んで双葉町の視察ツアーを実施するなど、交流人口を増やす取り組みも行っています。企業研修や修学旅行、海外からの視察もあり、多い月には1,000人を超える来訪者があるといいます。

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浅野撚糸の新たな挑戦〜スーパーゼロが切り拓く世界ブランドへの展望

さらなる挑戦として、浅野撚糸は東京・南青山に「ASANO KANAKO KAJIHARA」というブランドのショップ(スーパーゼロラボ)をオープンしました。世界的なテキスタイルデザイナーである梶原加奈子氏と組み、スーパーゼロを素材にしたアパレル製品の開発・販売を行っています。

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世界的なテキスタイルデザイナー梶原加奈子氏                                      (引用:「facebook」より)

梶原氏はかつてイッセイミヤケで働いた経験を持ち、独立後は数々のコンテストでグランプリを獲得した実力者です。「唯一無二の糸なので、生地になった時の面白さも知っていた。浅野撚糸さんの可能性が一緒に広げられたら素晴らしいな」と語っています。

同ブランドのストールは10万円するものの、「着た時に軽い」「調湿性があり菌が近くに来ない」「洗った時に嫌な匂いがつかない」など、多くの利点があります。常連客からは「肌触りが良くて他のが着れない」「某大手のあったかくなるものはアレルギーっぽくてチクチクするが、これは本当に肌触りがいい」と高い評価を得ています。

2025年2月にはイタリア・ミラノの展示会に出品し、サンローラン、プラダ、ロエベなど、世界的ブランド20社ほどが興味を示しているとのことです。浅野社長は「撚糸だからスーツもオッケー、肌着とかセーターとか全部通用する。でも高いんです、うちの糸は。だから世界のハイメゾンを目指そう」と、世界市場への展開に意欲を見せています。

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まとめ:浅野雅己社長と浅野撚糸が示す「復興と革新」のビジネスモデル

浅野撚糸と浅野雅己社長の軌跡は、日本のものづくりと復興の可能性を示す貴重な事例です。幾度も苦難に直面しながらも、独自技術「スーパーゼロ」を開発し、「エアーかおる」「わたのはな」といったヒット商品を生み出してきました。さらに福島県双葉町の復興事業にも大きく関わり、地域再生のシンボルとしての役割も果たしています。

「やっぱりこのプロジェクトを成功させて、我々は世界企業になります」と語る浅野社長。それによって「双葉って人が住めるんだ」「双葉って物が作れるんだ」「双葉で物を作っても安全なんだ」ということを示したいと強い思いを抱いています。「一度は諦めかけた、誰も住めないと言われた街が本気になって素敵な街を作ろうとしているんですからね、これは日本の誇りですよね」という言葉からは、ビジネスを通じた社会貢献への強い信念が伝わってきます。

浅野撚糸と浅野雅己社長の挑戦は今後も続きます。スーパーゼロという革新的技術を基盤に、タオル製品からアパレル、そして世界市場へと展開していく姿は、日本の中小企業が進むべき一つの理想的なモデルと言えるでしょう。革新と復興という二つのテーマを掲げ、不屈の精神で困難に立ち向かう浅野社長の姿勢から、私たちは多くのことを学ぶことができます。

※本記事は、2025年3月6日放送(テレビ東京系)の人気番組「カンブリア宮殿」を参照しています。

・浅野撚糸のHPはこちら

・「SUPER ZERO Lab」(スーパーゼロラボ)のHPはこちら

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