グランピングは料金が高いのに、なぜあれほど施設が増え続けているのか。気になったことはありませんか。2026年8月16日放送の「がっちりマンデー!!」では、業界日本一のにしがきが登場し、儲けの正体がドームテントにあることが明かされました。この記事を読めば、あの丸いテントが実は極めて合理的な投資であることがわかります。
にしがきのグランピングが儲かる理由はドームテントにあった
結論から言えば、にしがきのグランピングが儲かる理由は、建物を建てずに高級ホテル並みの単価を取れるという一点にあります。
番組で西垣俊平社長が「弊社の秘密兵器」として案内したのが、白い半球型のドームテントでした。国内では同社が最初に海外から仕入れた商品だといいます。ポイントはその調達コストで、社長によれば1棟あたり200万〜300万円ほど。番組によれば、ロッジやコテージを建てる場合と比べて建設コストは10分の1にあたります。
一方で、受け取る金額は驚くほど高い。社長は「グランピングは4人ぐらいのお客さんが多く、だいたい7万円から10万円ぐらいの単価になる。高級ホテルとかに近い水準」と語りました。スタジオでも矢作兼さんが「ここにホテルを建てたら何十億」と反応していましたが、まさにそこが核心です。
**投資額はテント、売上はホテル。**この非対称こそが、にしがきの儲かりポイントでした。
株式会社にしがきとは?京都の老舗スーパーがグランピング日本一になるまで
意外なのは、この会社の出自です。にしがきは1950年(昭和25年)8月創業、京都府京丹後市に本社を置く老舗スーパーマーケットを祖業とする企業。番組でも社長が「元々、弊社は食品スーパーが母体でした」と語っています。
観光分野への進出は1989年(平成元年)。日本三景のひとつ天橋立にリゾートマンションを建設し、リゾート部門「マリントピアリゾート」を立ち上げたのが出発点でした。その後、貸別荘スタイルの会員権事業、一般宿泊事業と段階的に広げ、2018年にグランピング事業へ参入しています。西垣社長は2005年に事業を継承した三代目です。
番組によれば、その売上は右肩上がりが続いているとのこと。地域の内需に依存するスーパーから、外からお金を呼び込む観光業へ——という発想の転換が、この会社の背骨になっていると感じます。
ドームテントの中はどうなっている?約40平米・天井3mの実際
「テント」と聞いて多くの人が想像する窮屈さは、ここにはありません。社長の説明では、広さは約40平米、天井高はおよそ3メートル。番組が中を映すと、コンセント、椅子、Wi-Fi、ベッドがそろい、エアコンは全部屋に2台ずつ備わっていました。
壁の一部は大きな透明の窓のようになっており、寝転んだまま外の緑を眺められる構造です。さらに各ドームテントの横には小さな別棟があり、キッチン用品と水道、電子レンジ、冷蔵庫、奥には洗面所とお手洗いまで完備されています。
つまり利用者は、テントの設営も撤収もしません。番組でも「キャンプの非日常感は味わえるのに、面倒な作業がない」点が人気の理由として紹介されていました。小木博明さんは「窓も大きくて楽しい」、矢作さんは「スイートルームにいる感じの豪華さ」と評しています。
グランピングヴィレッジ富士河口湖の料金と過ごし方
取材先となったのは、山梨県鳴沢村にある「グランピングヴィレッジ富士河口湖」。番組によれば料金は1人1泊16,800円からで、ここもにしがきの運営です。標高およそ1,000mの高原に位置する全30棟規模のヴィラ&グランピングリゾートで、山梨県内でも最大級とされています(料金は時期やプランによって変わります)。
過ごし方も紹介されました。バーベキューは持ち込みも可能で、施設内にはドリンクのセルフサーバーが2か所(夕方4時から夜8時まで利用可)。夜になると周囲の森がライトアップされ、焚き火も無料で楽しめます。部屋の外にトランポリンがある棟、ドッグランが付いた棟まであり、家族連れや愛犬連れの受け皿が幅広く用意されていました。
取材に応じた宿泊客からは「至れり尽くせりで楽しい」、朝の曇り空から富士山が姿を見せた場面では「最高」という声も上がっていました。
売上50億円・全国50施設|伸び続けている理由
気になる規模ですが、西垣社長は「年間で50億円やらせていただいてます」と回答。番組によれば、現在は全国50施設を運営し、その数をさらに増やしている最中とのことです。
なぜ増やせるのか。ここでもドームテントの性質が効いてきます。建物であれば設計・確認申請・工期と時間がかかり、撤退時の損失も大きい。対してテントであれば、社長の言葉どおり「安く早く建てられる」。出店の判断が軽くなるほど、良い立地を先に押さえられるわけです。
グランピング業界は参入が相次ぎ、施設の質にばらつきがあるとも言われてきました。そのなかで数を伸ばし続けられているのは、単に流行に乗ったからではなく、失敗しても傷が浅い構造を最初から選んでいるからでしょう。
バーベキューが豪華なカラクリはスーパーのセントラルキッチン
もうひとつの儲かりポイントが食事でした。番組で紹介された晩ごはんのバーベキューセットは、1人8,800円のオプション。矢作さんも「結構食材がいいのよ」と反応するほどの内容です。
ここで祖業が効いてきます。にしがきはスーパーのセントラルキッチンを使ってパエリアやスキレット料理を製造し、全国のグランピング施設へ送っているのです。さらにメインのチキンやステーキは、スーパーのバイヤーが厳選したその土地ごとの地のもの。
外部の業者から仕入れれば当然マージンが乗りますが、自前の調理設備と仕入れルートがあれば、その分を品質に回せます。豪華に見えるのに原価が抑えられているという構図です。母体の資産をそのまま新事業に流し込むキャプテンスタッグが安い理由——強い会社はここが上手いということでしょう。
冬の弱点をどう埋めるか|温泉とプライベートサウナへの投資
グランピングには明確な弱点があります。冬です。加藤浩次さんが「冬場はどうされているんですか」と尋ねると、西垣社長は夏ほど客足が伸びないことを率直に認めたうえで、施設に温泉やプライベートサウナを付ける対策を進めていると答えました。実際、若い層の来場が増えているそうです。
驚いたのは投資判断の具体性でした。社長によれば、深さ600〜700mほどまでなら5,000万円ほどで掘れるため、事前に調査をして出そうな場所ではその投資に踏み切るとのこと。
5,000万円は決して小さくありませんが、稼働の谷を埋められるなら回収は現実的です。テントで初期投資を抑え、浮いた資金を差別化要素に振り向ける。節約ではなく配分の話として設備投資を捉えているのが印象的でした。
まとめ|にしがきのグランピングは「宿泊業」ではなく「仕組み」で勝っている
にしがきのグランピングが儲かる理由を整理すると、ドームテントによる建設コストの圧縮、高級ホテル並みの客単価、祖業のスーパーを生かした食のコスト構造、そして温泉やサウナによる閑散期対策という四つが噛み合った結果でした。
国内のグランピング施設は数百規模まで増えたと言われ、競争は年々厳しくなっています。そのなかで売上50億円・全国50施設という位置に立てているのは、豪華さを演出しているからではなく、豪華に見せるための元手が安く済む設計になっているからです。次にグランピングの写真を見かけたら、あの白いドームが「建物ではない」ことを思い出してみてください。見え方が少し変わるはずです。
※ 本記事は、2026年8月16日放送(TBS系)の人気番組「がっちりマンデー!!」を参照しています。
※ 株式会社にしがきの公式サイトはこちら




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