キャプテンスタッグの値札を見て「なぜここまで安いのだろう」と思ったことはありませんか。2026年8月16日放送の「がっちりマンデー!!」では、愛称鹿番長で親しまれるキャプテンスタッグが取り上げられ、その安さの理由が明かされました。この記事を読めば、あの価格が単なる企業努力ではなく、会社の成り立ちそのものから生まれていることがわかります。
キャプテンスタッグが安い理由は「母体のパール金属」にあった
結論から言えば、キャプテンスタッグが安い理由は、キャプテンスタッグがキャンプ用品だけの会社ではないという一点に尽きます。
番組では、スタッフが新潟県三条市の工場を訪ねた際、山積みされたケースや段ボールに「P」の文字が並んでいることに気づきます。この「P」の正体をたずねると、髙波洋介社長から返ってきた答えが「パール金属」でした。パール金属は同じく三条市に本社を置く家庭用品メーカーで、フライパン、包丁、調理小物、ボトル、バス用品まで、家庭にあるものをほぼ網羅していると社長は語ります。設立は1967年(昭和42年)。キャプテンスタッグは、そのアウトドア部門として1976年にスタートしたブランドで、2026年でちょうど50年の節目を迎えます。
つまり価格を決めているのは「キャンプ市場での戦い方」ではなく、「家庭用品メーカーとしての体力」です。ここを押さえておくと、この先の話がすべて一本の線でつながります。
「鹿番長」とは?キャプテンスタッグが呼ばれる愛称の由来
キャプテンスタッグの「スタッグ(STAG)」は牡鹿を意味し、そのリーダー(キャプテン)というのがブランド名の由来です。大自然の中で頼りになる存在でありたい、という思いが込められています。ロゴにも鹿があしらわれており、キャンパーの間では親しみを込めて鹿番長と呼ばれてきました。
番組でもこの愛称がクイズとして出され、キャンプ番組を7年続けている矢作兼さんが「キャプスタでしょ?」と答えたところ、正解は鹿番長。長年ギアに触れている人でも即答できないほど、内輪の呼び名として育ってきた言葉だとわかります。
筆者が面白いと感じるのは、この愛称がユーザー発でありながら、公式側もキャラクターとして受け入れている点です。ブランドが自ら名乗った名前ではなく、使い手が付けた名前が定着している。安さだけでここまで愛称は根づきませんから、鹿番長という呼び名自体が信頼の証だと言えます。
番組で紹介されたキャプテンスタッグの人気商品|火吹きバサミも登場
番組では売れ筋の商品もいくつか登場しました。開くだけで完成するA4サイズのアルミポップアップテーブル、押し込むだけで3人が座れるグラシア コンパクトベンチ、開いてはめるだけのカマド スマートグリルB6型など、いずれも「設営に手間をかけない」方向で設計されているのが共通点です。
なかでもスタジオの反応が大きかったのが、火吹きバサミ(品番UG-3306)でした。炭をつかむトングでありながら、柄の部分から息を吹き込んで火をおこせるという二役の道具です。番組では2,200円として紹介されていました(実売価格は販売店によって異なります)。
矢作さんは「火吹き棒はどこに置いたか分からなくなる」と語り、一体化しているメリットに同意。キャンプ経験がないという加藤浩次さんも「俺、欲しいわ」と反応していました。道具を増やさずに機能を足すという発想は、荷物の総量が快適さを左右するキャンプでは確かに効きます。
テント3万円・BBQコンロ6000円|安さをどう実現しているのか
具体的な価格差も紹介されました。番組によれば、ファミリー用テントは一般的に5万円ほどするところ、キャプテンスタッグはおよそ3万円。バーベキューコンロは通常2万円ほどのところ、およそ6,000円です。コンロにいたっては3分の1以下という水準になります。
気になるのは「安かろう悪かろう」ではないのか、という点ですが、取材に応じたユーザーからは「安くて、結構丈夫で使いやすい」「テーブルや椅子は10年選手のものもある」といった声が挙がっていました。価格の低さと耐久性の両立こそが、鹿番長が長く支持されてきた理由でしょう。
燕三条のものづくりが支える「安くて丈夫」の中身
安さを支えるもう一つの土台が、工場のある新潟県燕三条エリアです。ここは金属加工・プラスチック加工の技術が集積する「ものづくりの街」として世界的に知られ、髙波社長も「元々、燕三条のものづくりから我々も発祥している」と語ります。
番組が映した現場は、想像以上に緻密でした。鍋の蓋の縁を仕上げるプレス作業では、金型交換のたびに高さを0.1ミリ単位、角度を1度単位で調整するといいます。さらに、同じ形状の小型鍋をチタン、アルミ、ステンレスと素材を変えて作り分けている様子も紹介されました。素材ごとに加工方法はまったく異なりますから、これは金属の癖を知り尽くした産地でなければ成立しません。
安さの正体は値引きではなく、すでにある技術基盤を使い回せること。ここが専業メーカーとの決定的な差です。
商品数1万5000点は他社の5倍|品揃えが利益を生む理由
番組によれば、他のキャンプ道具メーカーの商品数は多くても3,000点ほどであるのに対し、キャプテンスタッグは1万5,000商品以上。実に5倍という桁違いの品揃えです。
この数字は、単に「たくさん作っている」以上の意味を持っていると筆者は考えます。素材も形状も自在に扱える生産基盤があるからこそ、少量でも商品化に踏み切れる。そして商品数が多いほど、店頭の棚を面で押さえられ、初心者が最初に手に取る確率も上がります。1品のヒットに頼らない設計になっているわけです。
売上100億円の裏側|ホームセンター8割の輸送網という武器
気になる売上について、髙波社長は「100億、ぐらい」と回答し、続けて「まだまだもっとがっちりいきたい」と語りました。
この規模を支える仕組みについて、スタジオで経済アナリストの森永康平さんが補足しています。番組によれば、母体のパール金属はホームセンターの8割ほどと取引があり、その輸送網にアウトドア用品を相乗りさせられるため、輸送コストを抑えられるとのこと。実際、三条市周辺にはパール金属の大型倉庫が9つもあると紹介されました。
キャンプ用品だけを運ぶ会社と、鍋やフライパンと一緒に運べる会社。同じ商品を同じ場所に届けても、1個あたりのコストは変わってきます。派手さはありませんが、ここが最も真似しにくい部分でしょう。
まとめ|キャプテンスタッグの安さは「キャンプ会社ではない」から
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キャプテンスタッグが安い理由を整理すると、燕三条の加工技術という土台、パール金属という母体の物流網、そして1万5,000点超という品揃えの三つが噛み合った結果でした。鹿番長という愛称が定着したのも、この構造があってこそ「安くて丈夫」を何十年も続けられたからだと言えます。
キャンプ市場は今、番組でも紹介されたとおりアウトドア全体で5,000億円を超える規模に達しています。矢野経済研究所は2025年度の国内アウトドア用品・施設・レンタル市場を5,059億5,000万円と見込んでおり、デイキャンプやおうちキャンプなど楽しみ方の多様化が裾野を押し広げています。入口が広がるほど、最初の1品として選ばれるブランドの強さは増していくはずです。次に店頭で鹿のマークを見かけたら、その裏にフライパンの会社がいることを思い出してみてください。
※ 本記事は、2026年8月16日放送(TBS系)の人気番組「がっちりマンデー!!」を参照しています。
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