キャンピングカーは欲しいけれど、普段使いを考えると手が出ない。そう感じたことはありませんか。2026年8月16日放送の「がっちりマンデー!!」では、愛知県のホワイトハウスが登場し、ポップアップルーフという仕組みでその悩みを解いていることが明かされました。この記事を読めば、一見普通の車が売れ続けている理由がわかります。
ホワイトハウスのキャンピングカーが売れる理由はポップアップルーフ
結論から言えば、ホワイトハウスのキャンピングカーが売れる理由は、キャンプのときだけキャンピングカーになるという設計にあります。
番組でスタッフが工場を訪ねると、営業責任者の橘久年さんが1台の車を指して「実は、この車がそのキャンピングカーなんですよ」と説明します。ところが見た目はどこからどう見ても普通のミニバン。加藤浩次さんも「これ、ステップワゴン」と反応するほど、外観に特別な要素がありません。
橘さんが車内で操作すると、屋根が上へパカッと持ち上がりました。これがポップアップルーフです。番組によれば、ホワイトハウスが30年前に日本で初めて車に搭載した機能とのこと。小木博明さんが「子供大好きだからこういうの」と語ったように、開いた瞬間の驚きも大きな魅力になっています。
普段は普通の車、必要なときだけ寝室になる。この二面性こそが商品の核心でした。
ポップアップルーフとは?屋根が持ち上がり4人が眠れる仕組み
ポップアップルーフは、車の屋根部分を上方向に開いて、その持ち上がった空間をベッドスペースとして使う装備です。番組でスタッフが上がってみると、大人が2人横になれる広さがありました。
さらにホワイトハウスの車は後部座席もフラットになるため、そこもベッドに。上下あわせて4人が眠れる計算です。加藤さんも「4人いけるか」と確認していました。テントを張らずに済み、しかも地面の凹凸や雨を気にする必要もありません。
車体を大きくせずに就寝定員を増やす。限られた全長のなかで居住性を稼ぐには、上に伸ばすのが最も合理的だったわけです。
運転席と助手席が180度回転|デッドスペースを消す発想
もうひとつの仕掛けが、運転席と助手席が180度回転する回転シートでした。
一般的なキャンピングカーでは、停車中の前席は誰も使わない空間になりがちです。番組でも「普通のキャンピングカーだと、キャンプの時にはデッドスペースになってしまう運転席と助手席が、スペースの無駄なく楽しく過ごせる空間になる」と紹介されていました。
ここは筆者が最も感心した部分です。ベース車両が乗用車である以上、室内の面積は簡単には増やせません。であれば、すでにある席の向きを変えて使い道を足す——増築ではなく用途転換で価値を出す発想は、キャンプギアの一台二役(火吹きバサミ)とまったく同じ思想だと感じます。
普通の車のまま使える|乗用車とキャンピングカーの「間の層」を取る
橘さんはこの車が売れる理由を、明確な言葉で語っています。日常使いできる乗用車をキャンピングカーにすることで、乗用車とキャンピングカーの「この間」の層を獲得できている、と。
実際の購入者の悩みは具体的でした。番組に登場した利用者は、普通のキャンピングカーでは買い物へ行くハードルが高くなってしまうと語り、この車なら駐車場の高さ制限もだいたい大丈夫だと話しています。
キャンピングカーが欲しい。でも車を2台持つのは負担が大きく、かといってキャンピングカー1台では日常が不便になる。その板挟みを、車を増やさずに解消したのがホワイトハウスの答えでした。市場をゼロから作るのではなく、既存市場の隙間に人がいることを見抜いた点が巧みです。
ホワイトハウスとは?愛知の自動車販売グループが持つ老舗ビルダーの顔
ホワイトハウスは1979年(昭和54年)11月創業、愛知県名古屋市に本社を置く自動車販売グループです。キャンピングカー事業を担う「ホワイトハウスキャンパー」は1988年に設立された老舗ビルダーで、企画・開発から設計・デザイン、製造までを一貫して手がけています。
出発点はフォルクスワーゲンのキャンピングカー「ウェストファリア」の輸入でした。その後、ホンダのディーラーとなった経緯からホンダ車をベースにした自社オリジナルの企画・製造・販売を始め、現在はハイエースやフィアットベースまで幅を広げています。
番組で登場したステップワゴンがホンダ車だったのは偶然ではなく、40年近い積み重ねの延長線上にあるわけです。輸入から始めて自ら作る側に回った会社、という履歴を知ると、ポップアップルーフを日本で最初に載せた理由にも納得がいきます。
売上30億円・累計1万台|12種類を改造する現場の難しさ
気になる規模ですが、橘さんは「キャンピングカーとしては、昨年で約30億の売上」と回答。番組によれば、累計では1万台を販売しているとのことです。
現在は12種類の車をキャンピングカーに改造して販売しており、工場ではホンダのステップワゴンのほか、スズキのジムニーなども作業中でした。加藤さんが「ジムニーもポップアップできるんだ」と驚いていたとおり、対応車種の幅は想像以上です。
ただし、これは簡単な話ではありません。車種ごとに構造や設計が異なるため、番組によればホワイトハウスでは切り方や切る範囲、補強の仕方を車ごとに変えているそうです。従業員の方も「車の屋根を切るのは、すごい気を使う」と語っていました。
12種類そろえるということは、12通りのノウハウを持つということ。この面倒さこそが、他社が簡単に追随できない壁になっているのでしょう。
キャンピングカー市場のいま|リセール7割とハイエース不足の行方
番組では市場の追い風も紹介されました。2024年の国内総売上額は過去最高の1,126億円で、この10年で3倍以上に拡大したという内容です。実際、日本RV協会の年次報告書2024でも、2024年の販売売上総額は新車・中古車あわせて1,126.5億円(対前年比107%)と過去最高を記録しています。
スタジオでは経済アナリストの森永康平さんが、キャンピングカーの資産性にも触れました。普通車は5年乗ると3割ほどの価格でしか売れなくなるのに対し、キャンピングカーは7割ほどと言われている、という解説です。矢作兼さんも「リセールがいい」と実感を語っていました。
さらに森永さんは、キャンピングカーの7割ほどがハイエースをベースにしているものの、円安を背景に海外でハイエース需要が急増し、国内では手に入りにくくなっていると指摘しています。
ここが番組では語られなかった続きです。日本RV協会の最新データによると、2025年の販売売上総額は約917億円(対前年比81.4%)と減少に転じ、生産台数も前年比81%の7,727台で2年連続の減少となりました。理由はまさに、ベース車両が十分に供給されなかったことです。一方で国内の累積保有台数は前年より8千台増えて173,000台となり、こちらは過去最高を更新しています。
つまり、欲しい人は増えているのに、作れていないという状態です。そう考えると、ハイエース以外の車種を12種類も扱えるホワイトハウスの立ち位置は、追い風どころか防波堤としても効いてくることになります。
まとめ|ホワイトハウスが売っているのは「2台目を買わなくていい」という答え
ホワイトハウスのキャンピングカーが売れる理由を整理すると、ポップアップルーフによる就寝スペースの確保、回転シートによるデッドスペースの解消、そして日常使いをあきらめなくていい設計という三つに集約されます。
市場全体はベース車両の供給という壁に直面していますが、多様な車種に対応できる会社ほど、その影響をかわせるはずです。次に街で見かけた普通のミニバンが、実は屋根の開く一台かもしれない——そう思うと、駐車場の景色も少し変わって見えてきます。
※ 本記事は、2026年8月16日放送(TBS系)の人気番組「がっちりマンデー!!」を参照しています。
※ ホワイトハウス(キャンパー)の公式サイトはこちら




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