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【がっちりマンデー】幸楽苑 最高益「490円」新井田傳の原点回帰

【がっちりマンデー】幸楽苑 最高益「490円」新井田傳の原点回帰 gacchiri-kourakuen-saikoueki
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幸楽苑が最高益と聞いて、「あれ、最近あまり名前を聞かなかったのに?」と驚いた方も多いのではないでしょうか。この記事では、490円ラーメンを値上げしない理由、会長・新井田傳さんが仕掛けた原点回帰、そして安さを支える自社工場「コミッサリー」の仕組みまで整理します。読み終える頃には、幸楽苑の復活が偶然ではなく必然だったことが見えてくるはずです。

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幸楽苑がなぜ今、最高益?売上約300億円・当期利益11億円超の中身

まず気になるのは「本当に最高益なのか」という点ですよね。番組によれば、直近の決算で売上高は約300億円、当期利益は11億円を超え、いずれも過去最高を記録したとのことです。

驚くのはその中身です。番組によれば、店舗数が540店舗以上あった2017年当時の利益は1億5400万円。つまり幸楽苑は、店舗数を大きく減らしながら、利益だけを7倍以上に伸ばしたことになります。

ここが今回いちばん面白いところだと感じました。売上を伸ばして最高益、なら分かりやすい話です。しかし幸楽苑がやったのは、規模を縮めて利益を厚くするという、真逆のアプローチでした。拡大こそ成長という外食チェーンの常識からすると、かなり異質な復活劇なのです。

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490円ラーメンはなぜ値上げしない?据え置きが最大の宣伝になる理由

幸楽苑といえば、かつての290円ラーメン。現在の中華そばや味噌、塩らーめんは490円ですが、番組によれば、この価格は今日に至るまで据え置かれています。セットメニューでも1000円以下に収まるといいますから、外食が軒並み値上がりしている今、かなり異例です。

なぜ上げないのか。新井田会長の答えは、実にしたたかでした。よそが値上げすればするほど、自分たちにとっては有利になる、という趣旨の説明です。

つまり値段を動かさないこと自体が、周囲の値上げによって自動的に際立っていく。広告費をかけなくても「幸楽苑はまだ安いらしい」という噂が勝手に広がり、かつての290円時代を知るお客さんが戻ってくる。据え置きを我慢ではなく武器として設計している点が、他の飲食チェーンと決定的に違うところだと思います。

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安く売って儲かる仕組み「コミッサリー」麺1日20万食の自社工場

とはいえ、この物価高でどうやって490円を維持できるのでしょうか。その答えとして新井田会長が挙げたのが「コミッサリー」という言葉でした。

コミッサリーとは、大規模な自社の調理工場を指します。幸楽苑は福島県の郡山と神奈川県の小田原に自社工場を構えており、番組によれば、麺は1日20万食、餃子は1日10万食を生産しているそうです。

一般的なラーメン店やチェーンは、麺を製麺所などに外注するケースが多いといわれます。外注は初期投資が要らない代わりに、価格の主導権を相手に握られます。対して幸楽苑は、材料を安く大量に仕入れ、自前でまとめて作る。安く売るための工場ではなく、安く売っても儲かるための工場というわけです。

なお同社は生産能力の増強を進めており、郡山市内に3カ所目となる新工場を2028年末の完成予定で計画しています。安さの土台に、さらに投資を重ねている格好です。

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立て直した「謎の人物」新井田傳会長とは|82歳・2023年の社長復帰

復活の中心にいたのが、会長の新井田傳さん、82歳です。290円ラーメンを看板に幸楽苑を全国チェーンへ育て上げ、2003年にはラーメン業界で初めて東証一部上場を果たした、まさにカリスマ経営者でした。

新井田傳

幸楽苑の新井田傳会長                                            (引用:「がっちりマンデー」より)

その新井田さんは2018年に社長を退きます。ところが後の事業拡大が裏目に出て業績が悪化。会社の窮状を前に居ても立ってもいられなくなり、2023年に社長へ復帰しました。番組の中では、当時を振り返って死に物狂いだったと語っています。

70代後半での現場復帰です。しかも自分が退いた後に起きた混乱の後始末という、決して気持ちのいい仕事ではありません。それでも戻る判断ができたところに、この人の凄みがあるように感じます。

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どん底時代の幸楽苑|フランチャイズ加盟と51店舗閉店の迷走

では、何がそこまで狂ってしまったのか。番組によれば、幸楽苑は唐揚げ店を始めたり、焼肉チェーンやステーキチェーンのフランチャイズに加盟したりと、事業の幅を広げていきました。幸楽苑の店舗でもつ鍋を売り、チョコレートラーメンを出したこともあったといいます。

芳賀社長はこの時期を、どん底と言って間違いないと表現しました。結果として会社全体が大幅な赤字となり、番組によれば全店の約1割にあたる51店舗を閉店する事態に追い込まれます。

芳賀正彦

幸楽苑の芳賀正彦社長                                             (引用:「がっちりマンデー」より)

新井田会長の言葉が印象的でした。自社がよそのフランチャイズに加盟するなど当時の自分には考えられなかった、何屋だか分からない、と。苦しいときほど別の商売に手を出したくなるのは、規模の大小を問わず起きることです。他人事ではない話だと思います。

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原点回帰で「捨てた」もの|広げた事業をスパッとやめた決断

復帰した新井田会長がまずやったのは、新しい何かを始めることではありませんでした。広げていた事業をどれもきっぱりやめ、安くておいしいラーメンという原点に集中し直したのです。

芳賀社長の言葉を借りれば「原点回帰」。番組では新井田会長が、企業として脱線していた軌道を元に戻した、と語っていました。

経営再建というと、新規事業や新業態といった足し算が話題になりがちです。しかし幸楽苑がやったのは徹底した引き算でした。やめる判断は、始める判断よりずっと難しいものです。自分で広げた事業ならなおさらですが、そこを他人の顔色を見ずに切れる人が戻ってきたことが、この復活の分岐点だったのだろうと思います。

同じ回で紹介されたブックオフも、店長に裁量を渡す「個店を磨く」方針でV字回復を果たしています

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森永康平さんの分析と、退職者に届いた会長の手紙

スタジオでは経済アナリストの森永康平さんが、教科書通りの展開だと評していました。安くておいしいものを提供すればファミリー層が来て満席率が上がる、そうなると競争率の低い立地にも出店でき、広告宣伝費も抑えられる。定石に戻ったことこそが成功の理由だ、という分析です。

もうひとつ心に残ったのが、現場の話です。番組では、店舗運営企画部の熊倉さんが、一度退職した後に戻ってきた経緯を明かしました。会長が退職者へ手紙を送り、そこには本当に戻ってきてほしいという気持ちが綴られていたそうです。

熊倉豊

幸楽苑 店舗運営企画部の熊倉豊部長                                       (引用:「がっちりマンデー」より)

数字の裏には、こうして戻ってきた人たちがいます。そして2026年6月、社長の座は新井田会長から芳賀正彦さんへ引き継がれました。会長は代表権のある会長として残り、二人三脚で次の段階へ進む体制です。

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まとめ

幸楽苑の最高益は、派手な新戦略の成果ではありませんでした。

  • 番組によれば売上高約300億円、当期利益11億円超で過去最高。店舗数を減らしながら利益は2017年比で大きく増加
  • 490円を据え置くこと自体が、周囲の値上げによって最大の宣伝になる
  • 安さを支えるのは郡山・小田原の自社工場「コミッサリー」。番組によれば麺は1日20万食
  • 新井田傳会長が2023年に社長復帰し、広げた事業を全てやめる原点回帰を断行
  • 2026年6月に芳賀正彦さんが社長就任し、次の成長段階へ

なお同じ回では、チケット販売からイベント主催へ転換して最高益となったぴあも取り上げられていました。

安くておいしいものを出す、という誰でも知っている当たり前を、工場という仕組みごと持っている会社は強い。幸楽苑の復活は、そんな身も蓋もない事実を教えてくれます。次に490円の中華そばを食べるとき、その一杯の背景を少しだけ思い出してみてください。

※ 本記事は、2026年8月23日放送(TBS系)の人気番組「がっちりマンデー!!」を参照しています。
※ 幸楽苑の公式サイトはこちら

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